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高齢者骨折・外傷診療マニュアル【電子版】

田島 康介 (編)

東京女子医科大学附属足立医療センター整形外科

出版社
金芳堂
電子版ISBN
 
電子版発売日
2022/08/22
ページ数
408ページ
 判型
B5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥9,680 (本体¥8,800+税10%)

印刷版ISBN
978-4-7653-1915-7
印刷版発行年月
2022/07
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概要

高齢者の骨折外傷では、整形外科だけではなく、救急、内科、麻酔科など様々な視点からの知識も重要となります。本書では、初期対応をはじめ、その後の対応、高齢者ならではの特性を踏まえた処置・管理について記載しました。整形外科医も手術だけをしていればいいわけではなく、高齢者の骨折に対するリハビリテーションなどにも対応する必要があります。「疫学、骨粗しょう症、周術期合併症」といった総説や「大腿骨近位部骨折、脆弱性骨盤骨折」などの各論についても、各エキスパートたちによって詳述しました。本書を読み終える頃には、高齢者の外傷に対応する医療関係者は皆、自信をもって診療にあたれるようになるでしょう。

序文
編集のことば

国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口(平成29年度推計)」では、本邦の総人口は既に減少期に入っている一方で、近年の医療の発達により高齢者人口は増え続けている。2025年には65歳以上の高齢者が3,657万人に達し、2042年にピークを迎える。総人口が減少する中で高齢者が増加するため高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)は上昇し、2013年は25.1%で、2035年には33.4%になると予想されている。

高齢者人口の増加に伴い、骨粗鬆症関連骨折である大腿骨近位部骨折をはじめとした高齢者の骨折も増加の一途をたどっている。高齢者の骨折は、上肢の骨折であっても廃用が進む。時には寝たきりの原因となるばかりではなく、受傷後の生命予後を確実に短縮させるため、医療経済的問題と併せて大きな社会問題ともいえる。患者の機能予後ならびに生命予後の改善のためには、受傷早期の手術提供が何よりも大切であることは広く知られているが、こういった高齢者の骨折外傷は、通常の成人よりも骨質が弱く、強固な固定性の獲得による早期リハビリテーションが必要となってくる。一方で高齢者では様々な内科的合併症や抗血小板薬・抗凝固薬の服用などといった複数の手術リスクを有していることが多い。

高齢者の運動器外傷に対する知識は、整形外科医ばかりではなく、初期研修医、内科医、看護師やコメディカルにとっても必要な知識であり、内科医、整形外科医、そして麻酔科医の立場から、それぞれ高齢者の外傷管理について執筆を依頼している。

高齢者の外傷診療には手術の技量もさることながら、全身を診る力が大切であると思われる。

本書は骨折・外傷の本でありながら、高齢者の評価や管理などの総論にページ数の半分を割いているという特徴がある。今後も高齢化率が上昇することが明らかな社会において、高齢者の外傷に対応する医療関係者にとって、本書が診療の一助となることを願っている。

東京女子医科大学附属足立医療センター整形外科
田島康介

目次

PART 1 【総論】高齢者の骨折外傷診療:全体像と基礎知識
SECTION 1 高齢者で見られる骨折の疫学(萩野浩)
大腿骨近位部骨折
椎体骨折
上肢骨折
その他の骨折

SECTION 2 骨粗鬆症の疫学:病態の基礎から薬物治療まで(宮本健史)
閉経後骨粗鬆症
骨代謝に強く作用する薬剤による骨粗鬆症治療
脆弱性骨折の疫学

SECTION 3 高齢者の術前評価
1 術前検査(麻酔科医の立場から)(印南靖志・中山純子)
術前の患者評価の実際
基礎疾患を有する患者の管理について
術前に中止するべき抗血栓薬
感染症への対応

2 心エコー図の解釈と対応(大竹弘隆・日比野将也)
非心臓術前リスク評価における心エコー図検査の位置づけ
心エコー図検査の報告書とその解釈

3 転倒のアセスメント:なぜこの患者は転倒したのか?(日比野将也)
転倒・骨折の原因を探る:なぜこの患者は転倒したのか?
転倒リスクの評価①:誰にスクリーニングを行うべきか?
転倒リスクの評価②:どのようにアセスメントし介入すべきか?

