
Medical Technology 52巻4号
細胞診における非腫瘍性細胞のバリエーションをみる
細胞診における非腫瘍性細胞のバリエーションをみる
●細胞診の大きな目的は,細胞塗抹標本から悪性腫瘍細胞を見つけ出すことである.腫瘍には悪性腫瘍と良性腫瘍があるが,良性腫瘍のなかには悪性腫瘍細胞との鑑別に苦慮するものもあり,良性・悪性の境界病変に位置づけられている疾患もある.
●細胞診で良性・悪性を含めた腫瘍細胞や境界病変の細胞を検出するためには,非腫瘍性細胞を理解し,そのバリエーションを知ることが大切である.
●本特集では,非腫瘍性細胞の解剖学的・組織学的コメントとともに,非腫瘍性細胞のバリエーションを経験豊富な細胞検査士が解説.また,特に大切と思われる良性腫瘍についても取り上げた.

J. of Clinical Rehabilitation 33巻4号
ICUのリハビリテーション診療
ICUのリハビリテーション診療
●近年,集中治療の著しい進歩により生命予後は大きく改善された.しかしその結果,集中治療後症候群(PICS)やICU-acquired weakness(ICU-AW)などの病態が,重症患者の治療中・後に長期間にわたり身体機能障害を残すことが明らかになった.
●このような現状の中,集中治療室における早期のリハビリテーション治療の開始が重要視され,特定の集中治療室管理料を算定している患者において,新たに早期離床・リハビリテーション加算の算定が可能となった.
●本特集では,ICU入室患者の特徴,ICU-AWについて,早期離床プロトコル,リハビリテーション治療の実際に至るまで,各領域の第一人者らが解説.特に急性期病院でリハビリテーション診療にかかわる医師,医療従事者の明日からの診療にすぐに役立つ内容.

精神医療の専門性
「治す」とは異なるいくつかの試み
その不思議な実践の正体は!? 治癒を目指さない精神医療の専門性について考える。
神社のお札(フダ)を利用して精神症状を落ち着かせる。庭にシイタケの原木を持ち込んで関係性を深める。ACT(包括型地域生活支援プログラム)で行われていた、一見、医療とは相容れないような実践たち。そこに潜む、ブリコラージュ的な専門性を、現象学を用いて炙り出す! 日本の精神医療の現状に切り込み、風穴を開ける。精神看護の第一線で活躍する著者による、他に類を見ない試みの1冊。

医学のあゆみ289巻2号
ニューロエコノミクス(神経経済学)とは何か?――ヒトの価値観が生まれる脳の仕組みの理解とその先の未来
ニューロエコノミクス(神経経済学)とは何か?――ヒトの価値観が生まれる脳の仕組みの理解とその先の未来
企画:山田 洋(筑波大学医学医療系認知行動神経科学研究室)
・神経経済学は“ヒトの脳が価値を評価する仕組み”を問う学問である.日本ではまだまだなじみの低いニューロエコノミクス(神経経済学)であるが,2000年初頭のアメリカで産声を上げた.
・われわれヒトの脳は意識的に,または無意識的に物事の良しあしを判断して行動を決めることを繰り返すので,ほぼすべての日常行動が神経経済学の研究対象である.
・現在,価値観を生み出す脳の仕組みの理解が徐々に進みつつある.その知見を心の病の理解へ適用する臨床的な試みや,福祉政策の立案にいかそうとする公共的な試みもあり,研究が今後も発展していくものと考えられる.

検査と技術 Vol.52 No.5
2024年 05月号
若手臨床検査技師、臨床検査技師をめざす学生を対象に、臨床検査技師の「知りたい!」にこたえる総合誌。日常検査業務のスキルアップや知識の向上に役立つ情報が満載! 国試問題、解答と解説を年1回掲載。年10冊の通常号に加え増大号を年2回(3月・9月)発行。 (ISSN 0301-2611)
月刊、増大号2冊(3月・9月)を含む年12冊

理学療法ジャーナル Vol.58 No.4
2024年 04月号
特集 DXが理学療法にもたらす未来
特集 DXが理学療法にもたらす未来 理学療法の歴史とともに歩む本誌は、『PTジャーナル』として幅広い世代に親しまれている。特集では日々の臨床に生きるテーマを取り上げ、わかりやすく解説する。「Close-up」欄では実践的内容から最新トピックスまでをコンパクトにお届けし、その他各種連載も充実。ブラッシュアップにもステップアップにも役立つ総合誌。 (ISSN 0915-0552)
月刊、年12冊

