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整形外科医のための

骨のバイオメカニクス解析【電子版】

CT画像からモデルを作って有限要素法で解析しよう!

稲葉 裕(編集) 東藤 貢 (編集)

出版社
メジカルビュー社
電子版ISBN
 
電子版発売日
2024/07/05
ページ数
164ページ
 判型
B5変
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥7,700 (本体¥7,000+税10%)

特記事項
項目「骨の構造・疾病とバイオメカニクスの関係」の9ページ図10「脛骨での骨構造解析高解像度 CT による評価」の図は,都合により電子版には収載していません。
印刷版ISBN
978-4-7583-1373-5
印刷版発行年月
2017/03
ご利用方法
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同時使用端末数
3
対応OS
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同時使用端末数
1
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概要

骨折をはじめとした整形外科の病態と力学は,密接な関係にある。患者の体内で骨に何が起こっているのかを解析できれば,例えば骨折の予測や,荷重安全域が推測できれば術後リハビリテーションを現在より安全に行うことができる。そのためには,患者の骨をコンピュータ上でできるだけ正確に再現(モデル化)し,シミュレーションをする必要がある。その解析に用いられているのが,有限要素法(FEM)という手法である。
本書では,まずこのFEMを理解するために必要な知識を,工学者がわかりやすく解説している。次に,実際にCT画像からどうやってモデルを作るのか,また作ったモデルをFEMでどう解析していけばいいのか,具体的な手順を追って丁寧に説明している。さらに,その解析結果が妥当かどうか,それを検証する方法についても紹介している。
そして,実際に医師が,臨床でどうシミュレーションを活かせるのか,今後の可能性も含め,今現在の最前線の情報を提供している。
最後にステップアップとして,FEMを利用した英語論文を投稿するとき,どういう構成で書けばいいのか,どこに注意すればいいのか,実際の投稿者と査読者のやりとりを基に紹介している。
これからバイオメカニクスの研究を始める人も,すでに研究を進めている人も,ぜひ読んでほしい1冊である。

目次

1.有限要素解析のための基礎知識
骨の構造・疾病とバイオメカニクスの関係稲葉 裕ほか
 骨の構造とバイオメカニクス
 骨の疾病とバイオメカニクス
  変形性関節症/骨折 /骨粗鬆症 
 骨評価

骨解析のための力学を知ろう東藤 貢  
力学とバイオメカニクス
 力学の基礎
  剛体の力学/材料力学/弾性力学/弾塑性力学
  粘弾性力学/異方性弾性力学
 力学挙動の近似解析法
 最後に

有限要素法の基礎を理解しよう山本創太
 有限要素法の原理
 有限要素解析の手順
 有限要素モデルの構築,要素の特性
  有限要素の種類/有限要素を選ぶ
 材料モデルを選ぶ
 動解析か,静解析か
 時間積分法
 まとめ

2.骨解析のための応用
CT画像からモデルを作る小関道彦 
 「完璧なモデル作り」はあきらめよう
 かたちのモデリング
  モデル化の方法/かたちをモデル化することで解析できること 
 物性のモデリング
  モデル化の方法/物性をモデル化することで解析できること 
 力学条件のモデリング
  モデル化の方法/生体内の力学状態をモデル化することで解析できること 
 入力データの信頼性
 おわりに

骨折をいかに表現するか東藤 貢 
 骨折と力学
 力学の基礎
  実験による強度評価/主応力による強度評価/相当応力による強度評価/「強度」を規定するその他の力学パラメータ シミュレーションによる骨折の表現
 骨折の解析例
 今後の展望

骨リモデリングをいかに表現するか田原大輔 
 骨リモデリングを「マクロ」に解析に表現する
  骨リモデリングによる骨密度の変化をヤング率の変化として解析に表現する/解析事例
 骨リモデリングを「ミクロ」に解析に表現する
  ミクロな骨梁形態変化を計算モデル上で表現する/解析事例

解析結果の妥当性を検証する松浦佑介
 妥当性検証試験の実際
 骨の有限要素解析で発生しうるばらつきの要因
  モデル作成因子/撮影因子/検体要因
 モデル作成因子によるばらつき
  メッシュサイズ/モデルの材料特性/境界条件/
  骨折の定義/解析ステップ間隔
 撮影因子によるばらつき
 CTの機種・撮影条件/CTの周囲の環境因子/検体要因によるばらつき
 骨質による影響 /軟部組織の質的ばらつき

3.臨床への応用
骨折手術後の強度評価への応用佐野博高 
 骨折治療における生体力学的問題
 整形外科医による臨床的評価
 モデルの作成方法
  モデルの作成/解析の実行
 症例提示
  症例1/症例2
 現在の解析手法の問題点
  骨折部の正確なモデル化/生体内に挿入されたインプラントの形状抽出/CT画像における金属によるアーチファクトの影響/仮骨の物性定数
今後の課題

肩関節領域に応用する佐野博高
肩関節の機能と代表的疾患
腱板断裂の発生機序解明に対する応用例
  腱板断裂の発生要因とCT- 有限要素法応用の目的/正常腱板モデルの作成と解析の実際/応力集中部位と腱板断裂発生部位の関係/今後の課題
腱板断裂手術に対する応用例
  腱板修復術用アンカーの引き抜き強度の予測/バーチャル引き抜き試験の実際/アンカーの弛みのリスクは予測可能か/今後の課題
 おわりに

股関節領域に応用する稲葉 裕ほか
 股関節疾患とその治療
  股関節の機能/股関節の疾患/股関節の手術
 人工股関節全置換術における有限要素法
  有限要素法を用いた解析
 寛骨臼回転骨切り術における有限要素法
 有限要素法を用いた大腿骨近位部骨腫瘍における骨折予測

脊椎領域に応用する東藤 貢ほか 
 骨粗鬆症と骨折
 椎体圧迫骨折に関連する解析例
  椎体形成術前後の比較/椎体単独モデル解析によるT12 とL2 の比較/年齢が異なる患者の椎体形成術後の比較
 今後の展望

Step up 英文雑誌への投稿
Q & A から学ぶ,アクセプトされる論文の書き方 池 裕之ほか