鉄則モダン・カンポウ【電子版】
- 出版社
- 新興医学出版社
- 電子版ISBN
- 電子版発売日
- 2020/10/26
- ページ数
- 183ページ
- 判型
- A5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥3,300 (本体¥3,000+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-88002-837-8
- 印刷版発行年月
- 2012/05
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- 対応OS
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概要
あのフローチャートでリラックスしてカンポウを処方し、カンポウの魅力に気づいた先生方へのステップアップ第一弾!
本書は、大人気シリーズ「本当に明日から使える漢方薬シリーズ」三部作に続く「本当に今日からわかる漢方薬シリーズ」の1冊目です。モダン・カンポウの立ち位置、使用法、コツなどを鉄則、心得、ヒントとしてまとめました。
西洋医としてのカンポウワールドを拡げ、もう少し打率を上げたい先生方向けに今までの復習とややステップアップの内容となっています。
ぜひ西洋医の先生方に本当に明日から使える漢方薬シリーズとあわせてお読みいただき、もっと簡単にカンポウを処方していただき、たくさんの困っている患者さんのためにお役立て頂きたいと思います。
目次
①西洋医が西洋医学の補完医療として漢方エキス剤で対処する
②西洋医学的処方と同じ気持ちで接するとたちまち嫌気がさす
③漢方、カンポウ、Kampoどれがいいの?
④モダン・カンポウにトラディショナル漢方の知恵を
第2章 外来診療での心得
①「何か困ることはありますか?」といつも尋ねよう
②カンポウでは体全体が治ることがあると納得しよう
③忙しい外来で腹診を敢えて全員に行う必要はない
④脈は必ず診よう、スキンシップの為にも
⑤目標は医師も患者も満足し、でも控えめで
⑥患者さんと一緒に適切な漢方薬を探すことを楽しもう
⑦最初から当たることを期待しない、治す気持ちを大切に
⑧漢方治療は養生の1つ、カンポウだけに頼ってはダメ
⑨罹った年数の半分必要
⑩患者離れを潔く、「僕には手に負えない」と言おう
⑪漢方薬は正しく読めるように、格好悪いから
⑫保険病名はできるかぎり整合性を合わせよう
⑬なんとなく……な患者さんもいる
⑭漢方で法外なお金儲けをしますか?
第3章 処方の鉄則
①名医ほど少ない処方数で多くの症状に対処する
②1剤または相性のよい2剤から、歴史的に有効な組み合わせで
③まず4週間処方して、判断しよう
④1日3回適当に飲む、2回でも結構有効
⑤「西洋薬剤は続行ですよ、くれぐれも止めないで下さい」
⑥複数処方して、本人に選ばせることも
⑦治っても3カ月は飲む、すぐ止めても再発すれば再開すればよい
⑧漢方薬や漢方類似サプリは要注意
⑩他の症状がよくなっていれば主症状が不変でも続行
⑪身体意識に敏感になってもらおう
⑫桔梗ききょう湯とう○138は冷やしてうがいしながら飲む
⑬子どもの内服量は適当に、小学生1/2、幼稚園1/3、他1/4
第4章 処方選択の鉄則
①「フローチャート漢方薬治療」を活用しよう、ⅰPhoneアプリも
②手元にある処方で頑張ろう、限られた処方でも結構治る
③風邪で勉強しよう、自分や家族に適切な漢方薬を知ろう
④風邪のカンポウ、他にもいろいろ
⑤どちらか悩めば、虚証用の漢方薬を処方しよう
⑥麻ま黄おう、大だい黄おうがなければ、実証用から処方しても大丈夫
⑦病気や症状が長引けば、小しょう柴さい胡こ湯とう⑨を併用しよう
⑧小しょう柴さい胡こ湯とう⑨が効かない時は半はん夏げ瀉しゃ心しん湯とう⑭を試してみよう
⑨有効な薬剤同士を併用しよう
⑩1剤を確かめた後に併用を
⑪こんな症状にこんなカンポウが効くの?