SECTION 4 高齢者の周術期管理・合併症対策
1 貧血に対する検査とその対応(冨永聡・日比野将也)
外傷による貧血
外傷以外の高齢者の貧血
輸血について

2 電解質異常に対する検査とその対応(中島理之・日比野将也)
低Na血症
高Na血症
Kの異常
Ca異常
Pの異常

3 低酸素血症に対する検査とその対応(神田吉統・日比野将也)
低酸素血症と低酸素症
低酸素血症と呼吸不全
低酸素血症の生理学
低酸素血症と体位
必要な検査
高齢者における急性呼吸不全
外傷や骨折患者において特に注意する疾患

4 周術期における血糖コントロール(服部孝彦・日比野将也)
術後高血糖
術後高血糖とSSI
周術期血糖コントロールにおける目標血糖値
インスリン投与方法

5 血圧管理(湯川貴史・日比野将也)
なぜ周術期に血圧が上昇するのか
術前の血圧管理
術中の血圧管理
術後の血圧管理

6 疼痛対策(田島康介)
アセトアミノフェン
NSAIDs
オピオイド
実際の投与例

7 高齢者の骨折外傷診療におけるせん妄の要因と対策(田元成仁)
定義
整形外科領域におけるせん妄の疫学
せん妄の症状
せん妄の分類
せん妄の評価
せん妄の発生要因
せん妄対策
せん妄に対する薬物療法

8 ポリファーマシーに対する周術期薬剤管理(廣瀬正幸)
ポリファーマシーの問題
ポリファーマシーへの対応
高齢者によく処方される薬剤

9 輸液管理(池田貴夫・日比野将也)
輸液製剤の種類
術前の輸液・輸血
術後の輸液・輸血

10 栄養管理(神間しほ莉・日比野将也)
必要エネルギー量を考える
高齢者に特有の問題

11 発熱に対する対応と鑑別(瀬川悠史・日比野将也)
発熱とCRPの評価について
術後の発熱とCRP上昇について

12 抗菌薬の選択(新垣大智・日比野将也)
肺炎
尿路感染症(急性腎盂腎炎)
C.difficile腸炎(偽膜性腸炎)
カテーテル関連感染症
蜂窩織炎
外傷に伴う皮膚軟部組織感染症
咬傷
手術部位感染症

13 その他、周術期の予想される合併症とその予防(山際暁子・日比野将也)
整形外科手術におけるDVTリスクと出血リスクの評価
DVT予防治療の概要
DVT予防治療
DVTの早期発見
PE合併の早期発見

14 皮膚障害の一般事項と高齢者の外傷で特に留意すべき点とその対応(藤城尚美)
褥瘡
MDRPU(medical device related pressure ulcer、医療関連機器圧迫創傷)
スキン-テア(skin tear)

SECTION 5 高齢者の骨折に対するリハビリテーション
1 運動器のリハビリテーション(細川浩・大高洋平)
高齢者の骨折の特徴とリハビリテーションの目的
リハビリテーションの実際

2 作業療法(北村新・大高洋平)
骨折に対する作業療法のエビデンス
作業療法介入の流れ
人工骨頭挿入術後の禁忌肢位の指導
退院後の生活行為の獲得へ向けた介入
退院支援

3 嚥下評価・訓練(稲本陽子・大高洋平)
高齢者の摂食嚥下機能
摂食嚥下障害の評価
摂食嚥下障害の対応

PART 2 【各論】高齢者の骨折外傷診療:Practice&Evidence
SECTION 1 上肢の骨折
1 肩関節周囲の骨折(鎖骨、肩甲骨)(松村昇)
鎖骨骨折
肩甲骨骨折

