IBD治療薬 処方の最適解【電子版】
- 出版社
- 南江堂
- 電子版ISBN
- 978-4-524-21014-5
- 電子版発売日
- 2023/06/19
- ページ数
- 224ページ
- 判型
- A5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥4,950 (本体¥4,500+税10%)
- 印刷版ISBN
- 978-4-524-20338-3
- 印刷版発行年月
- 2023/06
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概要
目次
1章 IBDとはどのような病気か?
1.IBDとは?
2.潰瘍性大腸炎とはどのような病気か?
3.クローン病とはどのような病気か?
4.発症要因と増悪因子
5.IBDと疾患感受性遺伝子
6.IBDは遺伝するのか?
7.IBDと腸内細菌
8.腸管における免疫応答異常が病気の本態
9.IL-23の発見
10.潰瘍性大腸炎とクローン病との違い
2章 IBD診療の基本知識を整理する
A 診断と重症度評価を理解するために
1.「潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・診断指針」と「IBD診療ガイドライン」
2.潰瘍性大腸炎の定義,診断,臨床的特徴と重症度分類
a.定義と診断
b.臨床的特徴と重症度分類
・Mayo score
・Lichtiger index
・Rachmilewitz index
c.内視鏡的重症度分類
3.クローン病の定義,診断,臨床的特徴と重症度分類
a.定義と診断
b.臨床的特徴と重症度分類
・重症度の評価
c.内視鏡的重症度分類
・CDEIS
・SES-CD
・Rutgeertsスコア
・Lewisスコア
・CECDAI
4.バイオマーカーによる重症度の推定
・炎症反応
・貧血
・栄養状態
a.新規バイオマーカー
・カルプロテクチン
・FIT
・LRG
・PGE-MUM
B 治 療
1.厚生労働省「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」の診断・治療指針
2.潰瘍性大腸炎の治療
a.軽症から中等症の治療
症例1 腹痛を主訴とし,内視鏡検査によりUCと診断され紹介された女性
b.重症の治療
c.劇症型の治療
d.難治例の治療
3.クローン病の治療
a.軽症から中等症の治療
b.中等症から重症の治療
c.難治例の治療
d.維持治療
3章 IBDの治療はなぜ難しいのか?:IBDの病態とサイトカイン
1.患者の病態・サイトカインパターンは複雑である
2.患者のサイトカインプロファイルの見極めが難しい
a.真の悪者は…
b.IL-17とIL-23
3.難治例に対する免疫抑制薬・分子標的治療薬の薬剤選択が難しい
4章 各薬剤の特徴:どのようなサイトカインを制御するのか?
1.5-アミノサリチル酸(5-ASA,メサラジン)
2.チオプリン製剤(アザチオプリン/6-MP)
3.ステロイド(プレドニゾロン,ブデソニド等)
a.ステロイド依存例・ステロイド抵抗例とサイトカインプロファイル
4.カルシニューリン阻害薬(タクロリムス,シクロスポリン)
5.抗TNFα抗体製剤(インフリキシマブ,アダリムマブ,ゴリムマブ)
6.抗IL-12/23 p40抗体製剤(ウステキヌマブ)
7.JAK阻害剤(トファシチニブ,フィルゴチニブ)
8.インテグリン阻害剤(ベドリズマブ,カロテグラストメチル)
9.血球成分除去療法
10.現在のIBD治療薬の弱点
5章 薬剤選択の考え方
1.IBDの病態メカニズムを理解する
2.Mode of Action(MOA)の観点から考えたIBD治療薬の選択
a.火を消す消火器=免疫抑制薬
b.モグラをやっつけるハンマー=抗サイトカイン抗体,JAK阻害剤
c.穴を埋める=インテグリン阻害剤
3.サイトカイン制御の観点から考えたIBD治療薬の選択
4.IBD新規治療薬への期待
a.ウパダシチニブ
b.リサンキズマブ
6章 サイトカインプロファイルを類推するには
1.病理像からサイトカインプロファイルを類推する
症例2 抗TNFα抗体製剤で制御できなかった好酸球浸潤が目立つUC症例
症例3 腸管粘膜への著明な好中球浸潤からTh17と類推できた症例
a.病理像を直接見られない場合
2.腸管外合併症からTh1サイトカインパターンを類推する
3.各薬剤への治療反応性からサイトカインパターンを類推する
4.罹病期間によってTh1/Th17サイトカインプロファイルは変化する?
7章 症例から学ぶ病態の見極め方と薬の選び方
1.Th1サイトカインの優位な患者の特徴と薬剤選択
症例4 腸管外合併症からサイトカインプロファイルが類推できた症例
2.Th17サイトカインの優位な患者の特徴と薬剤選択
症例5 PGE-MUM高値がTh17サイトカインプロファイル優位を表していたと考えられた症例
3.Th2サイトカインの優位な患者の特徴と薬剤選択
症例6 ベドリズマブを使用することにより長期のステロイド依存から離脱できた症例
4.粘膜の好酸球浸潤に注目して薬剤選択を行う
a.潰瘍性大腸炎の粘膜好酸球浸潤例には難治例が多い
b.免疫調節薬を効果的に使用する
症例7 チオプリンの使用によりTh2を制御できていたと考えられる症例
5.杉本流ステロイド抵抗例・依存例に対する治療戦略のまとめ
a.ステロイド抵抗例(Th1/Th17優位)
b.ステロイド依存例(Th2優位)
6.生物学的製剤のhead to headの前向き試験やネットワークメタアナリシスの結果についてどう考えるか?
8章 軽症例・寛解維持症例におけるIBDの薬剤選択:5-ASAを中心に
1.潰瘍性大腸炎
2.クローン病
症例8 5-ASAが著効した活動性中等症CDの症例
9章 患者側の事情,医療者側の都合から考える,薬の選び方
1.患者側の事情と医療者側の都合
2.重症度から薬剤を選択
a.潰瘍性大腸炎
b.クローン病
3.アドヒアランスから薬剤を選択
4.注射に対する患者側の条件から薬剤を選択 .
5.併存疾患の有無から薬剤を選択
6.妊娠の有無・挙児希望の有無から薬剤を選択
7.免疫調節薬の併用可否から薬剤を選択
8.年齢・免疫状態から薬剤を選択
9.体重から薬剤を選択
10.医療者側の都合から薬剤を選択
おわりに
付録:薬剤一覧