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図解 医薬品情報学 第5版【電子版】

折井 孝男 (編)

一般社団法人 医療データ活用基盤整備機構 理事

出版社
南山堂
電子版ISBN
978-4-525-98504-2
電子版発売日
2023/08/22
ページ数
439ページ
 判型
B5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥4,950 (本体¥4,500+税10%)

印刷版ISBN
978-4-525-78165-1
印刷版発行年月
2023/04
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対応OS
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1
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概要

インターネット等により誰もが容易に情報入手可能な現在,薬剤師もその中から必要な情報を見極め入手し,自信をもって発信・提供することが望まれる.本書は医薬品情報に関わる基礎的な要素を,さまざまな角度から分かりやすく解説した.薬学生や医薬関係者のテキストとして最適な書である.今版より,講義等で使用可能な演習問題を新設した.

目次

第1章 医薬品情報学を学ぶ意義
1 医薬品情報学とは
 A 医薬品情報学の流れ
 B 医薬品情報と薬学教育
 C 医薬品情報の共有とICT化からIoT,AI,DX,そしてSociety 5.0
 D 医薬品情報の基本理念
2 薬剤師に求められる職能と医薬品情報学
 A 薬剤師の資質
 B 薬剤師に求められる職能
 C 臨床研究への積極的参画
 D 自己研鑽・生涯教育
 E 薬学教育と医薬品情報
3 情報社会における医薬品情報
 A 現代は“情報社会”の時代
 B 情報社会における医薬品情報
4 社会を支える医薬品情報①:地域包括ケアとセルフメディケーション
 A 「患者のための薬局ビジョン」とは
 B 地域包括ケアシステムと薬剤師
 C セルフケア・セルフメディケーションと薬剤師
 D かかりつけ薬剤師・薬局を取り巻く最近の動向
5 社会を支える医薬品情報②:薬物乱用防止教育とアンチ・ドーピング
 A 薬物乱用防止教育のための医薬品情報
 B アンチ・ドーピングのための医薬品情報
6 社会を支える医薬品情報③:災害時医療と情報
 A 情報は災害医療支援の成否を左右する
 B 災害時医療支援体制と薬剤師
 C 薬剤師による災害支援と情報
 D 災害医療支援活動における情報共有ツール

第2章 「医薬品情報学」総論
1 医薬品情報の種類と特徴
 A 医薬品情報として求められる内容
 B 医薬品情報の活用
2 医薬品情報に関わるさまざまな職種
 A 医薬品としての承認取得段階
 B 市販後の臨床使用段階
 C 情報の個別最適化
 D セルフメディケーション
 E 医薬品情報に関わる職種とその役割の例示
3 医薬品情報学に関連する主な法律・制度
 A 医薬関係者の責務
 B 医薬品
 C 医薬品の開発・製造
 D 薬局・医薬品販売業
4 医薬品の研究・開発の流れと医薬品情報
 A 医薬品とは
 B 医薬品開発の現状
 C 医薬品開発の大まかな流れ
 D 非臨床試験
 E 臨床試験(治験)
 F 後発医薬品の製造販売承認申請
 G バイオ後続品(バイオシミラー)の製造販売承認申請
5 製造販売後(市販後)に構築される医薬品情報
 A 製造販売後(市販後)調査制度とは
 B 医薬品リスク管理計画
6 医薬品におけるレギュラトリーサイエンス
 A レギュラトリーサイエンスとは
 B 科学・医療・食品安全分野におけるレギュラトリーサイエンスの展開
 C レギュラトリーサイエンス・フロー
 D 医薬品のレギュラトリーサイエンス
 E レギュラトリーサイエンスの必要性と意義