臨床眼科 Vol.78 No.4
2024年 04月号
特集 第77回 日本臨床眼科学会講演集[2]
特集 第77回 日本臨床眼科学会講演集[2] -

生体の科学 Vol.75 No.2
2024年 04月号
特集 生命現象を駆動する生体内金属動態の理解と展開
特集 生命現象を駆動する生体内金属動態の理解と展開 生命科学・生物科学領域における最先端の研究を、毎号特集形式により紹介。神経科学はもとより分子生物学・酵素科学・栄養科学にいたる領域も含め、注目されるトピックテーマの最新情報を提供する。 (ISSN 0370-9531)
隔月刊(偶数月)、増大号を含む年6冊

歯科診療報酬点数表 令和6年6月版
歯科診療報酬に的をしぼって収録したライトな一冊
歯科窓口での算定に必要な情報を網羅した実践的な内容
歯科固有の施設基準について通知も抄録
左欄には点数表および該当する保険医療材料の点数を、右欄には項目ごとに算定上の要点・留意事項を掲載しています。視覚的に捉えやすい構成で、算定に必要な情報はひと目で確認できます。
巻頭には区分番号レベルまで収載した詳細目次を掲載して利便性の向上を図るとともに、点数表部分右欄の区分番号、見出しや加算対象の記載等をゴシック体にすることでメリハリのある表記を目指して編集しています。
他にも巻末に点数表の項目から区分番号を検索できる「50音索引」を収載しており、初めて算定にかかわる方にもわかりやすく、入門書としても最適の一冊です。

感染対策の手引き
院内感染対策のために,何が必要か,どう行動すればいいのかパッとわかる!
感染対策を知り尽くしたプロからのアドバイス,各種のガイドラインや指針をまとめ,最適で正確な対応をすべて網羅できる必携書.ネット検索をするよりも素早く信頼できる答えがわかる,ポケットの相棒.ひと目でわかるフローチャートや表をふんだんに使い,時間が無い現場でもパッと開いてサッと必要な情報が確認できる便利なマニュアル.施設内のすべてのスタッフと患者の安心・安全のための1冊!

賛否両論の病気 こころとからだのはざまで
誰も教えてくれなかった“contested diseases”
「検査所見に異常はみられない」「自覚症状が非常に強い」「心理的な要因の関与が考えられる」といった疾患を目の前にしたとき,一方では「精神疾患であることの証明はない」「患者は身体疾患と考えている」「身体疾患を示唆する診断名も用意されている」とも考えられる余地があるのかもしれない.このように身体疾患と精神疾患のはざまでは,医学界の中で疾患単位やコンセンサスが十分に形成されていないものも少なくない.これらの曖昧な概念に対する解決策は未来に委ねられるが,その議論の萌芽は,我々が賛否両論の病気(contested diseases)を認識することから始まるのかもしれない.

子どもの生活機能の発達とからだの仕組み
看護形態機能学の視点から
看護学校では,「看護師は生活を援助する係」という観点から,小児の生理学・解剖学に関しても教えるようになり,また「形態機能学」を取り入れて教育する学校が増えてきています.しかし成書には,小児の形態機能学の書籍はない状態です.そこで本書は小児に特化した看護の観点から,患者さんの日常生活行動を切り口とし解説しました.またイラストもあるため理解の助けとなる一冊.

社会保険旬報 №2924
2024年4月11日
《論評》 『韓国の公共病院の現状と新型コロナウイルスへの対応』伊関友伸(城西大学経営学部マネジメント総合学科教授)
《論評》 『韓国の公共病院の現状と新型コロナウイルスへの対応』伊関友伸(城西大学経営学部マネジメント総合学科教授)
本論文は2023年6月28日・29日の2日間、韓国国立中央医療院の招待を受け、ソウル市内で講演を行った1ことを契機として、韓国公共病院の現状に関し調査した内容について報告を行うものである。韓国にも各地域に公共病院と呼ばれる地方医療院や赤十字病院が設置されている。新型コロナウイルスの蔓延により地方医療院はコロナ専担病院となり、感染患者を多数受け入れてきた。新型コロナの蔓延が落ち着きを見せたものの、地方医療院は医師不足、患者流出による収益減などによる経営悪化に苦しんでいる。さらに、2024年2月には、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権による大学医学部定員の大幅拡大方針に反発した専攻医が大量に退職。公共病院は韓国医療の混乱に対して、非常診療体制を取るなど新たな対応を求められている。

