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チームで取り組む免疫チェックポイント阻害薬治療【電子版】

各務 博(監修) 山口 央 藤堂 真紀 玉木 秀子 (編著)

埼玉医科大学国際医療センター呼吸器内科教授 埼玉医科大学国際医療センター呼吸器内科助教 埼玉医科大学国際医療センター呼吸器内科薬剤部 埼玉医科大学国際医療センター呼吸器内科看護部

出版社
中外医学社
電子版ISBN
 
電子版発売日
2019/10/28
ページ数
276ページ
 判型
A5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥4,840 (本体¥4,400+税10%)

印刷版ISBN
978-4-498-10610-9
印刷版発行年月
2019/10
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概要

がん診療に新たな選択肢をもたらした免疫チェックポイント阻害薬.本邦で臨床応用されてから5年が経ち,本治療に伴う多彩な副作用である免疫関連有害事象(irAE)への対策の必要性が叫ばれている.
診療科・職種の垣根を越え,チームとしてirAEに対処すべく,医師,看護師,薬剤師をはじめとするすべての医療スタッフに向けて,irAE対策のコツをまとめた一冊.

目次

目 次

第1章 免疫チェックポイント阻害薬の特徴と免疫関連有害事象
 1 免疫チェックポイント阻害薬はなぜがんに効くのか? 〈各務 博〉
  はじめに
  T細胞免疫の役割
  がん抗原
  がん免疫サイクル
  抗腫瘍免疫を担うT細胞(CD8+T細胞とCD4+T細胞)
  がん免疫編集
  T細胞免疫を減弱させるメカニズム
  免疫チェックポイント阻害薬はなぜがんに効くのか
 2 免疫チェックポイント阻害薬の種類と適応がん種 〈解良恭一〉
  はじめに
  免疫チェックポイント阻害薬の種類
  免疫チェックポイント阻害薬の今後の展開
 3 なぜ免疫関連有害事象(irAE)が起こるのか? 〈北野滋久〉
  irAEの機序
  irAEの診断
  irAEに対する対処法
  血球貪食症候群
  おわりに
 4 抗PD-1/PD-L1抗体,抗CTLA-4抗体単剤での副作用の特徴 〈中村泰大〉
  はじめに
  単剤療法で用いられるICIと対象疾患
  ICIとirAEの発生頻度
  抗PD-1抗体
  抗PD-L1抗体
  抗CTLA-4抗体
  irAEの出現時期
  おわりに
 5 化学放射線療法後の抗PD-L1抗体による地固め療法(非小細胞肺がん) 〈三浦 雄〉
  はじめに
  PACIFIC試験とは
  化学放射線療法による放射線肺臓炎
  肺臓炎・放射線肺臓炎のマネジメント
  おわりに
 6 免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用(非小細胞肺がん) 〈毛利篤人〉
  はじめに
  臨床試験について
  実際の投与方法
  有害事象
  おわりに
 7 抗PD-1/PD-L1抗体と抗CTLA-4抗体の併用 〈城武 卓〉
  免疫チェックポイント阻害薬併用療法の治療効果
  ICI併用療法の副作用

