
脳卒中治療ガイドライン2021
一般社団法人日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン委員会が、前版を全面改訂し、『脳卒中治療ガイドライン2021』を策定しました。新規薬剤や治療機器の開発・導入を反映し、管理・予防・治療の方法とその選択を、新たなエビデンスに基づいて大きくアップデートしています。
従来からの推奨文方式に加えて、クリニカルクエスチョン(CQ)方式を一部に採用し、CQ方式の項目には重要な臨床課題を取り上げました。
すべての引用文献にエビデンスレベル(1~5)を示し、推奨文には推奨度(ABCDE)と、エビデンス総体レベル(高中低)を示しました。推奨度は、エビデンス総体レベルの強さ、「益」と「害」のバランス、患者の価値観などの影響、コストや医療資源の問題を考慮して、総合的に決定しました。
この新しいガイドラインが、脳卒中診療の向上を進める大きなエンジンとなり、確かなエビデンスの恩恵が多くの患者さんに届けられ、国民の健康福祉に大きく貢献することを願っています。

大腸癌治療ガイドライン 医師用 2022年版
大腸癌研究会プロジェクト研究の成果等を取り入れて本邦における標準的な大腸癌治療を提示してきた本ガイドライン。2022年版では、新たに承認された薬剤、ゲノム診療(MSI-H、RAS、BRAF V600E遺伝子、NTRK融合遺伝子等)、また切除不能な遠隔転移症例に対する原発巣切除に関する知見を追加し、アルゴリズムを含めた解説・CQを大幅改訂。広がった選択肢を治療に活かすために必須の情報を提示する。

食道癌診療ガイドライン 2022年版
5年ぶりの改訂となる今版では、新たに臨床病期別の詳細な治療アルゴリズムを策定し、アルゴリズムの分岐点に関与する重要なCQを追加・更新。また、患者の立場に立った益と害のバランスを重視し、CQ策定段階から患者と24もの協力学会へ意見を求め、多角的な視点から議論を重ねた。その他にもStageIVb食道癌に対する化学療法レジメンの表が追加、最新の食道癌取扱い規約第12版の内容が反映され、ますます使いやすくなった食道癌治療に必携の一冊。

膵癌診療ガイドライン 2022年版
第6版では近年の膵癌診療で大きな柱となりつつある、遺伝子・バイオマーカーを用いた診断・治療に関するCQとアルゴリズムを新設。リスクファクターからの精査・経過観察、高齢者膵癌に関するCQなども新たに加わり、計73のCQを収載している。また、患者・市民が立案段階から積極的に参画し、要望に基づくコラムを作成した。診断・治療に関する最新のエビデンスに基づき、膵癌とたたかう患者の意向も取り入れて作成された、医療者必携の一冊。

臨床・病理
食道癌取扱い規約 第12版
5年ぶりの改訂となる今版では、新たに臨床病期別の詳細な治療アルゴリズムを策定し、アルゴリズムの分岐点に関与する重要なCQを追加・更新。また、患者の立場に立った益と害のバランスを重視し、CQ策定段階から患者と24もの協力学会へ意見を求め、多角的な視点から議論を重ねた。その他にもStageIVb食道癌に対する化学療法レジメンの表が追加、最新の食道癌取扱い規約第12版の内容が反映され、ますます使いやすくなった食道癌治療に必携の一冊。

最新! 心臓デバイス攻略本
【最新の高度なデバイス技術が身につく入門書】ペースメーカ・ICD治療の最前線について、適応、機能・特徴の要点を押さえて、わかりやすく解説する。適応のエビデンス、主要メーカー製のデバイスの機能・特徴比較一覧も付いているから、さっと学べて、ぐっと納得できる。初学者に必携の頼もしい一冊!

