医学・医療の電子コンテンツ配信サービス

isho.jp

0 ようこそ、ゲストさん
0

めまいの起源を求めて【電子版】

室伏 利久 (著)

帝京大学医学部附属溝口病院耳鼻咽喉科教授

出版社
中外医学社
電子版ISBN
 
電子版発売日
2019/01/14
ページ数
133ページ
 判型
A5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥3,080 (本体¥2,800+税10%)

印刷版ISBN
978-4-498-06280-1
印刷版発行年月
2018/03
ご利用方法
ダウンロード型配信サービス(買切型)
同時使用端末数
3
対応OS
iOS最新の2世代前まで / Android最新の2世代前まで
※コンテンツの使用にあたり、専用ビューアisho.jpが必要
※Androidは、Android2世代前の端末のうち、国内キャリア経由で販売されている端末(Xperia、GALAXY、AQUOS、ARROWS、Nexusなど)にて動作確認しています
必要メモリ容量
136 MB以上
ご利用方法
アクセス型配信サービス(買切型)
同時使用端末数
1
※インターネット経由でのWEBブラウザによるアクセス参照
※導入・利用方法の詳細はこちら

この商品を買った人は、こんな商品も買っています。

概要

「めまい」という症状について歴史を繙き,ときに神話や小説,映画や絵画などの芸術作品を題材に現代医学の素
養を使って解き明かしていくという意欲作.エッセイのように気軽に読める一方,専門家でも読み応えがある現代
の知見も散りばめられている.めまい平衡医学の源流から歴史をなぞり,いつの間にか臨床でも使える知識が入っ
てくる,めまいに少しでも興味のある人にすすめしたい1冊.

目次

CHAPTER 1.めまいの源流
 1.「めまい」は人間の苦痛の代表的なものの一つである
  ─ギリシア神話のイクシオンの話:『変身物語』から─「めまい」の分類について
  めまいの起源 ── ギリシア・ローマ神話『変身物語』
  めまい症状の分類 ── vertigoとdizziness
 2.最も古い「めまい」の記述は? その疾患は?
  ─カッパドキアのアレテウスの著作と中国の『黄帝内経』─めまいの責任病巣はどこと考えられていたか?
  めまいの源流(西洋)
  めまいの源流(東洋)
  めまいの責任病巣 ── 現代の視点から
 3.直立二足歩行の発達と衰え
  ─スフィンクスの謎かけの話『ギリシア神話』─姿勢・歩行・平衡機能の発達と老化
  スフィンクスの謎かけ
  直立二足歩行の進化
  姿勢・歩行・平衡機能の発達
  姿勢・歩行・平衡機能の老化
 4.わが国におけるめまいの源流
  ─『和名類聚抄』と『病草紙』の「風病の男」の段─眼振について
  『和名類聚抄』におけるめまいの記載
  『病草紙』の「風病の男」の話
  眼振の分類
  眼振発生のメカニズム

CHAPTER 2.めまい平衡医学者列伝
 1.Antonio Scarpa(1752-1832)─末梢前庭系の解剖学の祖
  スカルパ以前
  スカルパの生涯
  前庭神経の形態と生理
  前庭神経炎 ── 前庭神経を病巣とする代表的疾患
  スカルパの生首
 2.Jean Pierre Flourens(1794-1863)─半規管生理学の始祖
  フルーランとガル
  フルーランのハトによる実験
  半規管の生理学
  HIT(head impulse test)
 3.Prosper Menière(1799-1862)─めまいは耳の病気で起こる─神経耳科学の源流
  メニエールの生涯
  メニエールの論文
  メニエール病と片頭痛
  「メニエール病」の誕生と現在
 4.Joseph Breuer(1842-1925)とPietro Tullio(1881-1941)─前庭迷路の生理学の発展─VEMPへの流れ
  ブロイアーと前庭生理学の発展
  エヴァルトの実験とEwaldの法則
  トゥリオとその生理学実験
  音刺激に対する末梢前庭系の反応と前庭誘発筋電位検査
  上半規管裂隙症候群
 5.Robert Bárány(1876-1936)─臨床めまい平衡医学領域での唯一のノーベル賞受賞者
  ─近代神経耳科学の幕開け
  1914年以前 ── 温度眼振の発見と温度刺激検査の開発
  その他の臨床検査の開発
  1914年 ── 転換点
  ウプサラでのバラニー
 6.Charles Skinner Hallpike(1900-1979)─現代めまい平衡医学へと続く流れ
  インドから英国へ
  メニエール病の側頭骨病理所見
  前庭神経炎と良性発作性頭位めまい症
  温度刺激検査法

CHAPTER 3.文学・芸術作品とめまい
 1.耳に毒薬?『ハムレット』シェークスピア─鼓室内注入療法とメニエール病
  耳に薬 ── 前置き
  耳に薬 ── 治療
 2.『インフェルノ』と『ロミオとジュリエット』におけるめまい─良性発作性頭位めまい症の原因と治療
  『インフェルノ』に登場するめまい
  BPPVの病因・病態
  耳石の生成・代謝
  BPPVの治療
  『ロミオとジュリエット』におけるめまい治療──頭位治療の原型?
 3.ヒッチコックの『Vertigo』─高所性めまいについて
  ヒッチコックの『vertigo』におけるめまい
  高所性めまい
 4.樋口一葉『たけくらべ』,芥川龍之介『歯車』─頭痛とめまい
  樋口・芥川と頭痛
  片頭痛の歴史
  現在の状況
 5.ゴッホの『星月夜』─渦巻く夜空は何を意味するのか?
  『星月夜』
  ゴッホ メニエール病説
  メニエール病説の弱点
  ゴッホの発作を説明する他の仮説──側頭葉てんかん+α
  てんかん性めまい
  その他の可能性 ── 前兆のある片頭痛
 6.ムンクの『叫び』─めまいと不安のリンク
  『叫び』と不安
  不安と空間識障害
  心因性めまいとは
  心因性めまいへの対応

おわりに

索 引