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脳卒中片麻痺の基本動作分析【電子版】

バイオメカニクスから考える動作パターン分類と治療法の選択

長田 悠路 (著者)

出版社
メジカルビュー社
電子版ISBN
 
電子版発売日
2021/06/08
ページ数
232ページ
 判型
B5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥5,940 (本体¥5,400+税10%)

印刷版ISBN
978-4-7583-2015-3
印刷版発行年月
2021/06
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概要

脳卒中片麻痺患者の動作分析と治療法について,「寝返り」「起き上がり」「起立」「歩行」等の基本動作をバイオメカニクスの観点から解説。動作分析の視点から提示する評価・治療のフローチャートによって,臨床の場で動作をどのように解釈し,治療につなげるかを具体的に学ぶことができる。

目次

第1章 力学の基礎とバイオメカニクス
 1 力学,運動学,バイオメカニクス,何が違うの?
  バイオメカニクスという学問の位置づけ 2
 2 運動学・運動力学を学ぶ前に養っておきたい直感(基礎)
  次元と座標
  質点と剛体
  重心とは何か
  力とは何か
  床反力とは何か
  グラフの見方
 3 バイオメカニクスを学ぶために必要な運動学的・運動力学的知識(応用)
  動くために必要な重心と床反力の関係(上下移動)
  動くために必要な重心と床反力の関係(水平移動)
  関節モーメント(基礎)

第2章 何から評価してどう治療に結びつけるか
 1 片麻痺患者の評価指標のピックアップから治療までの着眼点
  バイオメカニクスの評価指標
  動作の分析から治療までの思考回路
 2 患者の動作分析を行うための準備とコツ
  臨床での動作観察・分析
  患者の身体の動きが見えやすい服装にする
  関節にマーキングする
  全体的な特徴をとらえる
  観察肢を決める
 3 患者姿勢の描画方法
  基本的な描き方
  描き方の具体例

第3章 寝返り動作
 1 寝返り動作分析の着眼点
  寝返り動作の特徴
  環境を含めた動作分析
 2 寝返り動作のバイオメカニクス
  寝返るために必要な2つの動作戦略
 3 寝返り動作の相分けと着目すべきポイント
  2つの力学的戦略と運動連鎖に着目する
 4 片麻痺患者の寝返り動作の特徴
  寝返りに必要な体幹の適切な剛体化
  寝返りを阻む過度な力学的安定状態
 5 片麻痺患者の寝返り動作を観察する際のポイント
  寝返り動作で着目すべきポイント
 6 片麻痺患者の寝返り動作の異常パターンとその問題点
  頭部や足どころか,麻痺側の肩甲骨すらも持ち上げられず寝返ることができない
  麻痺側の肩甲骨は持ち上げられるが,頭部を屈曲回旋させることができずに寝返ることができない
  肩甲骨も頭部も持ち上げて上部体幹を回旋させることができるが,骨盤を回転させることができないため寝返ることができない

第4章 起き上がり動作
 1 起き上がり動作分析の着眼点
  起き上がり動作の特徴
 2 起き上がり動作のバイオメカニクス
  起き上がり動作をモデル化して考える
 3 起き上がり動作の相分けと着目すべきポイント
  第1相:背中が底面になっている相(背臥位相)
  第2相:上腕が底面になっている相(上腕支持相)
  第3相:前腕が底面になっている相(前腕支持相)
  第4相:手掌が底面になっている相(手掌支持相)
  第5相:殿部が底面になっている相(殿部支持相)
  相別に見た健常者と片麻痺患者の重心位置変化の違い
 4 片麻痺患者の起き上がり動作の特徴
  手すりに依存する片麻痺患者
 5 片麻痺患者の起き上がり動作を観察する際のポイント
  片麻痺患者によくみられる誤った動作方法
 6 片麻痺患者の起き上がり動作の異常パターンとその問題点
  on elbow になれず起き上がることができない
  on hand になれず起き上がることができない

第5章 起立動作
 1 起立動作分析の着眼点
  離殿を分析することの必要性
 2 起立動作のバイオメカニクス
  起立動作の全体的な流れ
  離殿
  重心の上方移動
 3 起立動作の相分けと着目すべきポイント
  起立動作の相分け
 4 片麻痺患者の起立動作の特徴
  片麻痺患者の起立動作
 5 片麻痺患者の起立動作を観察する際のポイント
  第1相(動き始め〜離殿)
  第2相(離殿〜足関節最大背屈)
  第3相(足関節最大背屈〜股関節伸展終了)
 6 片麻痺患者の起立動作の異常パターンとその問題点
  そもそも離殿ができない患者
  離殿はできるがその後で後ろに倒れ込んでしまう(尻もちをつく)患者
  動作に時間がかかり努力的である患者
 7 生活に合わせた応用的な起立動作(座位から歩く動作)
  立ちながら歩く

第6章 歩行
 1 歩行分析の着眼点
  歩行の目的と分析のポイント
 2 正常歩行のバイオメカニクス
  歩行と振り子モデル
  歩行を矢状面から考える
  歩行を前額面から考える
 3 歩行の相分けと着目すべきポイント
  歩行分類
  ランチョ・ロス・アミーゴ方式の分類
 4 片麻痺患者の歩行の特徴
  矢状面の特徴
  前額面の特徴
 5 片麻痺患者の歩行を観察する際のポイント
  ロッカーファンクションを確認する
  足・膝・股・体幹・頭・手の順に観察する
  分析シートに記入する
 6 安定性を重視する段階の患者
  転倒因子のコントロール
  歩行と重心の軌跡
  歩行分析に必要な「速度」という視点
 7 片麻痺患者が転倒する方向
  転倒パターンを解析したデータ内容
  7つの転倒パターン
 8 転倒パターン①:継ぎ足型の分析
  継ぎ足型の転倒メカニズムの要約
  症例情報
  転倒の原因①:重心位置
  転倒の原因②:足部の接地位置
  転倒の原因③:麻痺側股関節の内転
  転倒の原因④:麻痺側の歩幅拡大による上部体幹の屈曲
  継ぎ足型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 9 転倒パターン②:引っかかり型の分析
  引っかかり型の転倒メカニズムの要約
  引っかかり型の特徴
  症例情報
  引っかかり型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 10 転倒パターン③:膝折れ型の分析
  膝折れ型の転倒メカニズムの要約
  膝折れ型の特徴
  症例情報
  膝折れ型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 11 転倒パターン④:麻痺側流れ型の分析
  麻痺側流れ型の転倒メカニズムの要約
  麻痺側流れ型の特徴
  症例情報
  麻痺側流れ型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 12 転倒パターン⑤:屈曲型の分析
  屈曲型の転倒メカニズムの要約
  症例情報
  屈曲型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 13 転倒パターン⑥:逆戻り型の分析
  逆戻り型の転倒メカニズムの要約
  逆戻り型の特徴
  逆戻り型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 14 転倒パターン⑦:失調型の分析
  失調型の転倒メカニズムの要約
  症例情報
  失調型の転倒パターンを示す患者の治療ポイント
 15 歩行の自立判定
  歩行自立判定の指標
 16 効率性を重視する段階の患者
  歩行の効率性を評価する指標
 17 美しさ(対称性)を重視する段階の患者
  歩行の対称性を評価する指標