外科レジデント&周術期管理に関わる医療者のための 外科周術期 掟と理論 総論編
外科手術治療の中でも、とくに患者数が多い消化器外科手術に焦点を当て、その外科周術期管理を、研修医、看護師はもちろん、外科専攻医から消化器外科専門医取得レベルまでの医師向けに、深く掘り下げた書籍の総論編が登場。
本書は、基礎だけでなくTipsも紹介し、術前・術中・術後すべてをこの1冊でカバーできるように構成しています。また、誰も教えてくれなかった創傷治療のメカニズムや腫瘍ドレナージ法も解説しました。
チームでスムーズに周術期管理にあたれるように、基本的な周術期管理とともに、その管理について理解が深まるよう掘り下げてお伝えします。
それでは、本文に登場する駆け出しの外科専攻医「ドラゴン」「さくらいくん」「いちまる」と、オーベン先生の「オラオラ先生」とともに、一緒に周術期管理について学んでいきましょう。
序文
本書は、外科手術治療の中でも、とくに患者数が多い消化器外科手術に焦点を当て、その周術期管理について基本を“できるだけ分かりやすく”かつ専門医の視点で“深読み”できるよう解説を試みたものです。ですから簡単な入門書ではなく、外科専攻医から消化器外科専門医取得レベルまでの医師が、傍らにおいて学ぶ参考書という位置づけで、編集をさせていただきました。本書のコンセプトとして実際の手術操作と周術期管理、とくに合併症の発生と治療を一連の流れとして、対応させて理解する思考過程の構築を重視しています。
また、周術期管理は外科医だけの力で成り立つものではありません。ここ10年の間にチーム医療の必要性は誰もが認めるところとなり、麻酔科医、内科医、外来・病棟・手術室のナースはもちろん、理学療法士、薬剤師、臨床工学技士、歯科衛生士などを含む多職種の関わりがより濃厚となっています。本書では消化器外科治療に関わってくださるすべての医療従事者の方々に「外科医は何を考えて周術期管理を行っているのか」という共通言語(リテラシー)を育んでいただきたいということも念頭に、作成いたしました。とくに毎日のように若手外科医と、周術期管理についてコミュニケーションを取る必要のあるメディカルスタッフの方々にも読んでいただけるよう工夫を凝らして編集しました。若手外科医は日々何を考えて病棟業務を行っているでしょうか。「発熱」や「ドレーン混濁」といった病棟コールに対して、どのような思考回路で行動をするのでしょうか。多職種のスタッフの方々が本書より、外科医の視点に立って周術期管理の流れを俯瞰していただけましたら、きっとそこから新たな共通認識が生まれ、一段と質の高い外科診療の提供につなげることができるでしょう。
患者の高齢化に伴い、術前に複数の併存症管理が必要になるケースも増えています。漫然としたクリニカルパス運用は、むしろリスクを高める時代になっていくでしょう。このような時代に、多職種の医療従事者が、一定のリテラシーを持って周術期管理にあたることは、患者さんの安心感にもつながる重要な要素です。
本書では消化器外科全般の手術について、できる限り具体的なデータをもとに、標準的な解説を試みました。希望を持って手術を受けられる患者さんが、健やかに回復することを心から願う医療従事者の皆様に、お手に取って読んでいただけましたら、これに勝る喜びはありません。
令和4年1月
本多通孝

専門医のための消化器病学 第3版
「病態の理解を軸に消化器疾患を総合的に捉える」というコンセプトはそのままに、内容を刷新。消化器専門医が知っておきたい最新知見を各領域のエキスパートが解説。上部・下部消化管、肝、胆、膵を網羅した内容は、専門医を志す若手医師はもちろん、消化器全般の知識のブラッシュアップを目指す読者にも最適。病態のメカニズム、臨床研究の動向から診断・治療上のポイントまで、一歩先を行く専門医に必携の書。

患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2023年版
納得のいく医療を受けるためには、患者さんが標準治療(=最善の治療)や診療方法について正しく理解したうえで、医師と相談し、ご自身に合った治療を選択すること(=Shared Decision Making)が重要です。
本書では、乳がんの患者さんやそのご家族が、いま知りたいことについて、正しい情報をわかりやすく得られるよう、最新の情報をもとに、患者さんからの計65の質問(Q)に対する回答(A)と解説を掲載しています。

レジデントのための
やさしイイ呼吸器教室 第3版
ベストティーチャーに教わる全29章
呼吸生理、胸部X線、抗菌薬...
みんながつまずくポイントを「わかりやすさ最優先」で解説しました。
最新ガイドラインを踏まえ、さらにわかりやすくなった第3版。
講義や実習の中で見えてくる「みんながつまずくポイント」を、著者ならではのティーチングセンスでやさしく解説しました。
これから呼吸器内科をローテートする方はもちろん、呼吸器診療のエッセンスを身につけたい他科の先生方にもお勧めします。

心臓血管外科手術虎の巻
各種手術を安全に行うためのコツから術後管理まで心臓血管手術のすべてを1冊で学べる! これから心臓血管外科の修練を控えているすべての若手医師に! 自治医科大学附属さいたま医療センター心臓血管外科が受け継いできた秘伝の基本手技マニュアル.TAVIやTEVAR・MICS手術など基礎から難易度の高い術式まで網羅.著者らが描いた詳細なイラストで手技のポイントがよくわかる!