第3章 医薬品情報の収集・評価・加工・提供・管理
1 医薬品情報源の分類と特徴
 A 情報源の分類と特徴
 B 一次資料
 C 二次資料
 D 三次資料
2 医薬品情報の流れ
 A 厚生労働省,医薬品医療機器総合機構が発行する資料
 B 製薬企業が発行する資料
 C 医薬品卸売販売業が提供する資料
3 医薬品添付文書の法的位置付けと作成の目的
 A 作成の目的
 B 歴史と位置付け
4 医薬品添付文書の記載項目
 A 医療用医薬品
 B 一般用医薬品
5 医薬品インタビューフォーム
 A 医薬品インタビューフォームの位置付け
 B 医薬品インタビューフォームの歴史
 C 医薬品インタビューフォームの記載項目
 D 医薬品インタビューフォームの利用例
6 医薬品リスク管理計画
 A 適用範囲と検討を行うタイミング
 B RMPの概要
 C GVP省令およびGPSP省令の改正と医薬品リスク管理計画
 D RMPのライフサイクル
 E 医療現場でのRMPの活用
7 医薬品情報の検索・収集
 A 効能・効果に関する情報検索・収集
 B 副作用に関する情報検索・収集
 C 相互作用に関する情報検索・収集
 D 薬剤鑑別に関する情報検索・収集
 E 妊婦・産婦・授乳婦等への投与に関する情報検索・収集
 F 中毒に関する情報検索・収集
8 文献データベースによる医薬品情報の検索・収集
 A Advanced検索:特定のフィールドから絞り込んで検索する
 B Subheading,同義語リスト,階層構造
9 医薬品情報の評価
 A 医薬品情報を評価する必要性
 B 医薬品情報の評価のためのプロセス
 C 医薬品の有効性情報の評価
 D 医薬品の安全性情報の評価
10 医薬品情報の加工・提供・管理
 A 医薬品情報の加工
 B 医薬品情報の提供
 C 医薬品情報の管理

第4章 EBMと医薬品情報
1 EBMの基本的概念と実践
 A EBMの基本的概念
 B 臨床疑問(clinical question;CQ)
 C EBMの実践と5つのステップ
2 主な臨床研究法とエビデンスレベル
 A 介入研究:ランダム化比較試験
 B 観察研究
 C エビデンスレベル
3 臨床研究論文の批判的吟味
 A 課題の設定はされているか
 B 研究デザインは適切か
 C 被験者の選択と割り付け
 D 症例数の設定根拠
 E 脱落とデータ解析
 F 評価指標(アウトカム)
 G 結果の提示
 H 外的妥当性
4 メタアナリシスと医薬品情報
5 臨床での診療ガイドラインの位置付けとEBM
 A 診療ガイドラインとは
 B GRADEシステムの確立
 C エビデンスの質の評価
 D 推奨度
 E 推奨度の表現とランク付け

第5章 臨床研究の結果を理解するための生物統計の基本
1 臨床研究における統計解析と推定
2 臨床研究で用いられる基本的な用語と統計量
 A 平均値と中央値の算出方法
 B 標準偏差
 C 標準誤差
 D 信頼区間
 E 範 囲
3 検 定
4 臨床研究における仮説検定と過誤
 A 臨床研究における仮説検定
 B 第一種の過誤(αエラー)と第二種の過誤(βエラー)
5 さまざまな確率分布
 A 正規分布
 B 標準正規分布
 C t分布
 D 二項分布とポアソン分布
 E カイ二乗分布
 F F分布
6 パラメトリックなデータとノンパラメトリックなデータの違い
7 群間の差の検定
 A 変数の種類
 B 検定方法
 C 対応のあるt検定,対応のないt検定,ウェルチのt検定
 D マン・ホイットニーのU検定とウィルコクソンの符号付順位和検定
 E カイ二乗検定とフィッシャーの正確確率検定
8 主な回帰分析と相関係数の検定
 A 重回帰分析
 B ロジスティック回帰分析
9 生存時間解析
 A ログランク検定
 B Cox比例ハザードモデル

第6章 臨床研究デザインと解析
1 臨床研究の主な統計手法
2 臨床研究におけるバイアス・交絡
 A 交 絡
 B 選択バイアス
 C 情報バイアス
3 観察研究での主な疫学研究デザイン
 A 縦断研究と横断研究
 B コホート研究
 C ケース・コホート研究
 D 症例対照研究
 E コホート内症例対照研究(ネステッドケースコントロール研究)
4 副作用と医薬品の因果関係評価
5 優越性試験・同等性試験・非劣性試験
 A 優越性試験
 B 同等性試験
 C 非劣性試験
6 介入研究の計画上の技法
7 統計解析時の注意点
8 介入研究の効果指標
9 臨床研究の結果の主なパラメータ
 A さまざまなパラメータの算出
 B パラメータの算出例

