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高齢者への薬剤処方 第2版【電子版】

今井 博久 (編集)

出版社
医学書院
電子版ISBN
978-4-260-65273-5
電子版発売日
2024/03/18
ページ数
432ページ
 判型
B6
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥4,840 (本体¥4,400+税10%)

印刷版ISBN
978-4-260-05273-3
印刷版発行年月
2024/01
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概要

高齢患者の薬物治療をアップデート!米国Beers Criteriaの日本版

米国Beers Criteriaの日本版が、最新の医薬品情報を盛り込み初版から10年ぶりに改訂した。超高齢社会の今、高齢者への適切な薬剤処方の知識は診療科を問わず不可欠になっている。プライマリ・ケア領域の医師・薬剤師を対象に、高齢者のコモンな内科疾患から、腎機能低下時、メンタルヘルスまでカバーし、高齢者の薬物治療をアップデートできる内容に大幅改訂。医薬品使用時の重篤度と判定理由を示し、代替薬の使用方法や、やむを得ず使用する際の注意点など、診療場面で判断に迷うポイントを厚く解説している。

目次

第1章 ビアーズ基準と高齢者の薬物治療
  1 改訂版の意義と特徴
  2 高齢者の服薬における留意点
  3 高齢者の薬物動態

第2章 高齢者に使用を回避したほうがよい薬剤
 1. 抗コリン薬
  高齢者に抗コリン薬治療を行ううえでの注意点
   1-① 第一世代抗ヒスタミン薬
   1-② 抗パーキンソン病薬──トリヘキシフェニジル・ビペリデン
   1-③ 鎮痙薬
 2. 心血管系薬
  高齢者に不整脈薬物治療を行ううえでの注意点
   2-① 高血圧治療用の末梢性α1遮断薬──プラゾシン
   2-② 中枢性α刺激薬──高血圧治療の第一選択としてのクロニジン・グアナベンズ・メチルドパ
   2-③ Naチャネル遮断薬(Ia群)──ジソピラミド
   2-④ ジギタリス製剤──心房細動または心不全の治療薬の第一選択としてのジゴキシン
   2-⑤ ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(第一世代)──速放性ニフェジピン
   2-⑥ 心血管系作動薬 αβ遮断薬
   2-⑦ Naチャネル遮断薬(Ic群)──ピルシカイニド
   2-⑧ Naチャネル遮断薬(Ia群)──シベンゾリン
   2-⑨ K+チャネル遮断薬(III群)──ソタロール
   2-⑩ β遮断薬──アテノロール
   2-⑪ 血管平滑筋拡張薬 硝酸薬──ニトログリセリン貼付薬
   2-⑫ 血管平滑筋拡張薬 硝酸薬──硝酸イソソルビド長時間作用型
   2-⑬ 血管平滑筋拡張薬 硝酸薬──硝酸イソソルビド
   2-⑭ 血管平滑筋拡張薬 硝酸薬──硝酸イソソルビド貼付薬
   2-⑮ シアン解毒薬──亜硝酸アミル
 3. 中枢神経系薬
  高齢者に中枢神経系薬治療を行ううえでの注意点
   3-① 三環系抗うつ薬・四環系抗うつ薬
   3-② 第一世代抗精神病薬──スルピリド
   3-③ 第一世代(定型)・第二世代(非定型)抗精神病薬──ハロペリドール・クエチアピン
   3-④ バルビツール酸系薬剤
   3-⑤ 抗不安薬 ベンゾジアゼピン系薬剤(z-drugを除く)
   3-⑥ ベンゾジアゼピン類似作用睡眠薬
 4. 内分泌系薬
  高齢者に内分泌系薬治療を行ううえでの注意点
   4-① インスリン
   4-② スルホニル尿素(SU)薬──グリベンクラミド・グリメピリド
   4-③ チアゾリジン系──ピオグリタゾン
 5. 鎮痛薬
  高齢者に鎮痛薬治療を行ううえでの注意点
   5-① 非COX選択的NSAIDs(経口)
   5-② COX-2選択的阻害薬──セレコキシブ
   5-③ 筋弛緩薬(骨格筋痙攣弛緩薬)──メトカルバモール
 6. 制吐薬
    メトクロプラミド
 7.泌尿器科系薬
    デスモプレシン

