ネガティヴ、ネガティヴ・ケイパビリティ【電子版】
ビオンの精神分析とこころの臨床
- 出版社名
- 金剛出版
- 発行年月
- 電子版発売日
- ページ数
- 220ページ
- 判型
- A5
- 印刷版ISBN
- 978-4-7724-2201-7
- 電子版ISBN
- 978-4-7724-9796-1
概要
英国の詩人ジョン・キーツの手紙を出典とする「ネガティヴ・ケイパビリティ」は,不確実なものや未解決のものを受容する能力を記述した言葉で,それに対処する方法として近年,精神医学や臨床心理学の領域のみならず,ビジネスや社会生活においても多くの注目を集めている。わが国において作家で精神科医でもある帚木蓬生は,「論理を離れた,どのようにも決められない,宙ぶらりんの状態を回避せず,耐え抜く能力」と定義付けした。
ネガティヴ・ケイパビリティという言葉を臨床領域に持ち込んだのは,ウィルフレッド・ビオンである。本書で著者は,卓越した精神分析家ビオンが,この言葉を深く理解し,自身の臨床体験に実践応用していた過程を詳述する。さらに関連する概念として,「セレンディピティ(serendipity);偶然と叡智によって,未知の探してもいなかったものを発見すること」にも論及し,治療における行き詰まりや破局への対処についても述べている。その結果,優れた臨床的姿勢としてのネガティヴ・ケイパビリティを身につけることで,困難な状況に直面した際も事態を冷静に取り扱うことができるようになることを述べ,精神分析におけるネガティヴ・ケイパビリティとは何かを論じている。
目次
第1部 後期ビオンの精神分析
第1章 後期ビオンの精神分析技法論
第2章 精神分析過程を考える: アルペイオスからセレンディピティへ
第3章 精神分析の技法での直観と無
第2部 ネガティヴ
第4章 「ネガティヴ」: ビオンの場合
第5章 居場所とネガティヴ
第6章 アンドレ・グリーンの「本源的なこころとネガティヴの働き」(1998)を読む
第3部 ネガティヴ・ケイパビリティ
第7章 ビオンのネガティヴ・ケイパビリティ講演(1967)とその解説
第8章 ネガティヴ・ケイパビリティ-そして,そこに直観が生まれる
第9章 ネガティヴ・ケイパビリティの獲得
第10章 精神分析とセレンディピティ: 破局的変化とネガティヴ・ケイパビリティに関連して
補遺: 臨床探究
第11章 非表象領域の探究:トラウマとビオン
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