臨床・病理
胆道癌取扱い規約 第7版
8年ぶりとなる本改訂では、最新のUICC TNM分類第8版に準拠するとともに、病理ではWHO分類第5版の内容を反映。また、前版の第6版改訂の際に削除された項目から、臨床上必要な情報は改めて掲載した。さらに、胆管癌、胆嚢癌、乳頭部癌の3分類で記載内容が重複しないよう構成や記載順を変更したほか、ゲノム診断における病理標本処理方法の項目の新設、臨床所見と病理所見のチェックリストの掲載など、より使いやすい内容となることを目指した。胆道癌診療において必携の一冊。

心不全療養指導士 認定試験ガイドブック 改訂第2版
日本循環器学会より創設された「心不全療養指導士」認定制度のカリキュラムに準拠した学会編集の公式ガイドブックの改訂第2版.心臓の構造といった基礎的な内容から,ガイドラインに準拠した心不全の診断・治療・療養指導について網羅的に解説.今版では,心不全ステージ別の療養指導の実際,妊娠期の治療,せん妄の支援について追加し,資格取得に必要な症例報告書の記載方法もよりわかりやすく解説し,知識確認問題は全問リニューアルした.本資格取得を目指す受験者が自己学習のために広く活用できる一冊.

臨床・病理
原発性肝癌取扱い規約 第6版補訂版
今改訂では第6版の内容に部分的な変更を加え、第6版補訂版として刊行した。第6版の刊行後、分子標的治療が大きく進歩したことに伴い、化学療法の項を薬物療法に変更してアップデートするとともに、肝癌治療効果判定基準の改訂を行った。また、肝細胞癌だけでなく肝内胆管癌の治療効果判定にも使用できるよう改訂している。さらに進行度分類では、UICCのTNM分類との整合性などをふまえ、T因子にTXとT0の定義を追加した。

心臓外科医が描いた正しい心臓解剖図 増訂版
【新規イラスト追加!心カテ・心エコーに最適】初版刊行から増刷を重ね、8年が経った今も売れ続けるベストセラー。本書では時流にあわせて内容を刷新、補強し、イラストを新たに描き下ろした。循環器内科医、心臓外科医はもとより、循環器診療に携わるすべての医療従事者必携の一冊!

エビデンスに基づいた 胆道癌診療ガイドライン 改訂第3版
2007年に発刊された『胆道癌診療ガイドライン』の改訂第3版!
胆道癌の日常臨床においては非常に多くの選択肢が存在し、その判断に苦慮することが少なくありません。5年ぶりの改定第3版ではそのような問題を取り上げてCQを作成いたしました。
胆道癌患者の益となり、また、その患者を診察する医師にとって有用なガイドラインです。