⑫桂けい枝し湯とう○45を加えるとマイルド(虚証向け)になる
⑬麻ま黄おうが飲めるか飲めないかは、飲んでみないとわからない
⑭柴さい胡こ加か竜りゅう骨こつ牡ぼ蛎れい湯とう⑫の不思議、虚証にも結構使える
⑮虚実は混在している、実証向け処方+虚証向け処方もOK
⑯生理・妊娠・出産に関する訴えには当とう帰き芍しゃく薬やく散さん○23
⑰実証用と虚証用を覚えよう
⑱まず、急性症を治す、慢性疾患はゆっくり治す
⑲早見えのする時は要注意
⑳漢方薬を構成する生薬から有効性の類推を
㉑大だい黄おうの有無でカンポウを考える
㉒生薬の足し算で作用が変わる
㉓エキス剤の足し算で昔の処方を作る
㉔当とう帰き湯とう○102は参じん耆ぎ剤で山さん椒しょうを含む、大だい建けん中ちゅう湯とう○100の親戚みたい
㉕昔、大だい承じょう気き湯とう○133は頻用処方、便秘を治すと気が晴れる
㉖四し物もつ湯とう○71(女性の妙薬)と併用する
㉗痛みにはまず芍しゃく薬やく甘かん草ぞう湯とう○68
㉘反対の症状に効くことも
㉙「○○の聖薬」を覚えよう
㉚条文が読めるようになるとかえって要注意
㉛駆く?お血けつ剤は女性だけのカンポウではない
第5章 副作用の鉄則
①「何かあれば中止ですよ」
②漢方薬でも死亡例はある
③原因不明の症状で入院したらともかくカンポウは中止
④麻ま黄おう剤では血圧が上がることも、狭心症にも注意
⑤麻ま黄おうでは尿閉も起こりうる
⑥麻ま黄おうを含むカンポウを覚えよう
⑦2~3ヵ月に1回は肝機能とカリウムのチェックを行おう
⑧昔は漢方の長期投与は念頭にない
⑨低カリウム血症の患者さんには甘かん草ぞうは注意して処方を
⑩甘かん草ぞうは多くの漢方薬に含まれているので、甘かん草ぞうを含まない漢方薬を覚えよう
⑪地位漢方薬は食べ物の延長、アレルギー反応は起こりうる
⑫地じ黄おう、石せっ膏こう、当とう帰き、麻ま黄おうなどは胃に障ることがある
⑬保険適応エキス剤に流産・早産の報告はないが、妊婦には要注意
⑭心下振水音は消化機能が弱い証拠、麻ま黄おう剤は禁止というヒント
第6章 効果増強の鉄則
①西洋医学的な考え方と同じで、内服回数を増やそう
②内服回数は同じで薬の効果(薬力)が強いものを使用する
③敢えて麻ま黄おう剤を併用する
④副作用のない脇役を加える
⑤附ぶ子しの併用、1g/日で増量し6g/日までは基本的に安全
⑥内服量を減らして有効なことがある、高齢者や慢性の下痢などで
⑦生薬のバランスの変更、エキス剤でも結構できる
⑧全体処方と部位別処方の併用
⑨皮膚疾患では特に便秘の解消を! 大だい黄おうには駆く?お血けつ効果もある
⑩下痢の真しん武ぶ湯とう○30は熱服で、アツアツで飲む
⑪生のショウガを加える
⑫ゆっくりと少しでも実証になるように、補う治療を気長に時間をかけて
⑬母子同服(子どもの気が高ぶるのは、母親の気の高揚が伝わるから)
第7章 思いつかない時の鉄則
①治せるものから治してみよう
②腹診で処方のヒントが得られる
③ともかく困ったときには柴さい胡こ桂けい枝し湯とう⑩
④疲れ・食欲不振・心身症というキーワードに着目して処方を
⑤ベストマッチ、柴さい胡こ剤+駆く?お血けつ剤
第8章 効かない時の鉄則
①虚実を間違えていないか疑おう、思い込みは禁物、試してみればいい
②気の巡りが良さそうに見えても香こう蘇そ散さん○70や半はん夏げ厚こう朴ぼく湯とう⑯を試そう
③虚証の【葛】かっ根こん湯とう①ともいわれる、真しん武ぶ湯とう○30を試そう
④「怪病は水の変」わからない訴えは水毒を疑おう
⑤脈を真剣に診てみよう、どう見ても実証だが虚証かもしれない
⑥最初の処方に戻ってみよう、最初の処方が効くことがある
⑦駆く?お血けつ剤でひとゆすり、その後の漢方薬がより有効に
⑧当たり前だが病は気から、気分を変えてみる(移い精せい変へん気き)
第9章 更なる勉強のヒント
①漢方のアナログ感に慣れること、現代医学は特にデジタル化している
②漢方はコンセンサスガイドラインの集積と叡智の結晶
③コンセンサスガイドラインには誤りもある
④最初は白紙で、ステップアップでは批判的に
⑤漢方薬は江戸時代の寿命延長にはあまり役に立たなかった?
