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Cancer Board Square Vol.3 No.2【電子版】

2017年7月号

Feature Topic がん診療のコスト原論/View-point がん診療:卵巣がん・卵管がん・腹膜がん

出版社
医学書院
電子版ISSN
2189-6429
電子版発売日
2017/10/16
ページ数
214ページ
 判型
その他
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥3,740 (本体¥3,400+税10%)

印刷版ISSN
2189-6410
印刷版発行年月
2017/07
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対応OS
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概要

Feature Topic がん診療のコスト原論/View-point がん診療:卵巣がん・卵管がん・腹膜がん 医療とお金。考えるにも面倒な組み合わせです。抗がん剤の高額薬価が一時期社会を賑わせました。ニボルマブに代表される免疫チェックポイント阻害薬はその医学的な達成度とは別に、経済的・社会的意義を問われる薬となったのです。「費用対効果」という耳慣れた言葉が各学会や専門誌上で飛び交い、国の薬価制度見直しまでその影響力を及ぼしました。結果、ニボルマブの薬価は半額となり、コスト問題はその姿を消していきます。しかし、このコスト問題は本当に収束したのでしょうか?そもそも医療における「費用対効果」とは?ニボルマブが私たちに突き付けた医療コスト問題は、これまでの「医療とお金」のパラダイムを一変させたように思えます。そこで本特集では、「がん診療のコスト原論」と題し、このコスト問題を今一度考え直します。医療経済の歴史から、そして現場の視点から、または社会学の知見から。この原論をもとに、これからのがん診療を考えてみたいのです。

目次

(ISBN978-4-260-02456-3)


Feature Topic がん診療のコスト原論

医療とお金。考えるにも面倒な組み合わせです。抗がん剤の高額薬価が一時期社会を賑わせました。ニボルマブに代表される免疫チェックポイント阻害薬はその医学的な達成度とは別に、経済的・社会的意義を問われる薬となったのです。「費用対効果」という耳慣れた言葉が各学会や専門誌上で飛び交い、国の薬価制度見直しまでその影響力を及ぼしました。結果、ニボルマブの薬価は半額となり、コスト問題はその姿を消していきます。
しかし、このコスト問題は本当に収束したのでしょうか?そもそも医療における「費用対効果」とは?ニボルマブが私たちに突き付けた医療コスト問題は、これまでの「医療とお金」のパラダイムを一変させたように思えます。そこで本特集では、「がん診療のコスト原論」と題し、このコスト問題を今一度考え直します。医療経済の歴史から、そして現場の視点から、または社会学の知見から。この原論をもとに、これからのがん診療を考えてみたいのです。

■医療における費用対効果とは?
後藤 励
■薬価制度と高額薬剤、薬価制度と費用対効果
 -コスト評価で見通せるもの、抜け落ちるもの
五十嵐 中
■変わる薬剤師の仕事と医薬経済
インタビュー:清水 久範氏
■Quality of Life-医療コストをどのように評価していけばよいのか?
齋藤 信也
■「コスト」を考慮した効率的ながん診療と医療倫理のバランス
下妻 晃二郎
■高額薬価問題の手前に立ち戻って考えること
インタビュー:立岩 真也氏
■医師は何をすべきか-見よ。考えよ。苦しめ。逃げるな。
國頭 英夫



View-point がん診療「卵巣がん・卵管がん・腹膜がん」

予防、診断、治療、フォロー、サポート。すべての患者に対して、標準的な治療・ケアが適用できるわけではありません。様々な合併症、薬剤の相互作用、心理的サポートの介入時期、患者ニーズへの対応、医療経済的問題……。がん診療では、そのほとんどのケースにおいて、個別性が前提となっています。標準治療の少し先を考えるためには、現場に即した「問い」と異なった視点による「答え」を知ることも必要ではないでしょうか。Q&Aは企画者が設定しました。Clinical Questionに対して、エキスパートが視点の異なる考えを提示します。

■卵巣がん・卵管がん・原発性腹膜がんについての臨床的概論
門倉 玄武・勝俣 範之
■Topics Q&A
松本 光史・相原 聡美・喜多川 亮



Cancer Board Conference

■case1
パクリタキセルによる黄斑浮腫を認めた乳がんの1例
がん研有明病院 第127回がん研グランドカンファランス
■case2
小児期から複数のがんを発症している1例
聖路加国際病院 Oncology Grand Conference



●Spot Light「臨床AI論」-AIと医療の未来はどう交差するのか?[1]
「α-AlphaGo~次世代のキシ~」
市原 真
●漢方のすゝめ-支持療法における処方の考え方[1]
がん政策の歴史からみる、漢方薬処方の重要性
上園 保仁
●Medical Oncology 2.0[1]
AIの登場によってメディカルオンコロジストは不要になってしまうのだろうか?
公平 誠
●臨床医のためのワンテーマ腫瘍病理[6]
ブラウン・オンコロジスト達への警鐘
市原 真
●Evidence “The Classic” Review
乳がん
山内 照夫
肝がん
近藤 俊輔
●これからの免疫療法の話をしよう[5]
免疫関連有害事象(irAE)-その作用機序とは
北野 滋久(監修:珠玖 洋)
●病院でこの言葉は使えませんでした。[4]
「専門の先生に診てもらいたいのですが……」
櫻井 公恵
●ID consult-がん患者の感染症診療[5]
がん患者とインフルエンザワクチン
倉井 華子
●目から鱗のがん薬物療法-薬学的視点からみたケーススタディ[6]
経口抗がん薬に対する薬剤師外来の有用性評価
木村 美智男
●レジメンマネジメントの流儀[6]
相原病院のレジメン
森 玄(監修:河野 勤)
●これからのがんサポート[6]
大腸がん患者へのサポート
品田 雄市
●フロンティア・リポート[6]
しくみの解明とものづくりの学際研究で拓く
 近未来のがんドラッグデリバリーシステム
立川 正憲(企画:新間 秀一)
●フクシマ日記-A diary from Fukushima[6]
2017年6月某日「育てる」
佐治 重衡
●人間はいつから病気になったのか-こころとからだの思想史[6]
「痛み」と「病気」の乖離
橋本 一径
●Art of Oncology[6]
患者さん・その家族と医師との対話
門田 守人
●Voices from...[1]
膵がん患者ケアの新モデル!-がん研有明病院のPANDAプロジェクト
Cancer Board Square編集室