臨床栄養 145巻5号
がんサバイバーを支える―栄養・身体活動支援の充実に向けて
がんサバイバーを支える―栄養・身体活動支援の充実に向けて
●治療技術の進歩により,がんの生命予後は改善し「がんとの共生」の時代が到来しました.他方,わが国特有の課題に,超高齢社会の到来により「がん治療を受けた高齢者をいかに支えるか」が課題となっています.
●がんサバイバーのうち,AYA世代・働く世代の割合は5%程度であり,9割以上は高齢者世代であると推測されます.高齢がんサバイバーの多くは低栄養のリスクを抱えており,医療者は,がん治療に関連した低栄養のリスクを認識し,予防・対応を進める必要があります.
●今回は,これら近年のがん医療の変化と取り巻く社会状況を踏まえ,高齢がんサバイバーへの栄養療法の必要性・重要性の高まりから,「がんサバイバーを支える―栄養・身体活動支援の充実に向けて」を特集として取り上げることとなりました.がんサバイバーの実態を確認し,求められる対応をともに検討していきたいと考えます.
臨床栄養 136巻6号
臨時増刊号
糖尿病エキスパートブック 食事療法・栄養指導に活かす最新情報
糖尿病エキスパートブック 食事療法・栄養指導に活かす最新情報
臨床栄養 144巻6号
臨時増刊号
疾患・病態別のポイントがわかる!栄養指導オールガイド
疾患・病態別のポイントがわかる!栄養指導オールガイド
●疾患・病態別の個別栄養指導がこの一冊でブラッシュアップできる,最新の知識と指導のポイントが詰め込まれた実践的ガイドブック!
●糖尿病・腎臓病・癌など病棟でよく目にする疾患については,項目をさらに細分化して丁寧に解説.豊富な臨床経験を踏まえた栄養指導の実際の工夫がよくわかる構成.
●食事管理アプリやオンライン栄養指導,ウエアラブル機器など,これからの栄養指導に役立つ最新トピックも多数掲載.
臨床栄養 139巻7号
「脳卒中治療ガイドライン2021」から紐解く 最新の脳卒中栄養管理
「脳卒中治療ガイドライン2021」から紐解く 最新の脳卒中栄養管理
「脳卒中治療ガイドライン2021」が2021年7月に発行された.このガイドラインは6年ごとに全面改訂が行われており,本ガイドラインは2015版からの正式アップデート版である.また,本ガイドラインは脳卒中・循環器病対策基本法に基づく脳卒中対策が大きく前進する2021年に時を同じくした全面改訂となった.まさに,脳卒中診療を行っている(あるいはこれから行う予定の)すべての医療従事者が診療のよりどころとすべきガイドラインである.
脳卒中治療において栄養管理は必須である.しかしながら,従来の脳卒中の栄養管理の認識は,危険因子となる高血圧や脂質異常症,糖尿病などに対しての食塩制限や脂質制限,エネルギー制限といった食事制限を求める栄養療法(食事指導)が中心であり,脳卒中の病態や病期,患者の状態に応じた患者のアウトカムを最大化させるきめ細かい栄養管理の重要性はあまり論じられてこなかった.
そこで本特集では,「脳卒中治療ガイドライン2021」を紐解きつつ,脳卒中における急性期から回復期,それぞれの治療ステージにおける多職種のエキスパートとともに,脳卒中治療における最新の栄養管理についてアップデートを試みた.執筆者はいずれもこの領域のフロントランナーばかりのぜいたくで挑戦的な企画である.本特集が,脳卒中治療における栄養管理の臨床と研究の,さらなる発展のステップとなれば幸いである.
臨床栄養 144巻2号
神経難病の栄養療法UPDATE
神経難病の栄養療法UPDATE
●神経難病,とくに神経変性疾患における栄養障害と栄養療法への関心が急速に高まっています.筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病などは各疾患に特有の栄養障害があり,栄養療法が重要だという認識が高まってきたのはここ10数年ほどです.