⑥打率を上げたくなれば、トラディショナル漢方を勉強しよう
⑦古典を読もう、新しいものから順に古いものに向かって
⑧古典を読もう、でも古典は絶対か? 昔からいいとこ取りをしている
⑨せめて自分のカンポウワールドでは整合性を保つように努力しよう
⑩自分のカンポウワールドを築こう、まずはミニマム15処方から
⑪その人は、その考え方は本物か? アナログの世界でも整合性は大切!
⑫学生がいくらカンポウを勉強しても上手にならない?
⑬いっそ、宗教がかってみたらどう?
第10章 漢方理論をクリアに
①漢方理論や腹診は荒唐無稽か
②実証と虚証をできるだけ簡単に、筋肉量と消化機能に比例する
③実証と虚証の臨床応用、相対的なもの、実証は我慢もできる
④実証は抵病力があり症状や反応が出やすい
⑤陰陽と寒熱はほぼ同じ、デジタルでは理解できない
⑥六病位・表裏は時間経過との理解を
⑦気虚とは「気合いが足らずに」人にん参じんや黄おう耆ぎが効く状態
⑧気逆は桂けい皮ひ・麦ばく門もん冬どう・黄おう連れん・黄おう【草冠に今】ごん・山さん梔し子し・茯ぶく苓りょうなどが有効な状態
⑨気うつは、厚こう朴ぼく・蘇そ葉よう・香こう附ぶ子し・木もっ香こうなどで楽になる状態
⑩血虚は貧血様の状態で四し物もつ湯とう○71(当とう帰き・芍しゃく薬やく・川せん【草弓】きゅう・地じ黄おう)が有効
⑪瘀お血けつ:牡ぼ丹たん皮ぴ・桃とう仁にん・川せん【草弓】きゅう・紅こう花か・大だい黄おう・川せん骨こつ・当とう帰きなどが有効な状態
⑫漢方薬を構成生薬から理解すると、たとえば当とう帰き芍しゃく薬やく散さんは?
⑬水毒(水のアンバランス)を治す漢方薬は多種多様
⑭和解剤としての柴さい胡こ剤
⑮腎虚とは八はち味み地じ黄おう丸がん⑦が効く状態
⑯腹診をデジタルに! なんとか簡単に理解できないか
第11章 カンポウの進化と未来
①カンポウが当たり前の医療に
②モダン・カンポウへのパラダイムシフト、立ち位置の変化を知ると楽になる
③漢方のRCT研究は必要だが、正しく漢方の魅力を説明する必要がある
④保険適応漢方エキス剤の使用が広がれば医療費の削減につながる?
⑤煎じ薬とエキス剤どちらがいいの?
⑥カンポウも新しい領域に使用されている、実は「随ずい証しょう治ち療りょう」も新しい
⑦古きものが尊からず
⑧マウスの移植実験から見えたもの
⑨その先にあるものは? 人それぞれで求めていきましょう
第12章 カンポウQ & A
一般臨床において
Q 1 安全に処方するコツはありますか?
