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シンプル理学療法学シリーズ

理学療法概論テキスト 改訂第4版【電子版】

細田 多穂 (監)

出版社
南江堂
電子版ISBN
978-4-524-20629-2
電子版発売日
2023/03/13
ページ数
218ページ
 判型
B5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥4,400 (本体¥4,000+税10%)

印刷版ISBN
978-4-524-23052-5
印刷版発行年月
2023/03
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概要

初学者が理学療法と理学療法士の全体像を理解しやすいように平易な言葉や具体例を用いて解説.医療・福祉・保健の現場の様子など理学療法士を目指す学生に必要な情報をコンパクトにまとめた.補足資料はQRコードを本文の対応箇所に付けることでスマートフォンなどを用いて閲覧可能とした.「理学療法士作業療法士国家試験出題基準令和6年版」に対応し、理学療法(士)を取り巻く最新の状況をつかめる内容となっている.

目次

【内容目次】
理学療法とは

1 理学療法って何だろう?

 A 理学療法の定義
  1 理学療法という名称について
  2 さまざまな理学療法の定義
   a.世界理学療法連盟による定義
   b.米国理学療法士協会(APTA)の業務指針
   c.英国理学療法士協会(CSP)による定義
   d.わが国における定義

 B 理学療法を構成する各種技術
  1 運動療法
  2 物理療法
   a.温熱ならびに寒冷療法
   b.水治療法
   c.電気療法
   d.光線療法
   e.マッサージをはじめとした各種徒手療法
   f.牽引療法
  3 ADLの練習
  4 補装具療法
  5 環境調整

 C 理学療法の歴史
  1 理学療法の歴史
  2 わが国における歴史

 D 理学療法とリハビリテーション
  1 リハビリテーションの語源
  2 リハビリテーションとノーマライゼーション
  3 リハビリテーションの種類
   a.医学的リハビリテーション
   b.職業的リハビリテーション
   c.社会的リハビリテーション
   d.教育的リハビリテーション
   e.地域リハビリテーション
  4 リハビリテーションの流れと最終目標
  5 理学療法とリハビリテーションの結びつき

 E 理学療法と障害
  1 理学療法と障害の接点
  2 障害モデル
   a.障害の医学モデルとは
   b.障害の社会モデルとは
   c.各モデルのなかの障害のある人の位置づけ
  3 障害分類の変遷
   a.国際障害分類(ICIDH)
   b.Nagiモデル
   c.National Center for Medical Rehabilitation Research(NCMRR)による分類
   d.国際生活機能分類(ICF)

 TOPICS|リハビリテーション実施計画書


2 理学療法士に関連する法律を学ぼう

 A 法規の種類
  1 国による法規
   a.憲 法
   b.法 律
   c.命令(政令・省令または府令)
  2 地方自治体による法規
   a.条例と規則

 B 「理学療法士及び作業療法士法」の誕生

 C 「理学療法士及び作業療法士法」を解剖する

 D その他の関連法規
  1 障害者基本法
  2 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法ともいう)
  3 健康増進法


専門職としての理学療法士

3 理学療法士の役割

 3-1|理学療法(士)に求められる使命,倫理って何だろう?

 A 理学療法士の使命
  1 理学療法の「対象」や「目的」からみた理学療法士の使命とは?
  2 理学療法の「手段」からみた理学療法士の使命とは?

 B 理学療法士の倫理
  1 守秘義務と個人情報保護
   a.守秘義務
   b.個人情報保護
  2 説明と同意そして意思決定
  3 自己決定権の尊重

 3-2|理学療法の対象・領域って何だろう?

 A 理学療法の対象
  1 身体障害者福祉法に基づく理学療法の対象者
  2 理学療法ガイドライン46

 B 理学療法の領域
  1 診療科目
  2 治療医学としての理学療法の転機
  3 保健・福祉領域における理学療法の展開
  4 地域包括ケアシステム
  5 理学療法診療ガイドラインの適用例(第1版にもとづき作成)
   a.背部痛
   b.腰椎椎間板ヘルニア
   c.膝前十字靱帯損傷
   d.肩関節周囲炎
   e.変形性膝関節症
   f.脳卒中
   g.脊髄損傷
   h.パーキンソン病
   i.脳性麻痺
   j.糖尿病
   k.心大血管疾患
   l.慢性閉塞性肺疾患(COPD)
   m.身体的虚弱(高齢者)
   n.下肢切断


4 理学療法士に求められる臨床思考って何だろう?

 A 臨床推論clinical reasoning(クリニカルリーズニング)
  1 データ推進型評価過程
   a.利 点
   b.欠 点
   c.躓きやすい点
  2 データ限定型評価過程
   a.利 点
   b.欠 点
   c.躓きやすい点
  3 期待推進型評価過程
   a.利 点
   b.欠 点
   c.躓きやすい点
  4 目標推進型評価過程
   a.利 点
   b.欠 点
   c.躓きやすい点


5 理学療法の実際ってどんな流れなの?