第3章 高齢者の特定の疾患で使用を回避したほうがよい薬剤
  特定の疾患がある高齢者に薬物治療を行ううえでの注意点
 1. 心血管系
   1-① 心不全
     シロスタゾール
     非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬:ジルチアゼム・ベラパミル
     NSAIDs・COX-2選択的阻害薬
     チアゾリジン系:ピオグリタゾン
   1-② 失神
     アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(AChEIs)
     非選択的末梢性α1遮断薬:ドキサゾシン・プラゾシン・テラゾシン
     三環系抗うつ薬
     抗精神病薬:クロルプロマジン・ハロペリドール
     抗精神病薬:リスペリドン・スルピリド
 2. 中枢神経系
   2-① せん妄
     抗コリン作用を有する薬剤・ベンゾジアゼピン受容体作動薬
   2-② 認知症または認知機能障害
     パロキセチン・ゾルピデム・リスペリドン
   2-③ 転倒または骨折の既往
     抗てんかん薬・抗精神病薬・ベンゾジアゼピン受容体作動薬・抗うつ薬・オピオイド
   2-④ パーキンソン病
     メトクロプラミド・プロクロルペラジン・プロメタジン・すべての抗精神病薬
 3. 腎・泌尿器
   3-① ステージ4以上の慢性腎臓病
     非ステロイド性抗炎症薬
   3-② 下部尿路症状を伴う前立腺肥大症

第4章 高齢者で薬剤間相互作用を惹起する薬剤
  高齢者に薬物治療を行ううえで注意したい薬物間相互作用
   RAS阻害薬(ACE阻害薬,ARB,直接的レニン阻害薬)カリウム保持利尿薬 ⇔ その他のRAS阻害薬(ACE阻害薬,ARB,直接的レニン阻害薬)
   コルチコステロイド(経口/非経口) ⇔ NSAIDs
   リチウム ⇔ ACE阻害薬
   リチウム ⇔ ループ利尿薬
   α1遮断薬 ⇔ ループ利尿薬
   フェニトイン ⇔ ST合剤(スルファメトキサゾール-トリメトプリム)
   ワルファリン ⇔ アミオダロン
   ワルファリン ⇔ シプロフロキサシン
   ワルファリン ⇔ マクロライド系抗菌薬
   ワルファリン ⇔ ST合剤(スルファメトキサゾール-トリメトプリム)

第5章 高齢者の腎機能レベルに応じて使用を回避または減量すべき薬剤
  高齢者の薬物治療で注意したい腎機能レベル
   1. 抗菌薬
     シプロフロキサシン・レボフロキサシン・ST合剤(スルファメトキサゾール-トリメトプリム)
   2. 心血管系薬・抗凝固薬
   3. 中枢神経薬剤と鎮痛薬
     デュロキセチン・ガバペンチン・レベチラセタム・プレガバリン・トラマドール
   4. 消化器 ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
   5. 高尿酸血症治療薬
     コルヒチン・プロベネシド・アロプリノール

第6章 本邦の医療状況から慎重に投与したい薬剤
  社会的要因により慎重に投与する薬剤
   1. 総合感冒薬
     プロメタジン・クロルフェニラミン・抗コリン薬含有総合感冒薬
   2. ステロイド性消炎鎮痛薬
   3. 漢方製剤
     麻黄,甘草,附子含有製剤
   4. 便秘薬
   5. アルツハイマー型認知症治療薬
     ドネペジル・ガランタミン・リバスチグミン・メマンチン

索引