内科当直 意識障害診療指南
医師を長時間労働から解放し、患者に最良の医療として還元すべく始まる全科当直・内科当直。そのために、意識障害に特化した当直マニュアルを作成しました。今は違う科にいる医師にもわかりやすいように、また、過去の学習を思い出してもらえるように疾患名、鑑別、検査、治療案の提示などを記しています。ただ、専門科でなければ太刀打ちできない場面も実際には多々あるので、そこは「専門医コールポイント」として明示しています。必要なときは専門医を頼って限界を表明できる体制こそ、患者の安全につながる真の働き方改革をもたらします。
序文
長時間労働が美徳とされるこの国にも、働き方改革の波が訪れた。医師に関しては導入が先延ばしにされたことで、医師の労働問題の複雑さが逆に際立ってしまった。1週間のうちのどこかで療養型病院など寝当直の日を設けて睡眠不足を補う、それ以外は多忙な当直に明け暮れる、という医局員の派遣プランは、別に声高に語るまでもないごく普通の勤務体制であった。表向きの当直日数が週1回程度と少ない病院では、「担当医制度」が取られ、当直医ではなく担当医が24時間365日呼び出しに応じる生活があった。もちろんこうした呼び出しは任意であり、時間外手当はない。
もっと古い話だと、かつて総合病院の隣には雀荘やバーがあり、医師たちは当直以外の夜間・休日でも任意で集まり、ついでに病院内の回診をしたり呼び出しに応じていた。もちろんただ集まって遊んでいるだけであり給料は出ない。大先輩方から逸話として聴取した。滅私奉公の美しさの片鱗がないとは言えないこのような逸話も、やがて失われていくだろう。これらを過去の話として語る一方で、執筆現在においても、たった数年前には希望にあふれていた者が、燃え尽き症候群によって最前線を辞退していく現状がある。
世間への医療情報の提供は、とかく病院受診を促す方向で行われてきた。結果、国民医療費は44兆円、経済活動としての医療は右肩上がりの成長を続けている。経済的に著しい成長分野でありながら、末端の担い手・医師は相応の増員をしておらず、対価としての給与が年々上がっている事実もない。
働き方改革によって何か変わるのか。労働基準法の8時間に限定してしまうと多くの病院で医師の数は充分ではない。一人一人が膨大な数の患者さんを交代で担当し、雀荘やバーでのようなつながりもないならば症例のちょっとした相談をすることもできない。逆に医師を適正な数に増やせたとして、経営者は対価を払えない。この国の病院の数と医師の数のバランスは、総合病院や大学病院での無償の奉仕を前提として成り立ってきた。
医療はこれまで、専門性を高めることで進歩し、科の垣根は高く積み上がるばかりであった。今後、医師の育成段階から、科や地域の分配を行う、専門に偏らず幅広い知識を持つ総合内科の医師を増やす、など改革が行われていく。この先はきっと今より明るい。ただ、それらの抜本的な対策が奏効するのはまだ先のことだ。救援人員が現場に届けられないまま、いきなり始まる働き方改革に伴い、医師一人あたりの当直回数を減らす方法が模索されている。なんとか工夫を凝らした方法のうちの一つとして、全科当直や内科合同当直が挙げられる。
慢性的な医師不足にある総合病院で行われてきたこれらの当直体制が、専門分化した病院でも行われる。全科当直は小児科、外科、産婦人科、内科、精神科、いずれの科の医師でも、病院の標榜科すべての夜間・休日診療を病棟・外来で行う体制のことである。内科合同当直とは血液内科、脳神経内科、内分泌科などの各内科系の専門科の垣根を超えて夜間・休日診療を病棟・外来で行う体制のことである。全科や内科合同の組み合わせはそれぞれの病院で異なるが、これまで以上に、医師一人一人に総合内科的な知識と、各々の科のコモンディジーズに関する知識のアップデートが求められている。
いまこそ、それぞれの科が、夜間当直で出合う頻度の高い疾患や、緊急性が高くその場で処置や検査を進めていくべき疾患の知識を出し合う時である。リウマチ科からの生物学的製剤の注意点解説や、血液・腫瘍内科からの抗癌剤TIPSなど、全科当直にあたって知りたいものだ。さしあたって神経内科専門医の私からは「意識障害診療のまとめ」を提出する。夜間・休日の意識障害診療で、脳神経内科医以外の医師も時間外診療で慌てず落ち着いて全力を発揮できるよう、意識障害におけるコモンを要約した。

患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2022年版
大腸癌について知りたい人のために 大腸癌の治療を受ける人のために
大腸癌の専門家の先生たちによる患者さんのための解説書が、8年ぶりに新しくなりました。「遺伝子検査」や「ロボット支援下手術」といった、患者さんの気になる最新のトピックを追加しました。さらに、お薬を使った治療の進め方や、特徴については表を使い、今まで以上に分かりやすく、詳しく解説しました。大腸癌の治療を進められる中で、患者さんやご家族の方の疑問を正しく解決できる、頼りになる1冊です。

≪画像診断別冊 KEY BOOKシリーズ≫
肝胆膵の画像診断 ─CT・MRIを中心に─
大好評のKEY BOOKシリーズ最新刊!
今回は「肝胆膵の画像診断」をCT・MRIを中心に多くの症例を掲載してエッセンスをまとめた.また各臓器の解剖や鑑別診断も画像やシェーマでわかりやすくし,NOTEで知っておくべき知識を紹介した.

MMT・針筋電図ガイドブック
徒手筋力テスト(MMT)と針筋電図検査について同時に解説されており、神経内科医や脊柱・末梢神経外科医がこれらの検査法を用いて神経疾患や脊椎脊髄疾患の診断を行うために最適なガイドブック。針筋電図とMMTは密接に関係しており、特に神経生理検査の計画を立てる際の神経診察の中核はMMTである。各論では写真をふんだんに用い、各筋ごとに診察-検査の流れに沿って解説。この一冊で筋電図室での神経診察の習熟に大いに役立つ本となった。