CAR-T細胞療法のトリセツ 改訂2版 チームCAR-Tでの取り組み 細胞療法運用学入門【電子版】

- 出版社
- 中外医学社
- 電子版ISBN
- 電子版発売日
- 2025/09/04
- ページ数
- 234ページ
- 判型
- A5判
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥3,190 (本体¥2,900+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-498-22545-9
- 印刷版発行年月
- 2025/09
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概要
CAR-T細胞療法に携わるすべての方へ
事前準備から細胞調製の実際,適応判断から投与後の合併症管理まで,紹介元施設やCAR-T実施施設で行うすべてのプロセスを,医師・看護師・臨床検査技師など多様な職種からなる本治療のトップランナー「京大病院『チームCAR-T』」が解説した好評書の改訂版.「連携強化」,「運用最適化」,「治療効果向上」のノウハウがさらに進化し,最新の実践入門書として生まれ変わりました.
目次
CHAPTER 1: CAR-T細胞療法の基礎知識
1-1●造血器腫瘍における新規治療の必要性
1 造血器腫瘍発症のメカニズム〈城 友泰 高折晃史〉
▶がん遺伝子の活性化とがん抑制遺伝子の不活化の機序
▶B細胞の分化成熟と発がん
▶B細胞腫瘍に発現する抗原の特異性とCAR-T療法
2 B細胞リンパ腫における化学療法の現状〈錦織桃子〉
▶びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
▶濾胞性リンパ腫
3 B細胞腫瘍における新規治療〈錦織桃子〉
▶免疫チェックポイント阻害薬
▶二重特異性抗体
▶その他の新規治療薬
1-2●CAR-Tの基本
1 CAR-Tの構造とその作用機序〈城 友泰〉
▶キメラ抗原受容体(CAR)の構造とCAR-T細胞
▶CAR-T細胞の作用機序
2 CAR-T臨床応用の歴史〈城 友泰〉
▶CAR開発以前の免疫療法
▶CARの初期開発
▶CARの改良
▶B細胞腫瘍に対するCD19標的CAR-T細胞療法の開発
▶開発中の新規CD19標的CAR-T製剤
▶その他の標的抗原に対するCARの開発
3 保険診療で使用可能な製剤とその特徴〈城 友泰〉
▶CD19を標的とするCAR-T細胞療法
▶BCMAを標的とするCAR-T細胞療法
CHAPTER 2: CAR-T細胞療法導入の準備
2-1●採用準備と施設監査
1 チーム立ち上げの必要性と各メンバーの役割〈新井康之〉
▶細胞療法センターの設立
▶チームCAR-Tの立ち上げと任務
▶臨床現場におけるチームCAR-T内での情報共有
2 施設維持のための文書管理〈松井恵子〉
▶ノバルティスファーマ社によるGlobal Auditの経験から
▶文書管理体系の確立
▶施設維持のための手順書と記録書
▶CAR-T細胞療法の実施のための文書管理
3 FACTやISOに基づいたQMS〈松井恵子〉
▶CAR-T細胞療法における医療機関の位置づけと品質管理
▶FACTやISOに基づくQMS
▶品質リスクマネジメント
2-2●臨床現場での準備
1 準備すべき手順書や記録書〈新井康之〉
▶アフェレーシスに関する手順書・記録書
▶細胞調製に関する手順書・記録書
▶細胞取り扱いに関する手順書・記録書
▶細胞投与やその後の経過観察に関する手順
▶細胞療法運用全体に関する手順
2 他施設や製薬会社との連携〈新井康之〉
▶施設間連携の重要性
▶製薬会社との連携の重要性
2-3●適格性と患者選択
1 保険診療上の適格性と施設における受入基準〈新井康之〉
▶B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)
▶悪性リンパ腫
▶多発性骨髄腫
2 患者紹介のタイミングと日程調整〈新井康之〉
▶患者紹介の最適化
CHAPTER 3: アフェレーシスと細胞調製
3-1●アフェレーシス
1 リンパ球アフェレーシスの原理と手技〈吉田和広〉
▶バスキュラーアクセス
▶準備とプライミング
▶採取原理と採取の実際
▶装置関連のトラブルシューティング
2 アフェレーシスの計画と効率化〈城 友泰〉
▶アフェレーシスの計画
▶アフェレーシス効率化の取り組み
3 CAR-Tアフェレーシス中の看護〈片山智元 村崎真紀子〉