●神経変性疾患の多くは進行性であり,経過中に食べる楽しみが奪われ,患者は体重減少や栄養不良を経験します.また,誤嚥性肺炎も生命にかかわる大きな問題です.これらの問題に対して,医療者は常にエビデンスのある有効な対策を模索していかねばなりません.
●本特集では,「神経難病の栄養療法UPDATE」と題して,神経難病における栄養障害と栄養療法の意義のほか,ALS,パーキンソン病,多系統萎縮症などの栄養療法に関する知見と今後の展望,食支援の実際などについて各領域のエキスパートの執筆陣が詳しく解説しています.
臨床栄養 143巻4号
臨時増刊号
管理栄養士・栄養士のための栄養コミュニケーション 基礎・活用・実践
管理栄養士・栄養士のための栄養コミュニケーション 基礎・活用・実践
●管理栄養士・栄養士のすべての業務において,対象者の栄養・食における課題を見出して,より良い食習慣へ導くために,人と人とのコミュニケーションスキルは必須.
●本書では,コミュニケーションの基礎理論から,管理栄養士・栄養士の具体的な業務場面をふまえた実践までを「栄養コミュニケーション」としてまとめた.
●科学的根拠に基づく情報収集を行い,それを対象者に適した内容に置き換えて伝える方法,そして,食習慣や疾病の改善へと導いていく実践について,多様な事例を紹介.
臨床栄養 143巻7号
栄養管理プロセス(NCP)―連携を深化させるための導入・実践ガイド
栄養管理プロセス(NCP)―連携を深化させるための導入・実践ガイド
●栄養・食事療法の効果を高め,栄養診断を標準化するために,医療機関で勤務する管理栄養士・栄養士のカルテ記載を推進し,また記載にあたっては「栄養管理プロセス(nutrition care process;NCP)を普及させていくことが重要です.
●管理栄養士養成課程において,NCPがコアカリキュラムへ導入されたことにより,今後,臨床現場ではNCPによる標準化が図られていくと考えられます.
●本特集では,「栄養管理プロセス(NCP)―連携を深化させるための導入・実践ガイド」と題して,導入したくてもどのようなものかわからないという疑問を解消し,導入施設における事例や症例別の具体例も加えて,わかりやすく解説しています.
臨床栄養 145巻6号
糖尿病治療・支援の最新情報 ―併存疾患へのアプローチを中心に
糖尿病治療・支援の最新情報 ―併存疾患へのアプローチを中心に
●令和4年国民健康・栄養調査によると,「糖尿病が強く疑われる者」の割合は男性18.1%,女性9.1%であり年齢が高いほど糖尿病有病者の割合が高くなることから,今後,糖尿病有病者は高いレベルで維持されることが予想されます.一方で,治療や支援の進歩を背景に糖尿病有病者の平均死亡時年齢は延伸しています.
●また,糖尿病有病者の主要死因において血管障害の比率は一貫して低下していることから,糖尿病有病者において糖尿病に併存する疾患の治療の重要性が高まっていることがうかがわれます.
●本特集では,はじめに「糖尿病診療ガイドライン2024」における食事療法のポイントや,糖尿病有病者にとくに多い併存疾患である心不全,糖尿病関連腎臓病,がん,肥満症などに焦点を当て,糖尿病に併存するときの治療と栄養支援のポイントについてご解説いただきます.そのほか,行動科学・社会医学的視点を踏まえた支援やケアのポイントと,低栄養を合併する糖尿病や予防のための時間栄養学の視点,能登震災における栄養支援についてご解説いただきます.
臨床栄養 145巻4号
臨時増刊号
臨床推論ファーストブック―知っておきたい基本概念と臨床栄養での実践
臨床推論ファーストブック―知っておきたい基本概念と臨床栄養での実践
栄養評価から栄養診断,そして臨床推論の新時代へ――管理栄養士が臨床推論を体系的に学ぶためのファーストブック
●臨床栄養では,栄養評価だけでなくGLIM基準などによる栄養診断が求められるようになり,さらには他職種とともにチーム医療で臨床推論を行う新時代を迎えている.
