よくわかる脳の障害とケア【電子版】
- 出版社
- 南江堂
- 電子版ISBN
- 978-4-524-28656-0
- 電子版発売日
- 2016/06/06
- ページ数
- 208ページ
- 判型
- B5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥2,750 (本体¥2,500+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-524-26477-3
- 印刷版発行年月
- 2013/03
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概要
目次
序章“脳の障害へのケア”という目的地への旅
第1章 脳の解剖 まずは脳地図の理解から
1 クリームパン2つで大脳を理解しよう
2 まずは外側から見てみよう
a 脳の基本は2つの溝と4つの葉
b 前頭葉
c 側頭葉
d 頭頂葉
e 後頭葉
3 次は内側をのぞいてみよう
a 大脳辺縁系
4 脳の内部は卵とクッキーとチュロスと手とタマネギの複合体
a 脳の内部の全体像
b 視床
c 被殻と尾状核
d 脳幹(中脳・橋・延髄)
e 小脳
5 脳の中には隙間がある
a 脳脊髄液
b 脳室
6 脳を栄養する血管
a 心臓から脳への血管
b 脳の中の血管-3本の血管はウィリス輪で合体
c 脳の血管を模式図にしてみよう
d 最後にクリームパンや手で脳の血管の位置を確認しよう
第2章 脳の病態生理 脳の中で「何がどのように」起こっているのか
1 何が起きているか(1)血管が破れる
a 脳出血
b くも膜下出血
コーヒーブレイク1
2 何が起きているか(2)血管が詰まる
a 脳梗塞
b 一過性脳虚血発作
3 何が起きているか(3)脳に傷がつく
a 急性硬膜下血腫
b 急性硬膜外血腫
c びまん性軸索損傷
d 慢性硬膜下血腫
コーヒーブレイク2
4 何が起きているか(4)脳におできができる
a 脳膿瘍
b 脳腫瘍
コーヒーブレイク3
5 何が起きているか(5)脳が変性する
a パーキンソン病
b 脊髄小脳変性症
c 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
d アルツハイマー病
コーヒーブレイク4
6 何が起きているか(6)脳に水がたまる
a 非交通性水頭症
b 交通性水頭症
第3章 脳の画像 外から見えない障害部位を画像で確認
1 なぜ脳の画像を見るのか?
a 「どこで」がわかればケアが変わる
b 脳の画像を見る際の進め方
2 まず脳の画像のしくみを知ろう
a この9枚の画像の正体は何でしょうか?
b CT画像のしくみ
c 再度9枚の画像を見てみよう
アドバンス1 MRI画像とは
d なぜ何枚も画像があるのか?
e 実際にりんごをスライスしてみよう
3 脳の画像を見るコツをつかもう
a 画像は角度が命
b スライスの位置は星,顔,ザリガニ,ソラマメで把握
c 脳の溝にも注目
4 画像から脳の領域を見極めよう
a 前頭葉の画像のポイント
b 側頭葉の画像のポイント
c 頭頂葉の画像のポイント
d 後頭葉の画像のポイント
e 視床の画像のポイント
f 大脳基底核(1)被殻と淡蒼球の画像のポイント
g 大脳基底核(2)尾状核の画像のポイント
h 小脳の画像のポイント
i 脳幹の画像のポイント
j 画像のまとめ
5 脳の症例画像に挑戦してみよう
a 脳梗塞のCT画像
コーヒーブレイク5
b 脳出血のCT画像
コーヒーブレイク6
c くも膜下出血のCT画像
d 外傷性脳損傷のCT画像
アドバンス2 MRIの症例を見てみよう
第4章 脳の神経症状と神経心理症状 障害部位と病態から症状を予測
A 前頭葉病巣の症状とケア
1 前頭葉病巣の症状の特徴
2 前頭葉病巣で起こる具体的な症状とケア
a 動きや発語がない:無動無言症
b 自発的な行動が少なく,覇気がない:自発性欠如
c モノをつかんで離さない:強制把握
d 同じ行動・言葉を繰り返す:保続
e 目的の言葉が出てこない:ブローカ失語