第7章 医薬品の比較・評価
1 医薬品の選択・採用
 A 病院における医薬品の採用
 B 薬事委員会
 C 保険薬局における医薬品の採用
 D 医薬品を選択・採用するための検討項目
2 同種同効薬の有効性・安全性の比較・評価
 A 同種同効薬,同効薬とは
 B 同種同効薬,同効薬の問題点
 C 薬剤師による同種同効薬,同効薬の比較・評価
 D 医薬品の有効性の評価
 E 医薬品の安全性の評価
3 先発医薬品と後発医薬品・バイオシミラーの比較・評価
 A 後発医薬品とは
 B 後発医薬品を使用する意義
 C 後発医薬品選択における着眼点
 D バイオシミラーの比較・評価

第8章 薬物治療に必要な患者情報とその収集・評価・管理
1 薬物療法に必要な患者の基本情報
 A 患者情報
 B 基本情報
 C 病歴情報
 D 薬歴情報
 E 健康関連情報
 F 社会的情報
 G 各医療スタッフからの情報
2 患者情報源の種類
 A 病院の場合
 B 保険薬局の場合
3 処方監査・調剤に必要な医薬品情報
 A 処方箋と医薬品情報
 B 内用薬,外用薬,注射薬(在宅自己注射可能なもの)の調剤と患者情報
 C 注射薬の調剤と患者情報
4 服薬指導・情報提供に必要な医薬品情報
 A 服薬指導
 B 保険薬局における服薬指導
 C 病院における服薬指導
5 薬学管理に必要な医薬品情報―医薬品の効果・副作用の評価
 A 医薬品の効果の評価
 B 医薬品の副作用の評価
 C 医薬品の効果・副作用からの薬物治療の評価
6 問題志向型システムによる患者情報の収集・評価
 A 問題志向型システムとは
 B 問題志向型診療録
7 患者情報の記録と管理
 A 記録方法
 B 患者情報の取り扱いと管理

第9章 個別化医療と医薬品情報
1 個人差を重視した薬物治療の計画・立案
 A 薬物治療の個別最適化
 B 遺伝子多型検査
 C 年齢・臓器機能
 D 情報の活用
2 遺伝的素因を考慮した薬物治療と医薬品情報
 A ゲノム薬理学を活用した薬物治療
 B 薬物の効果・副作用に関連する遺伝子検査
 C 薬物動態に関連する遺伝子型と表現型
 D 遺伝的要素を考慮した薬物治療
 E 添付文書の活用
3 心臓疾患患者の薬物治療・投与設計と医薬品情報
 A 心臓疾患が薬物動態に与える影響
 B 吸 収
 C 分 布
 D 代 謝
 E 排 泄
4 腎機能低下者の薬物治療・投与設計と医薬品情報
 A 腎機能低下者への薬物投与設計
 B 薬剤性腎障害
5 肝疾患・肝機能低下者への薬物投与
 A 薬剤性肝障害
 B 肝疾患・肝機能低下者への薬物投与設計
6 小児の薬物治療と医薬品情報
 A 小児期とは
 B 小児の年齢区分
 C 薬物動態の特徴
 D 小児薬用量の考え方
 E 小児の臨床検査値
7 妊婦・授乳婦の薬物治療と医薬品情報
 A 妊娠期の薬物使用に関する基本的な考え方と知識
 B 授乳期の薬物使用に関する基本的な考え方と知識
 C 妊婦・授乳婦の薬物療法に関する代表的な情報源
8 高齢者の薬物治療と医薬品情報
 A 高齢者における薬物治療
 B 高齢者における薬物動態
 C 生理的変動
 D ポリファーマシー
9 栄養状態の異なる患者の薬物治療と医薬品情報
 A 肥満の定義と現状
 B 肥満における生理的変動
 C サルコペニア肥満
10 コンパニオン診断に基づく薬物治療と医薬品情報
 A コンパニオン診断薬の例
 B コンパニオン診断薬の課題

第10章 「医薬品情報学」演習
演習1  EBMの実践
演習2  添付文書・インタビューフォームから情報を収集し,考察する
演習3  適切な情報源から医薬品情報を入手し,治療を適正化する
演習4  遺伝子的素因を考慮した薬物治療の実践
演習5  PubMedを用いた一次情報の検索とその検証
演習6  腎機能低下者への処方提案
演習7  肝機能低下者の薬物治療・投与設計
演習8  小児に用いる医薬品選択時の検討点
演習9  高齢者の薬物治療・投与設計
演習10 相対的乳児薬物投与量(RID)の算出に基づく乳児へのリスク評価
演習11 医療従事者向けのDI資料(同種同効薬の比較)の作成
演習12 統計の基本①
演習13 統計の基本②