●本臨時増刊号では,前半で臨床推論に必要な基礎知識を学び,後半では,食欲不振など臨床栄養でよくみる20の栄養関連問題を取り上げ,薬剤面,心理面,社会面などの多面的視点を含め,臨床推論の仕方から原因別の対応までを実践的に紹介する.
臨床栄養 145巻3号
リハビリテーション・栄養・口腔の三位一体の取り組み
リハビリテーション・栄養・口腔の三位一体の取り組み
●国の政策方針である「骨太の方針2023」でリハビリテーション・栄養・口腔の三位一体の取り組みへの重点化が明確にされ,2024年度の診療・介護報酬改定では三位一体の取り組みに新しく点数が付与されました.
●リハビリテーションおよび栄養管理,口腔管理はいずれも高齢者や病者,機能障害者において欠かせないパーツであるものの,これまでは各アセスメントとケアが個別に実施されていましたが,それぞれの取り組みをより効果的に実施するためには,リハビリテーション,栄養,口腔の各分野の連携し,ADLや栄養状態,口腔・嚥下状態を多面的に評価し,専門家間での情報共有とケアの連携を行うことがより重要になります.
●本特集では近年注目されている,リハビリテーション・栄養・口腔の三位一体の取り組みについて,最新の情報およびエビデンスを踏まえ,この領域の第一人者にご解説いただきます.
臨床栄養 145巻2号
女性アスリートの健康と栄養支援
女性アスリートの健康と栄養支援
●今回の特集では女性アスリートに焦点を当てて,「健康」と「栄養」の支援について取り上げます.女性アスリートの健康を取り巻く現状を理解し,栄養支援の重要性までを解説した特集となります.
●質の高いパフォーマンスを行うために肉体的にも精神的にも強い負荷をかけ,日々トレーニングをしているアスリートは「健康」であるとは言い切れない状況です.一方で「健康」を第一と考えると,パフォーマンス向上のためのトレーニングを前進させることは難しくなります.
●本特集で紹介されるスポーツ栄養学における科学的エビデンスは,読者の臨床においても活用いただき,深みのある充実した栄養管理につなげていただければ幸いです.
臨床栄養 145巻1号
これからの低栄養診断―GLIM基準を深く理解し活用する
これからの低栄養診断―GLIM基準を深く理解し活用する
●低栄養の存在は入院,地域を問わず健康障害に直結するのみならず,治療を阻害し,入院期間の延長,医療費の高騰,生命予後の悪化につながります.対象者に適切な栄養管理を行うためには栄養状態の評価が必須であり,栄養スクリーニングと,栄養アセスメントを行い,その後のゴール設定,具体的な介入内容の決定,モニタリングといった栄養ケアプロセスにつなげていくことが求められます.
●令和6年度診療報酬改定では,回復期リハビリテーション病棟入院料1において,世界各国の栄養の専門家のコンセンサスにより作成されたGLIM基準を用いた入退院時の低栄養診断が必須となるなど,栄養評価法を統一化する動きが加速しており,今後,GLIM基準の正しと理解と活用は病院管理栄養士にとって必須のスキルになることが予測されます.
●本特集では,これからの低栄養診断における共通言語となるGLIM基準に焦点を当て,本領域のトップランナーの先生方にご解説をいただきます.明日からの適切な栄養管理に向けた一助となりますと幸いです.
歯界展望 140巻6号
治りやすい歯周病患者から見えてきたチーム医療
治りやすい歯周病患者から見えてきたチーム医療
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
特別企画「治りやすい歯周病患者から見えてきたチーム医療」では歯周病の後の炎症のコントロールや補綴治療に,歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士のチーム医療で取り組んだ経過例を検討していきます.
