看護 Vol.77 No.3
2025年3月号
特集1:精神科病院の認知症病棟における看護提供体制の課題
特集1:精神科病院の認知症病棟における看護提供体制の課題
2004年、国は精神保健医療福祉の領域において「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本的な方針を示しました。その実現に向けて、これまでさまざまな施策が行われてきましたが、現在でも、精神病床では1年以上入院している患者が半数以上、退院先は「自宅」が少ない状況です。また、入院患者の約3割が認知症患者であり、高齢社会の進展によって、今後、さらなる増加が見込まれます。
このような中、日本看護協会は2023年度から重点事業において、精神科領域における認知症看護の機能強化に取り組んでいます。
本特集では、日本看護協会が実施した認知症看護認定看護師の活動状況調査や精神科病院・訪問看護事業所へのヒアリングから整理した課題と今後の取り組みの方向性を示します。精神科領域においてさまざまな課題がある中で、認知症患者へよりよい看護を提供している病院や訪問看護事業所の取り組みについても報告します。
特集2:医療の現場におけるカスタマ―ハラスメント 最善の予防策を考える
近年、顧客が企業の従業員やスタッフに対して迷惑行為を行う「カスタマーハラスメント」が問題となっています。医療の現場においても、患者の執拗なクレーム、暴言・暴力といったカスタマーハラスメントが数多く存在します。その背景には、患者やその家族は病気に対する不安が強く、また、医療に対する期待が大きいことから、カスタマーハラスメントが生じやすい環境にあることが考えられます。
本特集では、医療の現場で起きているカスタマーハラスメントの実態を明らかにするとともに、対策を考える上で組織ができるアプローチについて解説。併せて、医療機関、療育施設、訪問看護ステーション、それぞれの場で起きたカスタマーハラスメント事例から、予防策や看護管理者の役割について考察します。
NEWはじめての心臓外科看護
【要点がパッとつかめる&根拠がわかる】心臓外科看護の必須知識をビジュアル解説。術前術後のケアの根拠が明確にわかるだけでなく、先輩ナースの経験に根ざしたコツや注意点などもふんだんに紹介。心臓外科看護の要点がギュッと詰まっているので、復習・指導用テキストとしてもおすすめ。理解度が確認できるWEBテスト付き。解剖・人工心肺・ドレーン・麻酔などの基礎知識から、術前の患者把握、手術の流れ、ICUでの管理、冠動脈・弁膜・不整脈・大血管それぞれの疾患別病態とケアの知識、急変対応、心リハ、薬剤までていねいに解説。
皮膚科学 第11版
半世紀を経てもなお皮膚科医のバイブルとして信頼を得ている本書の6年ぶりの改訂版です。基本骨格を残しながらも、急速に進展し、変化する皮膚科学の現在を反映して、新たな著者陣を迎え、修正・追加を加えました。「パッと見て理解できる」ことではなく、幅広く記載された皮膚科学の真髄を精読し、丁寧に学びたい読者に捧げます。
序文
「皮膚科学」第11版は第10版以来6年を経てここに刊行されました。本書が1971年故上野賢一先生著の「小皮膚科書」として上梓されて半世紀、編者の1人が上野先生から本書を引き継いでからも20年近くを経ています。その間、世の中が大きく動き、自然科学、医学、皮膚科学も目まぐるしいほどに進歩しています。その動き、進捗に対応して、改版の度に少しずつ新知見を加えてよりよい教本を目指してきた次第です。しかし11版では著書から複数の編者による編集本に変更し、多くの章で新進気鋭の皮膚科臨床医、研究者に分担執筆をお願いしました。このような措置により我が国の皮膚科学の新しい側面、疾患概念の変化やcutting edge部分を含めて、その息吹を本書に取り込めたのではないか、また将来に亘って本書の意味合いを変革しつつ維持できるのではないかと考えております。その意味で11版が曲がり角を通過したように思います。ただ残念ながらここのところのコロナ禍やその他の事情により議論や準備が必ずしも十分とは言えず、多くの積み残しもございます。12版以降さらにこの方向性を先に進めて、本書にふさわしい新しい伝統を志向、構築したいと考えています。