2 上腕骨近位端骨折、上腕骨骨幹部骨折(松村昇)
上腕骨近位端骨折
上腕骨骨幹部骨折

3 肘関節周囲骨折(木村洋朗・松村昇)
上腕骨通顆骨折
上腕骨遠位端関節内骨折
肘頭骨折
橈骨頭
頚部骨折

4 手関節周囲の骨折(特に橈骨遠位端骨折)(鈴木拓・松村昇)
橈骨遠位端骨折
尺骨遠位端骨折
尺骨茎状突起骨折

SECTION 2 下肢の骨折
1 大腿骨近位部骨折(早期手術の治療戦略)(田島康介)
疫学
早期手術の必要性
早期手術を実現するために

2 大腿骨近位部骨折(頚部骨折・転子部骨折)(吉田昌弘)
頚部骨折
転子部骨折

3 人工股関節(インプラント)周囲骨折(吉田昌弘)
診断と治療方針

4 非定型大腿骨骨折(王耀東)
非定型大腿骨骨折の症例定義と疫学
非定型大腿骨骨折の発症高位別特徴とサブタイプ分類
「“典型的”非定型大腿骨転子下骨折(“typical”転子下AFF)」の治療
「大腿骨彎曲変形による骨幹部疲労骨折(SBF彎曲型AFF)」の治療
非定型大腿骨骨折に関するその他の問題

5 大腿骨遠位部の骨折(宇田川和彦)
解剖と分類
治療戦略
プレート固定
髄内釘固定
人工関節置換術

6 膝蓋骨骨折(圓尾明弘)
膝蓋骨の役割と加齢に伴う影響
膝蓋骨骨折
保存的加療
手術加療
膝蓋骨骨折の分類

7 下腿骨近位部骨折(川上幸雄)
骨折型分類
治療法の実際

8 下腿骨骨幹部の骨折(川上幸雄)
骨折型分類
治療法の実際

9 足関節果部骨折(竹島憲一郎)
足関節果部骨折の分類
必要な検査
治療
後療法
合併症と後遺障害

10 踵骨骨折(竹島憲一郎)
踵骨骨折の分類
必要な検査
治療

11 その他の足部の骨折(竹島憲一郎)
中足骨骨折
趾節骨骨折
合併症と後遺障害

SECTION 3 脊椎・脊髄の外傷
1 脊椎骨折(金子慎二郎)
歯突起骨折の特徴
歯突起骨折の診断
歯突起骨折の分類と治療方針
歯突起骨折に対する手術における術式選択
歯突起骨折に対する治療例
骨粗鬆症性椎体骨折の診断
骨粗鬆症性椎体骨折のterminology:骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節の定義など
骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する治療
骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する治療例

2 脊髄損傷(金子慎二郎)
高齢者の脊髄損傷におけるterminology
高齢者の脊髄損傷の病態の特徴
頚髄損傷の疫学と初期治療の進歩
頚髄損傷患者の病院への搬送時の適切な管理の重要性
脊髄損傷に対する専門医受診までの初期治療
脊髄損傷に対する臨床的評価法
副腎皮質ステロイド大量投与療法
手術治療
脊髄損傷に対する治療の展望・課題

3 びまん性特発性骨増殖症(DISH)を伴う脊椎骨折(金子慎二郎)
DISHを伴う脊椎骨折に対する治療例
DISHという疾患概念の歴史的背景
DISHの疾患概念と他の脊椎靭帯骨化症
DISHの疫学に関する研究
DISHの疫学に関する人種による差異
DISHの病因に関する研究
DISHに伴う脊椎骨折に対する治療

SECTION 4 骨盤の骨折
1 脆弱性骨盤骨折(吉田昌弘)
高齢者の脆弱性骨盤骨折(FFP)とは
診断
初期治療
最終的治療
Rommens分類について

2 高齢者寛骨臼骨折(吉田昌弘)
高齢者寛骨臼骨折に必要な検査、治療方針
最終的治療方法