歯界展望 140巻5号
臨床と基礎の融合 歯周病における基礎と臨床
臨床と基礎の融合 歯周病における基礎と臨床
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
歯科の臨床と基礎を繋ぐ試みであるシリーズ座談会『臨床と基礎の融合』の第一回目である本号では,歯周病について取り上げます.歯周病研究の最先端と,臨床においていかに治療を進めるか,議論を交わします.
歯界展望 140巻4号
エンド再治療を成功に導くための症例選択×テクニック
エンド再治療を成功に導くための症例選択×テクニック
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
本号からはじまる新連載「エンド再治療を成功に導くための症例選択×テクニック」では,歯内療法の再治療を進めていくための症例選択や各種テクニックについて,今後1年にわたりじっくりと解説を進めていきます.初回の今号では再治療の成功に影響を及ぼす因子について,検討を進めていきます.
歯界展望 140巻3号
ICOP分類に基づく痛みの診断とマネジメント
ICOP分類に基づく痛みの診断とマネジメント
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
本号の特別企画,「ICOP 分類に基づく痛みの診断とマネジメント」では,国際口腔顔面痛分類(ICOP)による口腔顔面痛の分類を紐解き,歯科の臨床医としておさえておきたい非歯原性痛について解説していきます.
歯界展望 140巻2号
咬耗を紐解く ―「減ること」を前提とした補綴治療への提言(前編)
咬耗を紐解く ―「減ること」を前提とした補綴治療への提言(前編)
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
本号の特集『咬耗を読み解く』では,本号と来月号で「歯が減ること」に関して臨床家と大学の研究者による対談が繰り広げられます.今回では5つの症例を元に,補綴治療をいかに進めていくか,検討をします.
歯界展望 140巻1号
中心位を再考する 【理論編】
中心位を再考する 【理論編】
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
本号の特集『中心位を再考する【理論編】』では,歯科において長年検討を重ねられてきた中心位の定義について,米国での議論を中心に改めて解説します.本号では「理論編」として,その定義の変遷と現状が示されます.
臨床栄養 144巻7号
変貌する慢性肝疾患診療―最適な栄養療法を実践するための最新情報
変貌する慢性肝疾患診療―最適な栄養療法を実践するための最新情報
●肝臓病診療は,長年,肝臓代謝研究,肝臓形態組織研究,ウイルス学を礎として取り組まれ,最近は,ウイルス性肝炎の克服,肝癌治療の免疫チェックポイント阻害薬,肝硬変の薬物・栄養・運動療法,アルコール対策,新たな代謝障害性脂肪性肝疾患の概念など目覚ましい変化や発展とともに混乱も起こりえる状況です.
●2023年6月に,欧米の肝臓学会から代謝障害を加えた新たな脂肪性肝疾患の概念やスティグマを考慮した用語の変更が提案されました.2024年2月に公表された厚生労働省の飲酒ガイドラインでは,アルコール代謝の個人差や性差を考慮した飲酒量の提言と全身臓器への影響が示されました.
●今回の特集では,診療目標を肝硬変,肝癌の抑制に加えて他臓器がん,糖尿病,心血管系疾患,サルコペニア,フレイルなど多岐にわたった内容です.現在進行形の慢性肝疾患診療の最新知識を知って肝臓疾患を身近に感じ,日常の栄養管理に活用できるものとなることを願っています.
歯界展望 139巻6号
訪問歯科診療における義歯治療 ~少しでも良い義歯を最期まで~
訪問歯科診療における義歯治療 ~少しでも良い義歯を最期まで~
高い信頼と定評のある誌面作り,最新情報も充実!ベーシックからアドバンスまで実際の臨床現場に即したケースプレゼンテーションを毎月多彩なコラムで数多くお届けします.臨床や医院運営など若手歯科医師が抱える日頃の悩みの解決のヒントとなる情報をまとめたコラムも充実!
本号からは,『訪問診療における義歯治療』の連載が始まります.初回の今回は義歯治療と訪問診療に関わる3名による座談会で,「患者由来」「器材」「場所」「時間」の制約から考える訪問診療の特殊性を検討し,次回以降の連載につなげていきます.