f 抑揚なく途切れ途切れの発話:発語失行
g 「計画-実行-反省-修正-再実行」ができない:遂行機能障害
h 閉眼・開口・挺舌の維持ができない:運動維持困難
i 記憶を一時的に保持し再利用することができない:作業記憶の障害
j 尿意を感じたと同時に排尿する:尿失禁
k 数分ですべてを忘れる,作り話をする:コルサコフ症状
実践 前頭葉の病巣で起こる運動障害と移動・移乗介助
B 側頭葉病巣の症状とケア
1 側頭葉病巣の症状の特徴
2 側頭葉病巣で起こる具体的な症状とケア
a 体験の記憶力が低下する:健忘症
b 自分・相手の言葉が理解できない,ずれた言葉を話す:ウェルニッケ失語
c 漢字が読めない,書けない:漢字の失読失書
d 病巣と反対側の視野がよくない:同名半盲
e まるで“半分”ないかのように振る舞う:半側空間無視
C 頭頂葉病巣の症状とケア
1 頭頂葉病巣の症状の特徴
2 頭頂葉病巣で起こる具体的な症状とケア
a 動作の順番がわからなくなる:観念失行
b 思っていることをジェスチャーにできない:口腔顔面失行・観念運動失行
c 手が不器用になる:肢節運動失行
d トイレに行けない,部屋に戻れない:地誌的見当識障害
e “物”の名前が出てこない:健忘失語
f まるで“半分”ないかのように振る舞う:半側空間無視
g 麻痺があるのに認めない:病態失認
h 衣類が着られない:着衣失行
i 簡単な模写ができない:構成障害
j 周囲の物が取れない:視覚性運動失調
k 視線が一点に集中して離せない:バリント症候群
D 後頭葉病巣の症状とケア
1 後頭葉病巣の症状の特徴
2 後頭葉病巣で起こる具体的な症状とケア
a 病巣と反対側の視野がよくない:同名半盲
b “物”を見ても何かわからない:物体失認
c 目が見えない,見えると言い張る:皮質盲
d 文字が読めなくなる:純粋失読
e 「色」と「色の名前」が結びつかなくなる:色名呼称障害
f すぐに忘れる:記憶障害
h “顔”を見ても誰かわからない:相貌失認
E 視床を中心とした病巣の症状とケア
1 視床を中心とした病巣の症状の特徴
2 視床を中心とした病巣で起こる具体的な症状とケア
a 眠る状態になる,反応が弱い・ない:意識障害
b 目は開いているが,外界に対する反応がはっきりしない:注意障害
c すぐに忘れる:記憶障害
d まるで“半分”ないかのように振る舞う:半側空間無視
e 良好な復唱と理解力の障害:失語様症状
f 病巣と反対側の手足の障害:運動麻痺と感覚障害
g 言葉の発音が不明瞭になる:構音障害
h 口は動かすが声がかすれる,声が小さい:発声障害
実践 視床の病巣で起こる運動障害と移動・移乗介助
F 被殻を中心とした病巣の症状とケア
1 被殻を中心とした病巣の症状の特徴
2 被殻を中心とした病巣で起こる具体的な症状とケア
a 眠る状態になる,反応が弱い・ない:意識障害
b 物を注視できない,追視できない:注意障害
c 言葉が出ず,言い間違いもあるが,復唱・音読は改善する:皮質下性失語
d まるで“半分”ないかのように振る舞う:半側空間無視
実践 被殻の病巣で起こる運動障害と移動・移乗介助
G 小脳病巣の症状とケア
1 小脳病巣の症状の特徴
2 小脳病巣で起こる具体的な症状とケア
a 声が小さくなったり大きくなったりする:失調性構音障害
b 手足などの運動の調節がうまくいかない:運動失調
c 体のバランスを崩す:平衡機能障害
d 食べ物・飲み物を飲み込めない:嚥下障害
実践 小脳の病巣で起こる運動障害と移動・移乗介助
H 脳幹病巣の症状とケア
1 脳幹病巣の症状の特徴
2 脳幹病巣で起こる具体的な症状とケア
a 言葉の発音が不明瞭になる:構音障害
b 手足などの運動の調節がうまくいかない:運動失調
c 食べ物・飲み物を食べたり飲み込んだりできない:嚥下障害
実践 脳幹の病巣で起こる運動障害とポジショニング
I 脳機能担当ナースがかかわると看護計画はこう変わる
事例その1 くも膜下出血の患者さまをケアする
事例その2 脳梗塞の患者さまをケアする
事例その3 脳出血の患者さまをケアする
付録 脳の障害を知るための神経心理学的検査