カラー図解 神経解剖学講義ノート
神経解剖学のテキストは少なからず出版されており学問的に優れたものも多い。しかしそれらのテキストの内容が初学者にとっては難解なため、学習意欲をなくすことになりがちである。
本書は、神経解剖学の学習を容易にすることを目的として、内容はできるだけ枝葉をそぎ落として簡略化し、可能なかぎり単純化した脳や神経回路の模式図を豊富に掲載した。一方で、臨床に役立つ神経解剖学ということを念頭に置き、各種神経症状や臨床に関連する項目も解説を加えている。
本書の原書は、神戸大学の講義資料で、「わかりやすい図版・平易な解説・簡潔にまとまっている」という評判を得て、全国へ広まったものである。書籍化にあたり、原書のエッセンスは残したまま、図版をすべてカラーにして作成し直し、内容を充実させた。
神経解剖学の初学者が最初に手にするテキストとして最もふさわしい一冊であり、別のテキストで挫折しそうになった/してしまった人の、再入門書としてもぜひおすすめしたい。
また、医学生のみならず、神経科学を志す理工系学生にもおすすめである。
序文
医学教育や看護学教育等で、おそらく一番難解な教科の一つとして「神経解剖学」を挙げることができるだろう。脳や脊髄の解剖学は、構造が複雑なため、三次元的に理解することが難しいし、しかも異なる領域のニューロン同士が軸索を介して神経回路網を形成するため、いっそう理解を難しくしている。そして苦労して覚えた神経解剖学の知識が、実際の臨床神経学の勉強をする頃には、すっかり忘却の彼方に消えてしまい、役に立たない。この難解な神経解剖学の学習には、多くの医療系学生が苦慮していることだろう。神経解剖学の学習に苦労しているのは医療系学生に限らない。理学部や工学部等で神経科学の先端的な研究を志す学生が多いが、彼らにとって最初の障害となるのは神経解剖学で、このハードルを低くすることが求められている。
私は、平成9年に東京都神経科学総合研究所(現東京都医学総合研究所)から神戸大学医学部に赴任し、医学部医学科の2年生を対象として神経解剖学の講義を担当することになった。以来神経解剖学の講義に際して一番配慮したことは、できるだけ枝葉を削ぎ落とし、ぎりぎりまで簡略化した講義内容にすることである。そのために可能な限り単純化した脳や神経回路の模式図を作り、ごく簡単な説明を添えて講義資料とし、これを「神経解剖学講義ノート」として学生に配布してきた。このテキストは、その配布資料を元に、内容および図版を充実させ、カラー化したものである。
本書では内容を簡略化する一方で、ブラウン・セカール症候群やワレンベルク症候群などの神経症状について詳しく説明したつもりである。神経解剖学がいかに臨床神経学に有用かを示すためである。それからできるだけ反射の神経回路についても説明するようにした。外部から刺激を与え、その反射を調べることにより、反射に関わる神経回路の異常を見つけることができれば、病巣診断に役に立つ。このように医療系学生にとって臨床に役に立つ神経解剖学を常に念頭に置いて本書を作成したが、医療系学生に限らず神経科学を志す学生にとって難解な神経解剖学用語の理解に本書が役立つならば、望外の喜びである。
本書を作成するにあたっては、私が所属する神経発生学分野(旧第一解剖)の同僚や学生の援助を受けた。ことに吉川知志講師、勝山裕助教(現東北大講師)、薛富義技官、崎浜吉昭技官の力添えが無ければ、出版には至らなかっただろう。
本書の源流は、著者がかつて在籍した慶応大学の嶋井和世教授と北海道大学の井上芳郎教授の著した講義資料にある。ことに井上教授の著した北大の講義資料「統合神経解剖学」には、有形・無形の恩恵を受けている。また中尾泰右教授(秋田大学)の厳しくかつ温情あふれた解剖学教育を受けなければ、私は解剖学の分野に進まず、路頭にさまよっていただろう。感謝しても言い尽くすことはできない。
最後であるが、本書の出版に際して尽力を賜った金芳堂の関係者各位に対して敬意と感謝を捧げたい。ことに本書の編集を担当した黒澤健氏には、図版の作成など格別な苦労をかけ、感謝の言葉もない。
2011年11月
寺島俊雄
ラングマン人体発生学 第12版
人体発生学の世界的名著、待望の改訂
人体発生学の基本を体系的に学習できる定番テキストとして、医学部・歯学部などの教官・学生から圧倒的な支持を獲得し続けてきたロングセラー、8年ぶりの改訂。総論と各論の二部構成の章立ては踏襲し、内容はアップデートされ、加えて訳文の見直しを行いさらに完成度を高めた。発生学と臨床との関わりを示す「臨床関連事項」は今版でも適宜収載。大幅改訂された人体発生のアニメーション(英語版)はvimeoにて閲覧可能。
臨床放射線 Vol.71 No.3
2026年5・6月号
肝胆膵の画像診断 基本とアップデート
肝胆膵の画像診断 基本とアップデート
本号の特集は「肝胆膵の画像診断 基本とアップデート」です。発見が遅れると患者さんはもちろん医療者も困難な状況に陥りやすい肝胆膵疾患の画像診断について12項目を取り上げ、基本の再確認と最新情報の提供を目的にご執筆をいただきました。肩関節の解剖ならびに肩関節疾患の画像所見に関する2本の総説や9本の投稿論文、連載「今月の症例」、若年層の妊孕性に対する放射線治療の影響に関する記事ともども、ぜひご一読ください。
基礎運動学 第7版
理学療法士・作業療法士の必携書である「基礎運動学」が21年ぶりの大改訂!