ペイン・リハビリテーションを生きて
セラピストと患者の共著による、疼痛(CRPS type1)に対する4年半のリハビリテーションの記録。
患者の経験、セラピストの学術、両者の対話という3つの視点を重ね合わせたドキュメントであると同時に、ペイン・リハビリテーションの実践に有効な知識と具体的な技術、そして治療を患者とセラピストとの二人三脚という協業作業に高めていくための感性にまで及ぶ提言を行う実践書。

リハビリテーションのための発達科学入門
身体をもった心の発達
小児リハビリテーションに長く取り組んできた著者が、子どもたちの発達支援に欠かすことのできない発達科学の知識を、科学的な知見、自らの臨床経験をもとに紹介。
これからの小児リハビリテーションを背負っていくすべての若いセラピストたちに向けて書かれた、発達科学の入門書。

≪産業保健と看護2024年春季増刊≫
産業保健現場のデータ活用術
【データのまとめや報告、発表が楽しくなる!】労働者の健康に関するさまざまなデータを分析し、日々の産業保健活動や健康経営につなげたい産業保健スタッフのためのガイドです。読みながら段階を踏んでデータを分析し、報告・発表できる形にして実践活動へ活かすところまで持っていけるようになりましょう。

腎臓病診療がわかる現場の教科書
診るロジックと薬の使い方
●腎臓病の診断・検査・治療、薬の使い方が丸ごとわかる!
●CKD診療ガイドライン2023を踏まえた新しい内容!
●研修医、薬剤師、非専門医にやさしい解説!
日本で慢性腎臓病(CKD)患者は1,000万人以上、透析患者は34万人以上と、腎臓病で苦しむ患者は多数います。薬剤性腎障害や脱水で急性腎臓病(AKI)に陥るケースも少なくありません。そんな腎臓病のメカニズム、診断・治療、薬の使い方を丸ごと1冊にまとめたのが本書です。研修医などの初学者を意識して書かれた解説はわかりやすく、具体的です。この1冊があれば基礎体力は十分身につき、いろんな場面に役立つはず。研修医、薬剤師問わず、臨床現場で使える内容が詰まっています!

だれでもわかる臨床試験のモニタリング
JSCTRモニタリング担当者テキストブック
●研究者主導臨床試験におけるモニタリング担当者の知識・スキルの研鑽のために
リソースが限られている研究者主導臨床試験は、研究者、CRC、治験事務局員、医局秘書など、日頃からモニタリングを専任としてない人がモニタリング業務を担当することも珍しくありません。
本書は、臨床研究法・人指針に基づき実施するモニタリングについて、その概要や臨床試験に関連する基本的知識の取得方法をはじめ、文書モニタリングや症例モニタリングの実践方法など、基礎から応用まで網羅的に解説。日本臨床試験学会が実施するモニタリング担当者検定試験・認定モニタリング担当者試験を受験する方、モニタリング担当者を目指す方、臨床試験、モニタリングに関する知見を広げてスキルアップしたい方におすすめです。

診断と治療 Vol.112 No.4
2024年4月号
【特集】Choosing Wisely 内科医の賢明な選択とは
【特集】Choosing Wisely 内科医の賢明な選択とは
患者との対話のなかで最適な診断と治療を選択するために,「Choosing Wisely」という国際的なキャンペーンが注目を集めています.Choosing Wiselyの概念から,内科領域における重要なトピック,臨床現場での問いについて紹介します.

新生児から成人期までに発症する特発性血栓症(EOT:early-onset thrombophilia)の診療ガイド
胎児期から新生児期,思春期を経て若年女性に発症する特発性血栓症の診療に携わる医療従事者向けの包括的診療ガイド.厚労省血液凝固異常症等に関する研究班,日本産婦人科・新生児血液学会,ならびに一般社団法人 日本小児血液・がん学会の編集・協力で,子どもと家族を血栓症から守る治療管理を提供をするためのクエスチョンを設定し,国内外の文献や診療ガイドライン等を参考に回答する形式でエキスパートオピニオンをまとめた.