本書は学部学生から、一般臨床医、皮膚科の臨床医、専門医ないし専門医を目指す諸氏等広い読者層に向けたものですが、皮膚科学の基礎とともに進歩の先端部分などを取り込みまして、皮膚科専門医にも十分対応できる教本とも思っています。本書第11版が意欲ある読者諸氏のお役に立つことができれば望外の喜びです。また前述の方針に従って鋭意編集作業をしましたが、内容などにやや凹凸や不備をお感じいただく向きがあるやと危惧しております。その際には是非その旨をご叱正いただければ幸いです。次版以降の改訂に向けての御教示、参考にと考えております。宜しくお願い致します。
階前梧葉已秋聲ですが、未覺池塘春草夢の心で参りたい、泉下の上野名誉教授にもお伝えできればと考えます。
ともあれ、本書が連綿として半世紀を経て、此の度その第11版を世に送り出せますことを慶び、また多々ご援助、ご教示いただいた多くの皮膚科医、研究者の方々に、また多大なご助力を賜った金芳堂、藤森祐介氏に深甚なる感謝の意を表する次第です。
2022年晩春
編者
大塚藤男
藤本学
≪栄養科学イラストレイテッド[演習版]≫
基礎栄養学ノート 第5版
大好評の書き込み式学習ノートが,2025年版の食事摂取基準に対応!穴埋め問題を解くことで要点整理ができるから,講義の予習復習から国試対策まで使えます.姉妹版テキストとの併用で学習効果がさらにアップ!
動作練習 臨床活用講座
動作メカニズムの再獲得と統合
ロングセラー『動作分析 臨床活用講座』の続編が登場! 『動作分析』での評価を踏まえて,基本動作である「寝返り」「起き上がり」「起立・着座」「歩行」をどのように治療するかを解説。基本動作を遂行するために必要なメカニズムを解説した後に,動作メカニズムの再獲得に向けた練習法を豊富なイラストと写真を用いて具体的に紹介する。
研修医と指導医のための在宅医療教育マニュアル
研修医にとっても指導医にとっても待望の在宅医療マニュアル!
これから在宅医療を学ぶ研修医はもちろん,これから在宅医療を教える指導医にとっても待望の在宅医療マニュアルが完成しました.在宅医療の基本から,在宅でよく遭遇する症状別・疾患別の対応,多職種連携のコツ,さらには指導・研修方法までを網羅しました.マニュアルでの対処が難しいポイントも,各所に現れる“在宅先輩”が的確なアドバイスをしてくれます.在宅医療のやりがいや面白さを感じられる内容も盛り込み,不安だった在宅医療が“楽しみ”“得意”に変わる一冊です.
ナースのための くすりの事典2025
●最新版● 今年もやっぱりこの1冊!
『ナースのための くすりの事典』は2025年版で35年を迎えました。
日本赤十字社医療センター薬剤部部長・細谷治先生に編集を、帝京大学医学部附属病院薬剤部・安野伸浩先生、渡部多真紀先生、光永義治先生、武井優輝先生、大竹三保先生、日本赤十字社医療センター薬剤部・石田耕太先生に執筆をご担当いただいています。
類書にない大きな特長は、「看護のポイント」と「患者・家族への指導のポイント」です。
「与薬時における一般的な注意事項」「患者さんが正しく服用するための指導・助言の仕方」「与薬後の注目すべき観察事項」「急変時の対処法」など、ナースにとって本当に知りたいことが載っている、困っていることに応えてくれると多くの読者から好評をいただいています。
「一般名」か「商品名」かが一目でわかる索引、症状・病態から必要な薬を探し出せる「薬効別分類38項目」、先発医薬品を色分けし、後発薬との判別がすぐにできるなど、使いやすく、見やすい工夫をしています。
さらに、「注意すべき特定患者」(特定の背景を有する患者に関する注意)では、リスクのある患者をわかりやすく表現しています。
薬剤性内分泌障害診療マニュアル
近年,薬剤性の内分泌障害の経験が増加し,注目が集まっている.本書は,単に薬剤による副作用のまとめにとどまらず,薬剤による内分泌障害の特徴や早期診断・治療法を,①内分泌障害からそれを引き起こす薬剤,②薬剤の薬効別分類から引き起こされる内分泌障害,の二方向から解説を行い,実診療で検索しやすくしてある.