●運動学のエッセンスを簡潔にまとめて定評を博しているテキストの改訂第7版.
●第7版では,前版までの重要部分を継承しながら,新たに定着してきた知見を加え,各章の内容を全面的に整理した.
●本文頁をを2色化し,初学者でも見やすい・分かりやすいテキストとしてリニューアル.
白内障手術ロジカルテクニック
あなたはロジックに基づいて白内障手術をしていますか?本書では合理的な手術手技が身につくよう、1つひとつの動作に対する理由や考え方が解説され、術中合併症を未然に防いで安全に手術を進められるスキルが習得できます。本書で理にかなった白内障手術の「型」をマスターすれば、直面するさまざまなトラブルに対処し、症例を見てあらかじめ困難な展開を見通せる眼科医を目指せます。
フレームワークで考える内科診断
もう鑑別診断で迷わない!直感や記憶力に頼らない、全く新しいアプローチ法
内科でよく遭遇する50の症例に関し、著者が組み立てた診断アプローチを行う上での考え方の枠組み=フレームワークを解説。鑑別診断に際し羅列的に診断名を挙げていくアプローチとは異なり、症例ごとに解剖学・生理学・症候学等に基づいた分類に従いポイントを提示。診断の過程をフローチャートを示しつつ順を追って解説。医学生や研修医が考え方の「型」を身につけるのに役立ち、ケースカンファレンスを行う指導医にも最適。各疾患ごとのフローチャートのみをまとめた別冊付き。
産婦人科研修ポケットガイド(第2版)
産婦人科研修期間に常備携帯してフル活用できる『産婦人科研修ポケットガイド』の改訂版.産婦人科研修に必要な知識をベースとしつつ,女性診療に関する全般的な知識についても網羅.研修期間中,いつでも必要な情報にアクセスできて,繰り返し読むことで産婦人科診療の基本が身につき,必ず押さえておくべき大切なポイントが理解できます.臨床実習(学生時代)から研修後の振り返り学習(後期研修以降)まで役立つ一冊.
内視鏡所見のよみ方と鑑別診断-上部消化管 第3版
所見から診断への道筋を示す内視鏡医必読の1冊がついに改訂!
今回の改訂では、章構成をあらため、本書の核心である第1章「所見からみたアプローチ」に多くのページを割いた。また、この間の内視鏡診断学の進歩に伴い、95%の症例を新規のものに差し替えた。収載症例数は大幅増の442症例となった。白色光観察(WLI)に加え、画像強調観察(IEE)の画像を豊富に提示している。「内視鏡像から診断に至る道筋を示す」という初版以来のコンセプトはそのままに内容充実の改訂第3版!
感染症診療の掟
レジデントのための感染症診療に最強の1冊
同じ症状でもセッティングや患者背景で異なる感染症診療を立体的・多面的に理解できる.AIよりググるより早く,正確に,本当に役立つ情報だけを,すべてつかめる!感染症診療における全国のエキスパートが実際の指導で口頭で教えてきた知識と技を伝授するベストマニュアルです.最新のエビデンスをおさえながら,エビデンスがない領域やガイドラインではカバーができない臨床現場でのコツ,ピットフォールまで解説.研修医・若手専門医が真っ先におさえておくべき必須知識とコツを学べる必携書.
