作業遂行6因子分析ツール ―クライエントの思いと主体的な作業の実行状況を支援する―【電子版】
- 出版社
- 三輪書店
- 電子版ISBN
- 電子版発売日
- 2024/12/02
- ページ数
- 160ページ
- 判型
- B5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥4,620 (本体¥4,200+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-89590-830-6
- 印刷版発行年月
- 2024/11
- ご利用方法
- ダウンロード型配信サービス(買切型)
- 同時使用端末数
- 2
- 対応OS
-
iOS最新の2世代前まで / Android最新の2世代前まで
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- 1
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概要
作業遂行6因子分析ツール(Occupational Performance Analysis Tool with 6 Factors:OPAT6)とは、クライエントの作業遂行を「主体的な作業の実行状況」として捉え、その作業遂行にどのような要因が関連しているか多角的に分析し、介入方針やアプローチの立案を導く臨床ツールです。
作業遂行へ関連する因子を、「健康状態」「心身機能」「活動」「環境」「認識」「情緒」という6つの因子とし、特に「認識」「情緒」という2つの因子はクライエントの“思い”が表出されている因子としています。
特に回復期リハビリテーションでは、クライエントの生活行為における課題が幅広いため、それら多くの課題を並行しながらも、優先度を見定めつつ、作業療法は展開されています。本ツールを活用することで、大局的な思考が求められる作業療法士ならではの思考過程が視覚化され、かつ、クライエントの主体性や内的動機付けを具体的に整理でき、さらに、個別性を尊重しつつも偏りのない作業療法介入が実践できるようになります。
作業療法は、作業を介在させることで、内界と外界をつなげることができる、唯一無二の療法です。さあ、目の前のクライエントと一緒に、あなたの作業療法をしてみましょう!
目次
1.クライエントの生活を彩る作業遂行の実現
作業療法にできること
作業療法の実践の場で求められるもの
作業療法の臨床現場における現状と課題
クライエントの望む「参加」の実現
「主体的な作業の実行状況」の改善
第2章 作業療法の臨床の核を考える
1.作業療法を成り立たせているもの
作業療法のルーツ
作業療法の哲学
作業療法の教育
クライエント中心の作業療法の実践
2.OPAT6 におけるクライエントの理解の仕方
クライエントの生活や人生についての理解と「参加」の関連
クライエントと作業についての理解
3.現場で専門職として必要とされるために
専門職として臨床に理論やモデルを活用することで貢献できる
リハビリテーションチームにおけるOT の特性
現場で専門職として必要とされるために
第3章 作業遂行6 因子分析ツール(OPAT6)とは
1.OPAT6 の概要と特徴
OPAT 6 の開発の背景
OPAT 6 とはどんな臨床ツールなのか
OPAT 6 の特徴
2.主体的な作業の実行状況と6 つの因子
「主体的な作業の実行状況」を捉えることの意義
「主体的な作業の実行状況」と6 つの因子の関連
6つの因子の特性
3.OPAT6 を用いた作業療法の展開
状況図とは
OPAT 6 のプロセス
情報収集と全体像の評価
課題の抽出
課題の分析
セラピー仮説の立案
アプローチの実施
効果の確認
column クライエントの作業や生活史の情報収集の仕方
第4章 OPAT6における作業療法の流れ
1.OPAT6 を活用した作業療法の実際
はじめに
情報収集と全体像の評価
課題の抽出
課題の分析
セラピー仮説の立案
アプローチの実施
効果の確認
column 作業療法ガイドラインとOPAT6
第5章 回復期リハビリテーションの支援の考え方
1.回復期リハビリテーションにおけるOT の視点
回復期リハビリテーション病棟での作業療法
2.回復期の時期と実行状況の課題
回復期の作業療法は「自分の作業を取り戻す」療法
時期別の関わりの考え方
3.各時期における支援の在り方
前期:ADL レベルの作業遂行の支援
中期:役割再獲得のための作業遂行支援
後期:退院支援のための作業遂行支援
column 退院後の生活を知る取り組み
第6章 OPAT6 に基づく実践事例
1.排泄自立に向けて取り組んだ脊髄損傷の事例
要旨
事例プロフィール
開始時の全体像:ICF
リハビリテーション(チーム)目標
課題の抽出(生活・人生の課題)
課題の分析
セラピー仮説の立案
経過
結果(状況図による分析)
考察
2.主婦としての役割再獲得を目指した右片麻痺の事例
要旨
事例プロフィール
開始時の全体像:ICF
リハビリテーション(チーム)目標
課題の抽出(生活・人生の課題)
課題の分析
セラピー仮説の立案
経過
結果(状況図による分析)
考察
3.患手の疼痛恐怖を克服し着替えが可能になった橈骨遠位端骨折の事例
要旨
事例プロフィール
計画見直し時の全体像:ICF
リハビリテーション目標
課題の抽出(生活・人生の課題)
課題の分析
セラピー仮説の立案
経過
結果(状況図による分析)
考察
4.生活の自己管理に取り組んだ重度記憶障害の事例
要旨
事例プロフィール
開始時の全体像:ICF
リハビリテーション(チーム)目標
課題の抽出(生活・人生の課題)
課題の分析
セラピー仮説の立案
経過
結果(状況図による分析)
考察
5.寝たきりになっても人生の最期まで楽しみを得られた末期がんの事例
要旨
事例プロフィール
開始時の全体像:ICF
チーム目標
課題の抽出(生活・人生の課題)
課題の分析
セラピー仮説の立案
経過
結果(状況図による分析)
考察
column OPAT 6 と他の作業療法の理論やツールを併用すること
付録
人生物語作成シート
状況図シート