 A 理学療法の流れ(理学療法過程)
  1 理学療法の処方
  2 間接的な情報収集
  3 面接・観察
  4 検査測定の実施
  5 抽象的な問題点の整理
  6 治療目標・方針の決定
  7 統合と解釈
  8 具体的な問題点の抽出
  9 治療計画・実施
  10 治療効果の再検証
  11 記録報告
   a.理学療法の記録

 TOPICS|臨床実習における診療録の記載の意義

   b.理学療法報告書
   c.情報管理
   d.リハビリテーション総合実施計画書
  12 医療分野での特徴
  13 介護・福祉分野での特徴

 B クリニカルパス
  1 クリニカルパスとは
  2 クリニカルパスの導入目的
  3 クリニカルパス導入と運用
  4 クリニカルパスの基本構成とその効果
   a.患者用クリニカルパス
   b.医療提供者用クリニカルパス
  5 パス検証のためのバリアント分析


6 理学療法士って,どんなところで活躍しているの?

 6-1|医療の現場

 A 医療の場の分類
  1 医療関連施設について
   a.病院,診療所
   b.総合リハビリテーションセンター
   c.介護老人保健施設
  2 医療法における病床の種類による分類

 B 理学療法士が活躍する医療の場
  1 医療施設で働く医療従事者数と理学療法士数(日本理学療法士協会会員)の概況
  2 施設別にみた理学療法士(日本理学療法士協会会員)就職者数
  3 常勤理学療法士数別にみた施設数
  4 勤務場所
  5 対象疾患
  6 勤務形態

 C 医療の場の実際
  1 病期に応じた理学療法の現場
   a.急性期
   b.回復期
   c.生活期
   d.終末期
   e.がんのリハビリテーション
  2 病床について

 6-2|福祉の現場

 A 理学療法士が活躍する福祉の場の変遷

 B 福祉の場の実際
  1 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設),介護老人保健施設での理学療法士の仕事
  2 訪問看護ステーションでの理学療法士の仕事
  3 デイケア(通所リハビリテーション)での理学療法士の仕事
  4 デイサービス(通所介護)での理学療法士の仕事
  5 肢体不自由児施設,重度心身障害児施設での理学療法士の仕事
  6 通所リハビリテーション,訪問リハビリテーションでの臨床実習教育

 6-3|保健の現場

 A 地域包括ケアシステムにおける予防の取り組み
  1 地域包括ケアシステムとは何か
  2 理学療法士が地域包括ケアシステムにかかわっている事例の紹介
  3 保健・予防への取り組み事例の紹介

 B ヘルスケア

 TOPICS|コンサルティング会社で働く理学療法士

 C ウィメンズヘルス・メンズヘルス分野の理学療法

 TOPICS|ウィメンズヘルス

 6-4|スポーツの現場

 A スポーツ関係に従事する理学療法士
  1 理学療法士が働くスポーツ関係施設
  2 スポーツ関係施設で働く理学療法士
  3 スポーツ関係施設で働く理学療法士の仕事
   a.スポーツ関係施設で常勤の理学療法士として従事している人の場合
   b.スポーツチームなどに属している理学療法士の場合
  4 スポーツ現場で働くトレーナーの仕事

 6-5|教育・研究の現場
 
 A 理学療法士が働く教育・研究施設

 B 教育・研究に従事する理学療法士
  1 理学療法士養成校で働く理学療法士
  2 研究施設で働く理学療法士


7 理学療法士の職能って何だろう?
 A 理学療法士で組織される職能団体
 B 世界理学療法連盟
 C アジア理学療法連盟(ACPT)
 D 諸外国の理学療法教育制度と直接診療(開業権)
 E 公益社団法人 日本理学療法士協会(JPTA)
  1 日本理学療法士協会の歩み
  2 理学療法士会森田正治
  3 職能団体としての日本理学療法士協会の活動内容
   a.東日本大震災に関する事項
   b.熊本地震に関する事項
   c.診療報酬および介護報酬などに関する事項
   d.理学療法士教育に関する事項
 F 日本理学療法士連盟の歩み


理学療法士と教育

8 理学療法(士)教育とは?