Q 2 お話のコツはありますか?
Q 3 再診はいつ頃がよいですか?
Q 4 漢方薬続行の判断はどのようにしたらよいでしょうか?
Q 5 子どもの投与量はどうしたらよいでしょうか?
Q 6 大人での投与量はどうしたらよいでしょうか?
Q 7 漢方エキス剤の飲み方について教えて下さい
Q 8 反対の効果に効くとききましたが本当ですか?
Q 9 軽快後の漢方薬の投与期間について教えて下さい
Q10 漢方薬をずっと飲み続けてもよいですか?
Q11 顆粒が飲めないときにはどうしたらよいでしょうか?
Q12 麻ま黄おうのムカムカはいつ起こるのですか?
Q13 お酒と一緒に飲んでもよいですか?
Q14 西洋薬と漢方薬を併用する場合、注意を要するものは何ですか?
Q15 甘かん草ぞう含有製剤による副作用が起こりやすい状態は?
Q16 間質性肺炎の注意点は?
Q17 黄おう【草冠に今】ごんのみが間質性肺炎の原因でしょうか?
Q18 麻ま黄おう剤は緑内障に禁忌なのですか?
Q19 漢方薬で検査値が異常になることはありますか?
Q20 漢方のカロリーはどのくらいですか?
Q21 ナトリウム含有量はどのくらいですか?
Q22 カリウム含有量はどのくらいですか?
Q23 漢方薬とワルファリンの相互作用について教えて下さい
Q24 なぜ乳糖でもアレルギーが起きるのですか?
Q25 煎じ薬と漢方エキス剤はどちらが有効ですか?
一般的なことについて
Q26 学生への教育について教えて下さい
Q27 中国での漢方エキス剤の普及について教えて下さい
Q28 漢方と言われるようになったのはどうしてですか?
Q29 同じ処方名でも日本と中国で生薬量が異なるのはなぜですか?
漢方薬に関する医療行政的な位置から
Q30 医療用漢方エキス剤は通販では買えないのですか?
Q31 漢方製剤はなぜ臨床試験なしで承認を受けたのですか?
Q32 漢方エキス剤が煎じ薬と同等性があるとはどういう意味ですか?
Q33 メーカーによって効能効果が異なるのはなぜですか?
Q34 メーカーで生薬の配合比率が異なることがあるのはなぜですか?
Q35 一般用漢方処方の手引きとは何ですか?
Q36 錠剤やカプセルなどの他の剤型をつくるためには?
Q37 煎じ薬に健康保険は効くのでしょうか?
Q38 承認外使用方法について教えて下さい
Q39 保険適応外使用方法について教えて下さい
Q40 処方せんの書き方について教えて下さい
Q41 医薬品と食べものの違いは法律上どのように規定されていますか?
漢方エキス剤製造メーカーの立場から
Q42 製品番号の付け方に意味はあるのでしょうか?
Q43 OTC用漢方製剤と医療用エキス末の違いはありますか?
Q44 医薬品製造販売指針で代用可能なものはありますか?
Q45 ツムラの芒ぼう硝しょうは、実は無水硫酸ナトリウムって本当ですか?
Q46 桂けい枝し湯とうなど処方名は桂けい枝しなのになぜ桂けい皮ひを使用しているのですか?
Q47 ツムラの膠こう飴いは、実は粉末飴って本当ですか?
Q48 乾かん姜きょう・生しょう姜きょうの使い分けはどうなっているのですか?
Q49 白びゃく朮じゅつ・蒼そう朮じゅつの使い分けはどうなっているのですか?
Q50 修しゅう治じはどのようにしているのですか?
Q51 漢方エキス剤の1日量が処方により異なるのはなぜですか?
Q52 光、温度に対する安定性について教えて下さい
Q53 グリチルリチンやエフェドリンの含量は?
Q54 漢方エキス剤服用後の生薬成分の血中濃度は?
Q55 企業努力にも限界が?