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多職種カンファレンスで考える 心不全緩和ケア【電子版】

菅野 康夫 (監修)

国立循環器病研究センター 心臓血管内科 医長

出版社
南山堂
電子版ISBN
978-4-525-98233-1
電子版発売日
2017/04/24
ページ数
228ページ
 判型
B5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥3,850 (本体¥3,500+税10%)

印刷版ISBN
978-4-525-24591-7
印刷版発行年月
2017/04
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概要

心不全患者の緩和ケアに,近年注目が集まっている.一進一退する病状のなかで,適切な治療・支援を行うには,多職種連携による対応が重要となる.本書では,さまざまな課題を抱えた心不全症例を提示し,多職種によるチームアプローチを具体的に解説した.現場目線で心不全の緩和ケアをひも解く,即実践で活用できる画期的な一冊!

目次

第1章 心不全緩和ケアの実践
■心不全緩和ケアとチーム医療
1 心不全緩和ケアとチーム医療
2 依頼から実践の流れ
3 職種間の連携

■心不全緩和ケアチームにおける各職種の役割
1 医師の役割
2 看護師の役割
3 薬剤師の役割
4 リハビリテーション職種の役割
5 管理栄養士の役割
6 心理療法士の役割
7 医療ソーシャルワーカーの役割

■心不全で出現する諸問題への対応
1 呼吸困難
2 食欲不振・消化器症状
3 倦怠感
4 疼 痛
5 不 安
6 抑うつ
7 意思決定支援
8 家族ケア・グリーフケア
9 スピリチュアルケア
10 終末期の苦痛
11 社会的苦痛
12 倫理的問題

第2章  チームアプローチで行う心不全緩和ケア
■苦痛に対するマネジメント
1 呼吸困難
 ・患者・家族の要望に応じた対応ができるよう心掛ける
 ・呼吸困難への対応に関する方針は早めに決定しておく
2 食欲不振
 ・食欲不振の原因へのアプローチと,適切な食事対応を併行して行う
3 倦怠感
 ・倦怠感を評価する
 ・倦怠感を緩和する
4 疼痛
 ・疼痛の詳細を把握する
 ・腎機能,肝機能に合わせた投与量を設定する
5 不安
 ・不安・恐怖の要素を細かく丁寧に分解し,多方面からアプローチする
 ・日常生活・身体疾患治療への影響を評価し,精神科・心療内科へのコンサルテーションを検討する
6 抑うつ
 ・抑うつには3つの原因がある
7 せん妄
 ・せん妄スクリーニングツールを用いて評価する
 ・せん妄の対応は多方面からアプローチする
8 自殺企図
 ・希死念慮や自殺企図の言動に驚かない
9 意思決定支援
 ・意思決定支援に耐えられる心身の状況かを判断する
 ・医療者,患者・家族と患者の意向や望む療養生活・医療について話し合うプロセスを重視する
 ・希望を保証しながら現実的に考えられるように話し合いを持つ
 ・意思決定後は,心的負担の緩和に努める
10 家族ケア・グリーフケア
 ・本人の“気がかり”を再優先に解決し,現状を適切に見極められるようにする
 ・家族ケアの対象は患者と家族であり,家族ケアがグリーフケアにつながる
11 終末期の苦痛
 ・治療抵抗性であること,終末期であることをもう一度確認する
 ・苦痛緩和とコミュニケーション維持のバランスをとる
 ・本人と家族の意向を尊重する
 ・呼吸抑制,血圧低下に注意する
12 フレイル
 ・フレイルサイクルの悪循環から脱却するためには多職種の連携が必要である
13 社会的苦痛
 ・原因が明確でなかった食欲不振について多方面からアプローチする
 ・本人・家族の望む在宅生活実現に向けて院内外の多職種連携を図る

■特別な臨床背景
14 カテコラミン離脱困難
 ・カテコラミンを減量・中止できる方策はないか再確認する
 ・終末期に過ごしたい療養場所を見据えて,何ができるかを話し合う
 ・心理的ケアも重要である
15 難治性不整脈
 ・患者と家族の意思を確認し,多くの医療者でさまざまな選択肢を議論する
16 肺高血圧症
 ・肺高血圧症の症状を知る
 ・呼吸困難に対して,緩和的鎮静の適応を判断する
17 成人先天性心疾患
 ・遠隔期の合併症と加齢に伴う合併症の管理が必要である
 ・成人先天性心疾患患者の特性を理解し,意思決定の方法を確認する
 ・患者・家族の意向に沿うための現実的な問題を共有する
 ・母親のグリーフを知り,予期悲嘆を傾聴し,寄り添うことで母親のレジリエンスを高める
18 メカニカルサポート
 ・植込型補助人工心臓の適応を知る
 ・補助人工心臓装着患者における,装着前から装着後に至るチーム医療の在り方を知る
19 移植待機
 ・心臓移植待機の現状,LVADの合併症を知る
 ・待機期間中も,トータルペインを支持する緩和ケアを行う
20 ICD停止の判断
 ・末期心不全の病期の段階において,ICD除細動機能の中止について多職種チームで検討する
 ・適切な情報を提供し,共同意思決定支援を前提とした関わりを持つ
21 CHDF導入の判断
 ・CHDF導入適応に関して,多職種で検討できる場を設ける
 ・CHDF非導入を決定した後もサポートする

■薬剤の使用法
22 オピオイド
 ・モルヒネは,心不全終末期の呼吸困難に対する症状緩和に有効である
 ・モルヒネ使用で出現する消化器症状に対して,あらかじめ対策を立てておく
 ・モルヒネは患者本人・家族へ同意をとってから開始する
23 睡眠導入薬
 ・高齢者の場合はまず睡眠リズムを確認する
24 鎮痛薬
 ・患者の状態に合わせた薬剤選択と投与量調整を行う
 ・副作用予防が必要だが,副作用予防薬による副作用にも注意する
 ・麻薬の知識を共有する
25 抗うつ薬
 ・抑うつの原因・対応策を立案し,多方面からアプローチする
 ・薬剤の特性を知り,最適なものを選択する
26 抗不安薬
 ・不安の原因・程度を評価し,多職種で心理療法的介入を実施する
 ・各薬剤の特徴を把握し,不安状況に合わせた薬剤を選択する
27 漢方薬
 ・治療抵抗性の症状緩和に漢方が効果的な場合がある
 ・漢方薬は空腹時投与が基本,白湯または水に溶いて服用する
 ・甘草含有の漢方薬は注意が必要である

Column
・院内勉強会
・緩和ケアリンクナース
・リハビリテーションの効果
・退院支援における病診連携の現状と課題
・啓発冊子
・抑うつ症状の原因探索と評価法の関係を整理する
・集中治療室における緩和ケア
・総合病院での心不全緩和ケア実践例
・Destination Therapy
・循環器緩和ケアにおけるマニュアル作成の重要性