内分泌代謝の専門医のみならず,様々な専門分野の臨床医にとって,副作用の早期診断と適切な対処に役立つ1冊.
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Vol.95 No.7
2023年 06月号
特集 最新版 見てわかる! 喉頭・咽頭に対する経口手術〔特別付録Web動画〕
特集 最新版 見てわかる! 喉頭・咽頭に対する経口手術〔特別付録Web動画〕 目のつけ処が一味違う耳鼻咽喉科・頭頸部外科専門誌。「こんなときどうする!?」などの臨床的なコツの紹介から、最新の疾患概念を解説した本格特集まで、硬軟とり混ぜた多彩な企画をお届けする。特集2本立ての号も。「Review Article」欄では研究の最前線の話題をわかりやすく解説。読み応えのある原著論文も多数掲載。 (ISSN 0914-3491)
月刊、増刊号を含む年13冊
まるごとわかる!精神疾患
臨床現場に訪れる患者さんは多様な悩みや困りごとを抱えています.それらの成り立ちを理解し,患者さんに寄り添うためにも,精神医学的知識は欠かせません.本書では,精神疾患のなかでも代表的な,うつ病,統合失調症,睡眠障害,摂食障害,依存症などを取り上げ,読みやすい文章とフルカラーのイラストで親しみやすく解説しました.ナースをはじめとした,実際に精神疾患の支援を行う方々の第一ステップに役立つ一冊です.
総合リハビリテーション Vol.51 No.1
2023年 01月号
特集 障害・疾患を認識する
特集 障害・疾患を認識する リハビリテーション領域をリードする総合誌。リハビリテーションに携わるあらゆる職種に向け特集形式で注目の話題を解説。充実した連載ではリハビリテーションをめぐる最新知識や技術を簡潔に紹介。投稿論文の審査、掲載にも力を入れている。5年に一度の増大号は手元に置いて活用したい保存版。雑誌電子版(MedicalFinder)は創刊号から閲覧できる。 (ISSN 0386-9822)
月刊、年12冊
臨床スポーツ医学 2025年2月号
肉ばなれ~今,求められているもの
肉ばなれ~今,求められているもの 「肉ばなれ~今,求められているもの」特集として,競技種目別にみたアスリートの肉ばなれ/基本的な診察,現場での対応/MRI-撮像方法/急性期の治療/ハムストリング-陸上短距離/下腿/体幹・上肢/ハムストリング肉ばなれの受傷リスクとその予防 などを取り上げる.また連載として,「実践!エビデンスに基づくスポーツ医・科学」「パラリンピックとスポーツ医学」 「スポーツ医学の医療連携・地域連携」を掲載.
Knack & Pitfalls
大腸腫瘍内視鏡治療の要点と盲点
内視鏡のエキスパートによる,大腸腫瘍内視鏡治療の知っておくべき「コツとノウハウ」「ピットフォール」をまとめた実践的テキスト.治療の適応から必要な機器・器具,ポリペクトミー・コールドポリペクトミー・EMR・ESDなどの手技の実際,偶発症の予防・対策まで,豊富な内視鏡画像・病理画像と共に丁寧に解説.最新トピックスの解説や,教訓的な症例を取り上げたCase studyも必読.内視鏡診療現場の即戦力を目指すWEB動画付実践的専門書.