 A 世界における理学療法教育の変遷
  1 米 国
  2 英 国
  3 カナダ

 B わが国における理学療法教育の現状と課題
  1 養成校数増加の変遷
  2 指定規則の変遷
  3 日本理学療法士協会「教育ガイドライン」におけるモデル・コア・カリキュラム
   a.理学療法卒前教育の到達目標
   b.臨床実習教育の到達目標

 C 医学教育に相応したCBTやOSCEにたどり着けるのか
  1 医学教育の現状
   a.医学教育モデル・コア・カリキュラム
   b.共用試験
   c.医学教育で実施されているCBTの概要
   d.医学教育で実施されているOSCEの概要
  2 理学療法教育におけるOSCEの現状と課題
   a.群馬大学医学部保健学科理学療法学専攻の実例
   b.福岡国際医療福祉学院理学療法学科の実例
   c.今後の課題

 D 臨床実習のあるべき姿
  1 卒前教育の集大成としての臨床実習の意義
  2 臨床実習の現状と課題
  3 診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)
  4 臨床実習指導者講習会

 E 卒後教育システム
  1 生涯学習制度の基本理念
  2 専門領域研究部会
  3 専門理学療法士制度
  4 日本理学療法士学会
  5 卒後教育の今後


9 フィールドワークをやってみよう

 A 病院または施設見学
  1 病院または施設見学の意義と目的
   a.病院または施設見学の背景
   b.病院または施設見学の意義と目的
  2 病院または施設見学時の心得

 B QOLを求めて
  1 QOLの背景
  2 QOLの概念
  3 QOLの実際

 C QOLを意識したフィールドワーク
  1 ノーマライゼーション
   a.ノーマライゼーションの背景
   b.ノーマライゼーションの概念
   c.ノーマライゼーションの実際
  2 バリアフリー
   a.バリアフリーの背景と概念
  3 ユニバーサルデザイン
   a.ユニバーサルデザインの概念 ―バリアフリーデザインからの変遷―
   b.ユニバーサルデザインの原則
  c.バリアフリーとユニバーサルデザインの違い


10 理学療法研究ってどうすればいいの?

 A なぜ理学療法士に研究が必要なのか
  1 良き理学療法士になるため
  2 臨床をより豊かにするため

 B 研究の対象とデザインの作り方
  1 医学研究の領域
  2 臨床的疑問
  3 研究デザイン
   a.観察研究
   b.介入研究

 C 研究とEBPT
  1 理学療法の臨床判断とその根拠
   a.EBPTの定義
   b.EBPとNBPの関係
   c.EBPTの目的
   d.EBPTの臨床的意義
  2 EBPTの実践方法
   a.ステップ1:臨床上の疑問点の抽出と定式化
   b.ステップ2:臨床上の疑問点に関する情報(エビデンス)の検索
   c.ステップ3:得られた情報の批判的吟味
   d.ステップ4:得られた情報の対象者への適用の検討
   e.ステップ5:EBPTのプロセスと介入結果の評価
  3 EBPTに関する理解を深めるために
  4 EBPTの今後の課題

 D 研究に必要な統計的知識
  1 統計の基礎
   a.尺度(スケール)
   b.母集団と標本
   c.代表値
   d.散布度
   e.検 定
   f.2群間の差の検定
   g.2変量の関係
   h.その他の統計法
  2 疫学研究における検査
   a.感度・特異度・尤度比
   b.ROC曲線

 E 理学療法士はどのように研究成果を公表しているか
  1 理学療法研究を公表する
   a.発 表
   b.論 文
  2 理学療法研究を発表する
   a.口述発表
   b.ポスター発表


理学療法士に必要な管理や運営

11 理学療法士に必要な管理や運営上,知っておくべきことって何だろう?

11-1|理学療法と報酬

 A 医療保険
  1 医療保険制度
   a.保険制度の歴史
   b.医療保険制度の仕組み
   c.医療費支払いの仕組み
  2 医療保険領域での施設基準と診療報酬
   a.疾患別リハビリテーション料
   b.その他のリハビリテーション料
   c.リハビリテーションに関係する計画診療料

 B 介護保険
  1 介護保険制度
   a.介護保険制度創設の背景
   b.介護保険制度の概要
   c.介護保険サービスの利用
  2 介護保険領域での施設基準と介護報酬
   a.介護報酬とは
   b.通所リハビリテーション・訪問リハビリテーションにおける施設基準と介護報酬

 C 医療経済学の視点の必要性
  1 医療経済学とは
  2 患者に対する視点
  3 所属施設の一員としての視点
  4 社会全体からみた視点
  5 専門職としての視点
   a.医療経済学の視点を意識した理学療法を行うためには

 D 業務上かかわってくる社会資源について
  1 介護が必要な人や障害児者に対する社会資源の概要
  2 障害者総合支援法
  3 児童福祉法に基づくサービス
  4 介護保険サービスと障害者総合支援法サービスの関係

 11-2|理学療法と管理

 A 管理する必要性
  1 すべては準備―患者も組織も医療スタッフもWIN-WIN-WINの関係を目指して
  2 医療提供組織図の見方

 B 医療上の管理
  1 医療の質
  2 PDCA サイクル

 C 医療事故の防止―二度と起こさないために

 D 感染予防策
  1 感染予防策
  2 医療機関における感染対策


参考文献
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