第2章 チーム医療の取り組み
 1 ICIサポートチームの作り方とその運用 〈藤堂真紀〉
  がん治療におけるチーム医療
  ICIサポートチームの作り方
  運用
  横断的チーム
 2-1 チームにおける薬剤師の役割 〈藤堂真紀〉
 2-2 外来における薬剤師の役割 〈藤堂真紀〉
  外来における薬剤師業務の変遷
  病棟薬剤師と外来薬剤師の連携・情報共有
  投与前から投与後の症状評価・モニタリング
  問診票の活用
  外来での継続した患者教育
  主治医との連携・コミュニケーション
  看護師との連携・コミュニケーション
  その他の職種との連携・コミュニケーション
  抗がん剤の調製監査・調製・投与実施まで
  院内のスタッフ教育
  保険薬局薬剤師との連携
 2-3 病棟における薬剤師の役割 〈小泉綾乃,石川詩帆〉
  病棟における薬剤管理業務とは
  ICI治療を当院で施行する前に病棟薬剤師が準備したこと
  入院でICIを導入する場合の薬剤師の患者教育・指導
  外来担当薬剤師との連携
  irAE出現後の病棟薬剤師の役割
  適応外使用薬剤が使用される場合
 2-4 irAE発症後の薬学的管理 〈藤堂真紀〉
  ステロイドの薬物動態
  おさえておきたいステロイドの副作用
  ステロイド治療で注意すべき薬物間相互作用
  服薬指導のポイント
  見逃してはいけない注意すべきステロイドの副作用と対処法
 3-1 病棟における看護師のサポート 〈朝倉登美子,岡野美由樹,村上秀彰〉
  免疫チェックポイント阻害薬導入における病棟看護師の役割
  チームイミュニティの中で求められる看護師の能力
  病棟での具体的な業務内容
 3-2 抗PD-1/PD-L1抗体導入クリニカルパス(埼玉医大方式)運用の実際 〈早川淑恵,深見麻里〉
  はじめに
  入院日(1日目)
  薬剤投与(2日目)
  退院日(3日目)
 3-3 通院治療センターにおける看護師の役割 〈玉木秀子〉
  はじめに
  ICI投与における通院治療センターの看護師の役割
  外来治療の流れ
  外来の相談体制
 4 免疫チェックポイント阻害薬の事前検査と治療開始後のモニタリング 〈藤堂真紀〉
  検査内容の決定
  運用
 5 irAEと救急受け入れ体制 〈玉木秀子〉
  免疫関連有害事象の救急事例
  当院の救急体制
  患者教育
  事例
  理想的なバックアップ体制

第3章 症状に基づくirAEマネジメント
 1 総論:irAEを見逃さないために 〈山口 央〉
  はじめに
  irAEに関する教訓的なICI使用患者
  irAEを見逃さないために:症状とモニタリング検査の重要性
  情報収集の方法
  埼玉医科大学国際医療センターの取り組み
  おわりに:耳を傾けることの重要性
 2 食欲不振,倦怠感 〈栗原 進〉
  概要
  免役チェックポイント阻害薬を使用する前のスクリーニング検査
  免役チェックポイント阻害薬使用中のフォローアップと追加検査
  irAE発症後の治療とフォローアップ
 3 脱力感,運動機能障害 〈島田祐樹〉
  はじめに
  脱力感,運動機能障害をみたら
  irAE-MG
  ICI開始後に筋力低下,CK上昇をみたら
  おわりに
 4 口渇,多飲,多尿 〈中島理津子,栗原 進,及川洋一,島田 朗〉
  はじめに
  中枢性尿崩症
  1型糖尿病
 5 呼吸困難,咳嗽 〈塩野文子〉
  呼吸困難を呈する疾患
  間質性肺疾患の診断
  免疫チェックポイント阻害薬による間質性肺疾患の頻度
  免疫チェックポイント阻害薬による間質性肺疾患のCT画像
  治療
  ICI使用前評価の重要性
 6 浮腫(むくみ) 〈中埜信太郎〉
  はじめに
  ICI治療中にみられる浮腫の評価
  浮腫の治療
  ICIに合併する心筋炎
  がんに伴う心筋合併症:onco-cardiologyの視点から
 7 腹痛,下痢,血便 〈新井 晋〉
  はじめに
  病態と臨床症状
  診断
 8 関節痛 〈島田祐樹〉
  はじめに
  ICI開始前に関節痛を認めたら
  関節痛を認めないが自己抗体で異常を認めたら
  irAEとしての関節痛
  おわりに
 9 発熱,出血傾向 〈塚崎邦弘〉
  はじめに
  血球貪食症候群
  免疫学的血小板減少性紫斑病
  おわりに
 10 皮疹,痒み 〈寺本由紀子〉
  はじめに
  皮膚障害の種類
  発生頻度
  発生時期
  治療
  臨床的バイオマーカーとしての白斑
  おわりに

付録

索引