自治医大発ポケット法の極意[Web動画付]─誰でもできるハイクオリティESD
自治医科大学消化器内科の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の一手技であるポケット法(pocket-creation method:PCM)は、従来法に比べて、より安全で確実な病変の剥離を可能とする画期的な手技である。本書では、ポケット法の基本的手技をレクチャーし、部位別のコツを解説。さらに同科発である教育法や他の手技にも触れ、「安全」「確実」「簡単」の3要素が揃ったESDの極意を伝える。
肺高血圧症診療ハンドブック
Beyond the Guidelines−ハンドブックでありながら、ガイドラインにも書かれていないような最新のトピックスやエキスパートオピニオンまで盛り込まれた一冊.日本が大きな貢献を果たしてきた肺高血圧症診療のすべてがここに!「ポイント」で短時間に診断・治療方針を立てられ,ガイドラインとエキスパートたちの実際の診療アルゴリズムの比較で個別評価と対応が重要な現場で役立つ.研修医,レジデントから専門医まで幅広く一読して頂きたい一冊.
脊椎脊髄損傷アドバンス 改訂第2版
総合せき損センターの診断と治療の最前線
総合せき損センターの最前線の治療とその豊富な治療実績をまとめた脊椎脊髄損傷医療の比類なき実践書.チーム医療の観点から,急性期の診断と治療,合併症予防,リハ,社会復帰まで,一貫した「せき損センタースタンダード」を示した.今改訂では,前版刊行後に行われた疫学調査,症例数が増加した骨粗鬆症性椎体骨折,再生医療の各項目を新たに追加.また,「診断と評価」と「治療戦略」の項目を部位別にまとめ,一連の流れがいっそう分かりやすくなった.
術後ケアとドレーン管理のすべて
術後患者の全身状態から、ドレーン・カテーテル・チューブの管理まで、ケアに必要な知識を幅広く網羅。ICU、外科病棟のナースはもちろん、感染対策にかかわるスタッフにもおすすめ。
Acute Care Surgery 認定外科医テキスト
Acute Care Surgery は,trauma surgery,emergency surgery,surgical critical care を扱う新たな外科領域として2005年に米国外傷外科学会が提唱した領域であり,時代のニーズに合致したことから,短期間で広く世界に広がりました。わが国では,外科系医師と救急系外科医が協力して2009年に日本Acute Care Surgery 研究会を立ち上げ,2013年からは日本Acute Care Surgery 学会としてその診療領域と専門領域を明確にしながら,わが国のAcute Care Surgeryのあるべき姿を模索しています。
本書は、Acute Care Surgeryの診療領域である外傷外科,救急外科,外科集中治療およびsurgical rescue のすべてを網羅し,Acute Care Surgeonを目指す若手外科医に向けたテキストとして、またAcute Care Surgeryの診療に携わりより高度で専門的なAcute Care Surgery の実践を行う外科医の日々の診療に役立つ内容となっています。
救急医学2017年9月臨時増刊号
救急外科手術アトラス;治療戦略と緊急手術
救急外科手術アトラス;治療戦略と緊急手術 待望の外科手術アトラス! イラスト・写真が豊富な手術書です。
38領域の緊急手術手技について、手術処置の適応も含めた治療戦略から手術手技の実際、術後管理のポイントまで、豊富なイラスト・写真を用いてわかりやすく解説。
救急担当医が知っておくべき知識や技術、自身に期待される役割などを示した、術者および助手として手術を行う場合に役立つ手術書。
医療者のためのカーボカウント指導テキスト
「糖尿病食事療法のための食品交換表」準拠
日本糖尿病学会が総力をあげて医師,管理栄養士に向けて作成したカーボカウントの指導用テキスト.カーボカウントを導入することによって,より厳密に糖質摂取量を把握して治療効果を上げることができる.本書では基本的な考え方から,イラストや図表を多く使いわかりやすく解説した.「糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版」と合わせて本書を活用し,糖尿病食事療法指導に役立てて頂きたい.