改訂2版 病院前新生児蘇生法テキスト
【新生児蘇生法講習会Pコース公認テキスト】
救急救命士・救急隊・消防士などを対象とした新生児蘇生法(NCPR)講習会(Pコース)公認テキスト。医療施設外での出生を想定し、バッグ・マスクや胸骨圧迫といった標準的な新生児蘇生処置の習得を目指す。出生時の呼吸・循環生理、救急搬送時の留意点などの必須知識も収載。NCPR 2020を反映した改訂2版。講習会予習動画付き。
睡眠専門医がまじめに考える睡眠薬の本
(電子書籍版)
睡眠薬で不眠症が治らないのならどうすればいいのか? 多くの医師は不眠症の治療において睡眠薬しか選択肢を知らずに見よう見まねで処方をしている。スタンフォード大学睡眠医学センターで不眠症を治療してきた睡眠専門医の河合真医師が睡眠医学の知識と不眠症の特性をひも解き、「不眠症の治癒(=睡眠薬の中止)」に至るまでの考え方を解説する。
MRI応用自在 第4版
「MRIを実践するパワー・ユーザーと,医療画像機器メーカーに勤める専門家に,いかに理解しやすく説明するか」をコンセプトに,基礎から最新までのMRI技術を解説。
改訂にあたっては,近年大きく進歩した「高速撮像技術」「アーチファクト抑制技術」「拡散強調像」等の項目を充実させ,また各メーカーが開発した新しい技術についても解説。さらに臨床応用編では脳神経,乳腺,肝臓などの部位ごとに,技術の進歩を踏まえた有用な撮像方法についての記載に改めている。
ここからマスター!手外科研修レクチャーブック
手外科のキホンを会話形式のレクチャーで楽しく学べる!
手技の実際はSTEP by STEP解説で、目で見てマスターできる1冊!
ダーモスコピーのすべて 改訂第2版
ダーモスコピー本の決定版,大改訂! 読者の好評を得た初版のビジュアルなデザインはそのままに,さらに幅広い疾患での適用やより体系化した診断手順,日常診療でのポイントを追加・更新した.本邦における第一人者である執筆陣による幅広い知見を集大成した,まさに「ダーモスコピーのすべて」であり,本領域の「標準的テキスト」といえる.
消化器内視鏡2023年35巻増刊号
食道疾患アトラス
食道疾患アトラス
≪画像診断の勘ドコロNEO≫
小児 画像診断の勘ドコロNEO
「画像診断の勘ドコロNEO」シリーズ,第8弾にして新たに小児領域が仲間入り!
小児専門でない放射線科医や,小児科医,小児外科医もかかわることがある疾患を中心に厳選し,疾患に対する概念や画像所見,臨床上の特徴などについてそれぞれ丁寧に解説。また,小児ならではの身体構造・特徴など,成人と異なる点についてさまざまな断面からの画像やシェーマを多数提示。各章に設けた「エキスパートに聞く」では,臨床現場でさらに役立つ情報を盛り込んだ。
単なる入門書に留まらない,充実の一冊。
これから始めるIVR
どんな些細なことでも“わからない”をそのままにしない,徹底的に初学者に寄り添ったIVRの入門書。
各項目の冒頭は「まずはここから」で簡単にまとめられ,実際に初学者からよく訊かれる点をQ&A形式で解説。用語解説と重要点がわかる「Hot Point」で随時疑問を解決しながら読み進められる構成になっている。やや発展的な内容は別途コラムにまとめられており,読者が難しいと感じれば飛ばしても読み進めることができる。一部の手技は動画でも視聴可能。
胆膵EUSアトラス
腹部の奥深くに位置し,疾患ごとにみられる画像所見のバリエーションが多く,画像による鑑別診断は難しいと言われる,胆・膵疾患。
本書は,特に正確な描出が難しい胆膵の超音波内視鏡(EUS)アトラスです。胆・膵疾患の典型的EUS像を基本に,豊富な症例から多数のバリエーションを提示。バリエーションの発生原因を理解するため,ほとんどの症例で病理所見を提示しています。
≪スタンダード骨折手術治療≫
スタンダード骨折手術治療 下肢
インプラント(プレート,スクリュー,髄内釘など),アプローチ法(前方,後方など),骨折の状態(関節内骨折,関節外骨折,単純骨折,粉砕骨折)など,現在日本で起こりうるすべての骨折に対応できる内容を網羅した手術治療の決定版。
さらに骨折手術後の偽関節に対する手術や近年増加傾向にあるインプラント周辺骨折,創外固定治療の項目も収載し,また日本では少ないものの良好な成績が最近報告された大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術におけるセメント充填法の項目も追加。
レジデントノート Vol.28 No.4
2026年6月号
【特集】胸部X線 自信を持って読めますか?
【特集】胸部X線 自信を持って読めますか?
この先ずっと大切な胸部X線の必須知識・読影力を身につける! よく出合う疾患の胸部X線の基本的な読み方,異常所見を見落とさないためのポイントに加えて,現場ですぐに役立つ上級医の読影・鑑別のコツを解説.研修医が最低限読み取りたい胸部X線の所見・読み解き方がわかり,臨床力向上につながります.
