レジリエント・ヘルスケア入門【電子版】
- 出版社
- 医学書院
- 電子版ISBN
- 978-4-260-62828-0
- 電子版発売日
- 2019/12/30
- ページ数
- 224ページ
- 判型
- B5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥3,520 (本体¥3,200+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-260-02828-8
- 印刷版発行年月
- 2019/11
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- 対応OS
-
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概要
目次
はじめに
安全を「安全に行われていること」から学ぶ
社会技術システムとしてのヘルスケア
複雑適応系としてのヘルスケア
扱いやすいシステムと扱いにくいシステム
レジリエントなシステムとは
Safety-I & Safety-II
パフォーマンスの調整(アジャストメント)
レジリエンス・エンジニアリングからレジリエント・ヘルスケアへ
第2章 統合的アプローチ(synthetic approach)
自然科学における2つのパラダイム:分析的アプローチ&統合的アプローチ
相互作用の持つ不思議な力~個の振る舞いと全体の振る舞い
システム思考(system thinking)
第3章 Safety-IIの実践に向けて
Safety-IIを実践する際の2つのポイント
Work-As-DoneとWork-As-Imagined
レジリエントなシステムの4つのポテンシャル:想定,モニター,対応,学習
レジリエントな組織やチームはどのように作りあげられるのか
第4章 機能共鳴分析手法(Functional Resonance Analysis Method, FRAM)
FRAMとは
FRAMの前提
機能(ファンクション)とは
FRAM分析のステップ
FRAM分析の例
医療事故調査におけるシステミック分析の例
第5章 レジリエンス・エンジニアリング理論にもとづく実践や研究の例
レジリエンス・エンジニアリング理論を実践する際のポイント
入院調剤室における仕事のなされ方―他部門との相互作用への注目
血液浄化部―多職種スタッフの役割(機能)の明確化とつながりの形成
手術チーム―メンバー間の言語的コミュニケーション
まとめ
第6章 ヒューマンファクターズとレジリエンス・エンジニアリング
ヒューマンエラーと医療安全
システムズ・アプローチから組織マネジメントへ
これまでのアプローチの限界
レジリエンス・エンジニアリング
これからの安全マネジメント
第7章 すぐれたレジリエンスを実現するために―安全人間工学の視点から
患者が医療に求めるもの
レジリエンスの能力を高める
レジリエンスを確実なものとしていくために
チームでのレジリエンス
WAIとWADの乖離を防ぐ
まとめ
第8章 ポリファーマシーと複雑適応系について
はじめに
症例
考察
おわりに
第9章 手術室における輸血手順の改定
―Work-As-ImaginedとWork-As-Doneを近づける
はじめに
背景:輸血の確認手順とバーコードの導入
手術室における輸血手順~WAIとWADのギャップ~
現場をよくする医療安全
第10章 WAIとWADのギャップと調整に潜むリスク
─高濃度カリウム注射製剤の取り扱いに関する安全対策からの教訓
はじめに
高濃度カリウム注射製剤の急速静注によるインシデント
わが国におけるこれまでの安全対策
急性期医療の現場におけるWAIとWADのギャップ
アジャストメントに潜在するリスク
高濃度カリウム製剤に関する海外の安全対策
WAIとWADのギャップをなくすための努力
第11章 レジリエンス・エンジニアリングの外科手術への展開
─外科手術チームのメンバー間の隠された相互作用
肺癌の外科治療の流れ
レジリエンス・エンジニアリングの外科手術への展開
手術チームのメンバー構成と役割
ベテラン術者と麻酔科医との考え方のギャップ
ベテラン術者と清潔看護師の考え方のギャップ
ベテラン術者と若手助手の考え方のギャップ
手術チームとして
一般の人たち(手術を受ける側)と手術チーム(手術を行う側)の考え方の違い
おわりに
第12章 日常業務の観察に基づきシリンジ改良を通じて行った
WAIとWADを近づけるチャレンジ
はじめに
背景
ICU・CCUにおける注射業務の観察によるWAIとWADのギャップ
WAIとWADのギャップを近づけるためのイノベーション
新しいシリンジ導入の影響と効果
考察
おわりに
第13章 救急医療現場における動的で適応的なチームパフォーマンス
救急医療に見られる擾乱と制約下でのさまざまな調整
WAIとWADをすり合わせる方法
おわりに
第14章 シミュレーション訓練を通じて,日常診療業務の
うまくいっていることから学ぶ
はじめに
シミュレーション研修プログラムの概要
研修プログラムの実施状況
おわりに
第15章 レジリエンス・エンジニアリングの視点からみた
精神科医療現場における「やりがい」と「げんかい」
精神科医療について
レジリエンス・エンジニアリングを用いてどのようなアプローチが可能か
実際に応用してみる:「リスクがある治療手段を避ける」のではなく
Viktor E Franklと「やりがい」と「げんかい」
さいごに
第16章 職員の力が組織の力─レジリエント・ヘルスケアの実践に向けた組織化
はじめに
変化の要求:ヘルスケアにおける擾乱
新しい経営方針:人,組織,仕組み
フラットな組織による医療の実践
改善の仕組み:SQM(済生会クオリティマネジメントシステム)
改革の結果
おわりに
豆知識
A dynamic non-event(動的な日常)
医療における動的な日常臨床業務(everyday clinical work)
Complicatedとcomplexの違い
救命救急チームのダイナミックで適応的なパフォーマンス
複雑適応系
病院は工場ではなく複雑適応系
100年続く企業の特徴
根本原因分析(Root Cause Analysis,RCA)の限界
線形現象と非線形現象
制約下での判断
さまざまなヒューリスティックス(ルール)
ヒューマンファクターズの本質とレジリエンス・エンジニアリングとの関係
レジリエント・ヘルスケア理論とは
分子生物学とシステム生物学の関係
生物のロバストネスと組織のレジリエンス
思い通りにいかない介入
ルールが守られない理由
WAIとWADを近づける
RAG(Resilience Assessment Grid)
レジリエンスとは
OrganizingとTeaming
バウンダリー,サイロ,タコツボ
ノンリニアな世界
機能共鳴の着想
システムの機能,構成要素の機能とつながり
産業,事故モデル,および安全マネジメントの変遷
医薬品の名称及び外観に関する問題
対症療法ではなく診断と治療が必要
Column
はじめの一歩を助けるFRAMスタンプ
FRAMのモデル化のためのソフトウエア
リソースの制約やトレードオフの中での大雑把な調整
「患者さん」とレジリエント・ヘルスケア
レジリエント・ヘルスケアを拓く人々のつながりを築く
アプリシエイティブ・インクワイアリー(Appreciative Inquiry)