なぜパターン認識だけで腎病理は読めないのか?【電子版】
- 出版社
- 医学書院
- 電子版ISBN
- 978-4-260-63169-3
- 電子版発売日
- 2017/06/19
- ページ数
- 200ページ
- 判型
- B5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥4,950 (本体¥4,500+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-260-03169-1
- 印刷版発行年月
- 2017/05
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概要
目次
第1章 アトラスだけでは病理診断はできない
はじめに
腎病理診断の特殊性
臨床情報と腎病理診断のバランス
腎病理診断の手順
腎病理アトラスでは病態を考える病理診断は難しい
病型診断ができるようになるためには
[Supplement 1]腎臓病の疾患分類と病型・病因診断のおさらい
第2章 パターン認識の復習
病型診断に,まずパターン認識が必要
メサンギウム増殖
メサンギウム細胞の特徴とメサンギウム増殖の定義
メサンギウム増殖がおこるメカニズム
メサンギウム増殖はメサンギウム細胞の増殖か?
メサンギウム増殖は活動性病変か? 可逆性か?
メサンギウム融解という,もう1つのパターン
管内増殖
管内増殖の定義
管内増殖がおこるメカニズム
管内増殖は活動病変か? 可逆性か?
管外増殖
管外増殖の定義
管外増殖がおこるメカニズム
管外増殖がみられる疾患
管外増殖は不可逆性
係蹄壊死
係蹄壊死の定義
係蹄壊死ができるメカニズム
なぜ,係蹄壊死は最強のパターンか
膜性病変
スパイク/点刻像という膜性病変
基底膜の二重化
糸球体硬化
糸球体硬化の定義
分節性硬化ができるメカニズム
結節性硬化病変ができるメカニズム
球状硬化(=全節性硬化)のできるメカニズム
いくつかのパターンが複合している病型の例
MPGNというパターンの意味
TMAというパターンの意味
尿細管間質病変
動脈硬化
その他の血管病変
でもパターンだけでは病型診断は難しい
第3章 病型診断ができるようになるためのスキル
病型診断の基本的ルール
病型診断のための6つのステップ
Step 1 標本をざっと観察する:特殊染色を使い分ける
Step 2 病変の首座を決定する:臨床経過を少しだけ参考にする
Step 3 首座の病変を形成するパターンを抽出し,主病変から主病診断名を決める
Step 4 主病変に時間軸を入れて副病変を決めて現在の病態を理解する
Step 5 首座とは関連しない病変を見出し,別の病型診断をする
Step 6 病型診断が臨床経過に矛盾しないか確認し,病態の解釈をコメントする
病型診断上達の極意
第4章 病因診断のための蛍光抗体法と電顕
蛍光抗体法をなぜ行わなければならないか
蛍光抗体法の読み方,ここでもパターンが大事
補体沈着の意味は本当にわからない
C3の沈着をみたら
C1qについて
蛍光抗体法陰性の場合には臨床情報と病型診断を見直す
電顕は補助診断として有用かつ最終診断となる場合も
蛍光抗体陰性での電顕の意味
沈着物
補助診断の意味
[Supplement 2]単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)関連腎症のおさらい
[Supplement 3]電顕の読み方のおさらい
第5章 代表的疾患の病態を理解する病理の読み方
IgA腎症
IgA腎症はアジア人に多い
IgA腎症の組織学的特徴
進行するIgA腎症と進行しないIgA腎症の見分け方
病理から見たIgA腎症の症候の理解
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)
FSGSの病理組織
FSGSのコロンビア分類
二次性FSGS
FSGSの基本はポドサイト障害
膜性腎症
膜性腎症の腎病理像
特発性膜性腎症と二次性膜性腎症
病理所見から見た膜性腎症の症状
膜性腎症の進行
膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)
MPGNの病理像
免疫複合体型MPGN
補体依存型MPGN
免疫グロブリンや補体が関連しないMPGN
ANCA関連腎炎
ANCA関連腎炎は血管炎症候群
ANCA検査
ANCA関連血管炎の進行性は病理で判断できるか
病理所見からみたANCA関連血管炎の治療
ANCA関連血管炎と抗GBM病で半月体ができやすい理由
ANCAと抗GBM抗体の重複陽性の考え方
ループス腎炎
ループス腎炎の腎病理像
ループス腎炎のISN/RPS分類
腎病理組織像と治療反応性
糖尿病性腎症
糖尿病がなくて,糖尿病結節がある病気
結節がないときに,どうやって糖尿病性腎症と診断するか
糖尿病性腎症で腎生検をするとき
糖尿病と高血圧の合併
血栓性微小血管症(TMA)
TMAって,最近多すぎませんか?
生物学的製剤によるTMA
TMAで蛋白尿が出るメカニズム
尿細管間質障害
尿細管間質性腎炎
尿細管の変性と壊死
第6章 実際に病理診断をしてみる
症例(1)
この症例の病型診断は?
症例(1)のまとめ
症例(2)
この症例の病型診断は?
症例(2)のまとめ
あとがき
索引