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緊急対応 見逃さない腹痛診断の極意【電子版】

嵩下 英次郎 (著)

友愛医療センター副院長

出版社
中外医学社
電子版ISBN
 
電子版発売日
2024/04/04
ページ数
128ページ
 判型
A5判
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥3,300 (本体¥3,000+税10%)

印刷版ISBN
978-4-498-16668-4
印刷版発行年月
2024/04
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概要

ひづめの音が聞こえたら,シマウマを除外してから馬を探せ!
救急や外来でよく遭遇する“腹痛”.よくある症状だが,その原因は生命に関わる重大な急性疾患から慢性的なものまで実に様々だ.本書ではそのような“腹痛”に携わる医師が,間違えのない診断に至るために必要な問診の技術,画像診断のポイントなどを多数の実症例,CT画像を挙げながら解説.誤診や診断の遅れによっておこる医療訴訟も防ぐためのスキルを養うための実践的な内容になっている.

目次

CONTENTS



01 腹痛患者の緊急疾患を見逃さない問診と考え方

 ・突然発症の腹痛への対応

 ・受療行動を考える

 ・突然発症+受療行動あり+持続痛

 ・突然発症+受療行動あり+間欠痛

 ・突然発症なし+受療行動ありの腹痛

 ・突然発症も受療行動もない+持続痛

 ・突然発症も受療行動もない+間欠痛

 腹痛診断のフローチャート

 

02 腹痛患者の緊急疾患を見逃さない腹部診察

 ・板状硬,圧痛,反跳痛

 ・腹部膨満

 ・平坦軟

 [コラム]男性医師は女性の診察を一人では行わない

 

03 腹痛患者のCTの見方,考え方,その後の方針

 ・臨床像からCT異常を予測する

 1. 血管系異常の除外

 【造影CT】

  CASE-01~11:解離,瘤,血栓塞栓,血流障害の除外

  【単純CT】

  CASE-12~14:動脈内膜石灰化,high densityに見える血腫がカギ

  CASE-15:Hyper dense SMA

  CASE-15:Smaller SMV sign

 2. Free airなど,異常ガスの除外

  CASE-16:ウインドウを肺野条件にする

  CASE-17:単発のガス

  CASE-18~19:とんがっているガス

  CASE-20:怖いガス(門脈ガス)

  CASE-21:可愛いガス(胆管ガス)

  CASE-22~23:腸管気腫

  CASE-24:胆囊気腫

  ・CT所見から病態を考えてみる

 3. 各種異常の原因を考察する

  CASE-25:小腸ガスがある場合に考えること

  CASE-26~28:Dirty fat sign(ダーティーファットサイン)の時の考え

  CASE-29:小腸壁肥厚の時は

  CASE-30:Caliber change(キャリバーチェンジ)

  CASE-31:Closed loop(クローズドループ)

  CASE-32:Whirl sign(渦巻サイン)

  CASE-33~34:S状結腸捻転と上行結腸捻転(いわゆる盲腸捻転)のレントゲン上の見分け方

  CASE-35:Target sign(腸管が重積し,標的のように見える)

  CASE-36:Small bowel feces sign(小腸糞便サイン)

  CASE-37~40:腹水とその性状

  CASE-41:生理機能を考えた読影:胆石発作の診断?

 4. 各疾患の特徴,診断の決め手

  CASE-42:絞扼性腸閉塞

  CASE-43:非閉塞性腸管虚血(NOMI)

  CASE-44~45:胆囊炎

  CASE-46:膵炎

  CASE-47:Fitz-Hugh-Curtis症候群(肝周囲炎):動脈相で診断する

  CASE-48:虫垂炎:糞石がある場合には手術の可能性が高まる

  CASE-49:憩室炎

  CASE-50:魚骨穿孔

  CASE-51:卵巣捻転

  CASE-52:感染性大動脈炎

  CASE-53:左傍十二指腸ヘルニア



04 稀な腹痛患者エピソードと診

 CASE-54:Boerhaave症候群(特発性食道破裂)

 CASE-55:心筋梗塞

 CASE-56:大動脈解離 Stanford B

 CASE-57:大動脈解離

 CASE-58:SMA血栓塞栓症

 CASE-59:絞扼性腸閉塞

 CASE-60:絞扼性腸閉塞

 CASE-61:TSS(toxic shock syndrome)

 CASE-62:遅発性横隔膜ヘルニア

 CASE-63:大腸穿孔

 CASE-64:SMV血栓症

 CASE-65:左傍十二指腸ヘルニア

 CASE-66:胆石イレウス

 

05 腹痛患者診断での認知バイアスをなくすための方法

 ・Anchoring bias(アンカリングバイアス)早期閉鎖

 ・Availability bias(アベイラビリティーバイアス)

 ・Confirmation bias(コンファメーションバイアス)

 ・Hassle bias(ハッスルバイアス)

 ・Overconfidence bias(オーバーコンフィデンスバイアス)

 ・常にバイアスはかかるもの

 

 06 訴訟はなぜ起きる? 訴訟回避するための心がけ

 ・腹痛患者の帰宅時の説明について

 ・裁判に耐えうるカルテの記載

 ・訴訟はなぜ起きるのか

 ・訴訟を回避するための方法はあるのか

あとがき

索 引