がん疼痛治療25の秘訣【電子版】
- 出版社
- 中外医学社
- 電子版ISBN
- 電子版発売日
- 2022/06/20
- ページ数
- 163ページ
- 判型
- A5判
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥3,080 (本体¥2,800+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-498-05734-0
- 印刷版発行年月
- 2022/06
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概要
目次
ch. 1 がん疼痛治療のアップデート
アップデート/がん治療と緩和ケアのアップデート/がん疼痛治療ガイドラインのアップデート/研究方法のアップデート/オピオイド鎮痛薬のアップデート/アップデートの落とし穴
ch. 2 不易流行
緩和ケアという言葉/緩和ケアの不易とは?/緩和ケアの流行とは?/がん疼痛治療の不易/がん疼痛治療薬の流行/がん疼痛治療に関する研究の流行/これから流行して欲しいこと/変わってはならないもの
ch. 3 “unlearn”の重要性
学校での学び/医療における学び/unlearn/オピオイド鎮痛薬の選択/オピオイド鎮痛薬はヒトを選ぶ?/細胞内で起きていること/知識の学びほぐし
ch. 4 アクセルを踏みつつブレーキを踏む
日本はがん疼痛治療の発展途上国?/日本におけるオピオイド使用量が少ない理由/アクセルを踏む/ブレーキを踏む/がん疼痛と慢性疼痛/アクセルを踏みつつブレーキを踏む
ch. 5 痛みは時相で変わる
痛みの軌跡/骨転移による痛みの変化/臨床における矛盾を解決できるか?/時相に応じた疼痛治療
ch. 6 がん疼痛を見る
画像検査で痛みを評価できるか?/痛みが出現する場所/腹腔神経叢を見る/膵がんの痛み/骨転移による痛み/胸膜や胸壁の痛み/最も見えにくいもの
ch. 7 合わせ味噌のように
合わせ味噌/オピオイド鎮痛薬の併用/一般的なオピオイド鎮痛薬の併用/作用機序の異なるオピオイド鎮痛薬の併用/メサドンの併用/タペンタドールやトラマドールの併用/呼吸困難が生じた場合の併用
ch. 8 めざせ!突出痛救助隊(breakthrough pain busters)
突出痛/医療現場のレスキュー隊/セルフレスキュー/レスキュー活動に必要なこと/レスキュー薬の選択/レスキューの費用/予防レスキュー/眠前レスキュー/経粘膜性フェンタニルの予防レスキュー
【Column】レスキュー・ドーズは存在しない
ch. 9 ローテーションかスイッチングか?
2010年ではローテーション/投与経路の変更はいずれでもない/不完全交差耐性/2014年版ではオピオイドスイッチング/2020年版では区別しなくなった/見極めるポイント/ローテーションとスイッチングを区別する/大切なことは用語ではない
●「薬剤」に関すること●
ch. 10 似て非なるもの
MSコンチン®錠とオキシコンチン®錠/徐放性/オキシコンチン®錠とオキシコンチン® TR錠/デュロテップ®MTパッチ,ワンデュロ®パッチとフェントス®テープ/意外な相違点/オプソ®内服液,オキノーム®散,ナルラピド®錠/後発医薬品/後発医薬品が効きにくいという思い込み?
ch. 11 とりあえず
とりあえずのオピオイド/ビールだけを注文することはない?/制吐剤/便秘治療薬/酸化マグネシウムには注意が必要/メカニズムに応じた便秘治療
ch. 12 理想的なオピオイド鎮痛薬
高ければ高いほど良い/低ければ低いほど良い/多ければ多いほど良い/少なければ少ないほど良い
ch. 13 オピオイド鎮痛薬の存在理由(raison d’être)
MSコンチン®錠(モルヒネ)/カディアン®カプセル(モルヒネ)/デュロテップ®パッチ(フェンタニル)/オキノーム®散(オキシコドン)/イーフェン®バッカル錠・アブストラル®舌下錠(経粘膜性フェンタニル)/メサペイン®錠(メサドン)/メサドンを使いこなせて専門家/タペンタ®錠(タペンタドール)/ナルベイン®注(ヒドロモルフォン)
ch. 14 求められる5つの「安」
安全/安易/安定/安心/安価
ch. 15 PSで薬が変わる
オピオイド鎮痛薬はPSの影響を受けにくい/鎮痛補助薬はPSの影響を受ける/デュロキセチン・ガバペンチノイド/ケタミン/リドカイン/コルチコステロイド
【Column】はじめての「投与」
●「エビデンス」に関すること●
ch. 16 オピオイド鎮痛薬のエビデンスは純米大吟醸
エビデンスの重要性/対象患者さん/緩和ケア病棟に入院している患者さんの多くは治験対象外/二割三分磨き/エビデンスと純米大吟醸
ch. 17 紅葉を愛でるように
紅葉の楽しみ方はマクロからミクロまで/エビデンスと植生/がん疼痛治療のマクロ/がん疼痛治療のミクロ(1)(タペンタドール)/がん疼痛治療のミクロ(2)(セロトニン症候群)/がん疼痛治療のミクロ(3)(アセトアミノフェン)/マクロとミクロの両方の視点を大切にする
ch. 18 がん疼痛治療の謎
アセトアミノフェンはなぜ効くのか?/メサドンを初めから開始できないのか?/ケタミンはなぜ嫌われるのか?/研究対象の痛みを揃える
【Column】カンナビノイド
●「臨床現場」で大切にしたいこと●
ch. 19 がん疼痛治療はテーラーメイド
オーダーメイドの服/テーラーメイドの鎮痛薬/がん疼痛治療薬の仕立屋/仕立屋に求められる能力/プロフェッショナルとしての仕立屋へ/ディテールにこだわる仕立屋へ/オピオイド鎮痛薬と他の商品との違い
ch. 20 先を読む
がん疼痛治療の変化/痛みの性状の変化/投与経路の変更/オピオイド鎮痛薬の持続皮下注射/フェンタニルは持続皮下注射に向かない?/薬剤に関する地域連携/先を見越して考える
ch. 21 二人三脚,四人五脚
患者教育?/伝えるべきこと/教育よりも対話/多職種の中での対話/がん疼痛治療の魅力
ch. 22 コーチング的疼痛治療
オピオイド鎮痛薬を勧める/患者さんは本当に納得しているのか?/コーチング的アプローチ/カウンセリング,ティーチングからコーチングへ/ゴールを共有する/ゴールデンサークル/人は感情で選ぶ/感情リテラシー/Why→How→Whatの順で伝える/多分野の知恵を活かす
ch. 23 お接待とお節介
緩和ケアの源流/よそ者を受け入れる覚悟はあるか?/お接待/おもてなし/一流に学ぶ/身近にあるおもてなし/医療従事者ができる簡単なおもてなし/お節介/ほどほどのお節介
【Column】すべての医師は3タイプ
ch. 24 Iatrogenic sufferingを直視する
夢のような薬モルヒネ/オピオイドの副作用/軽視されてきた便秘という苦痛/Iatrogenic suffering/脚光を浴びる便秘治療/質の高いがん治療・がん疼痛治療へ/緩和ケアにおける喜びの喪失/オピオイド鎮痛薬がもたらした功罪/最大のiatrogenic sufferingとは?
ch. 25 言薬
言葉が与える影響/半世紀前に行われた臨床試験/痛みについて語る/締めの言葉はポジティブで
/有害な言葉と有益な言葉/医療用麻薬の導入を迷っている患者さんの意思決定支援/副作用を説明する場面/言葉は薬になる
索引