▶準備
▶患者入室
▶実施中の観察:アフェレーシスの合併症
▶実施中の介助:体動制限などによる安楽障害・ADL低下
▶終了後
3-2●細胞調製
1 単核球の分離と凍結〈丹羽紀実〉
▶遠心
▶上清除去
▶凍結保護液作成
▶凍結保護液添加,凍結バッグへの分注
▶凍結
2 アフェレーシス産物の品質管理と記録〈丹羽紀実〉
▶アフェレーシス終了から単核球分離まで
▶単核球分離中
▶プログラムフリーザーでの凍結保存
▶凍結保存終了から出荷まで
3 CD3測定の標準化〈渡邉珠緒〉
▶機器・要員の管理
▶検査実施
CHAPTER 4: CAR-T細胞療法前の管理
4-1●製造
1 製造状況の確認と製造不良の予測〈城 友泰〉
▶製造状況の確認
▶製造不良の予測
2 規格外製品治験の準備と運用〈松山倫子〉
▶規格外製品とは何か
▶規格外製品提供に関する規制
▶規格外製品治験立ち上げのポイント
▶スムーズな移行・実施のためのコツ
4-2●投与前治療
1 ブリッジング療法の内容とタイミング〈新井康之 山際岳朗〉
▶化学療法の種類
▶化学療法のタイミング
▶放射線療法
2 リンパ球除去化学療法と処方監査〈谷口理沙〉
▶リンパ球除去化学療法の目的
▶リンパ球除去化学療法の用法・用量とハイドレーション
▶腎機能低下時の減量
▶併用に注意する薬剤
CHAPTER 5: CAR-T細胞投与後の管理
5-1●投与直後から急性期の管理
1 投与管理と観察項目〈福田裕子〉
▶CAR-T細胞療法の主な副作用
▶投与管理
▶副作用管理(観察項目)
2 投与直後の観察と急性期対応〈諫田淳也〉
▶サイトカイン放出症候群(CRS)
▶免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)
▶アナフィラキシー
▶腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrom, TLS)
▶偽増悪(pseudo-progression)
3 CAR-T細胞療法後のICU管理〈平松英文〉
▶CAR-T細胞療法の臨床応用
▶ELIANA 試験における知見
▶Tisagenlecleucelの市販後の評価
▶CAR-T細胞療法の主たる合併症であるCRS
▶ICU管理に対する準備
▶重症CRSの経過とマネージメントの実際
Column CAR-T療法後の重症化と集中治療~集中治療医の見地から〈甲斐慎一〉
5-2●投与後中長期の対応
1 治療効果判定と後治療〈北脇年雄〉
▶大細胞型B細胞リンパ腫におけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
▶FLにおけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
▶B-ALLにおけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
▶多発性骨髄腫におけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
2 血球減少と免疫不全〈北脇年雄〉
▶CAR-T療法後の血球減少
▶CAR-T療法後の免疫不全
3 CAR-T細胞療法後のリハビリテーション〈濱田涼太〉
▶CAR-T細胞療法患者に対するリハビリテーション
▶CAR-T細胞療法患者の身体機能の特徴および治療前後の変化
Column 退院後も注意が必要な副作用〈福田裕子〉
CHAPTER 6: 細胞療法の未来
6-1●構築すべきシステム
1 細胞療法におけるデジタルトランスフォーメーション〈新井康之〉
▶細胞療法におけるDXの例
▶今後の課題
2 細胞療法における医療安全〈山本 崇〉
▶新薬に関するリスク
▶集中治療室入室に関する体制
▶説明および同意の取得に関する体制
▶適応外使用に関する体制
▶不具合に関する対応
3 OJTに基づいた人材教育〈松井恵子〉
▶OJTとは
▶特定細胞加工物等製造施設(CCMT)での取り組み
▶OJTとPDCAサイクル
▶細胞療法を促進するために
6-2●将来展望
1 新規細胞療法の臨床開発〈島津 裕 中島貴子〉
▶固形がんCAR-T療法の開発状況
▶CAR-T細胞のoff-the-shelf製剤
▶当院の取り組み,固形がん細胞療法チームの結成
2 リアルワールドデータ解析による治療成績の向上〈新井康之〉
▶臨床現場からのクリニカルクエスチョン
▶投与後の凝固異常症
▶投与後の電解質異常
▶再発予測
索引