腫瘍脳卒中学
国際的に重要度の高まる「腫瘍脳卒中」の本邦初の診療の手引き
がんと脳卒中はともに頻度の高い国民病であり,平均寿命の延伸に伴って両疾患を合併する患者さんに遭遇する機会が増えています.両疾患を併発された状況下での適切な診療の継続および脳卒中・リハビリテーション治療とがん治療継続で直面する制度的な難しさや,患者さんへのAdvance Care Planningについて,実際にどのように対応すべきかエキスパートが解説.
院内発症例の迅速な診療に必要なプロトコルなど実践的内容を含め,がん診療・脳卒中診療・ICU管理・リハビリテーションに関わるすべての医療従事者に役立つ必読書.
看護管理 Vol.35 No.7
2025年 07月号
特集 原因追及ではなく「うまくいったこと」に着目する 探求アプローチのすすめ
特集 原因追及ではなく「うまくいったこと」に着目する 探求アプローチのすすめ 社会の変化を的確にとらえながら、看護管理者として直面するさまざまな問題について解決策を探る月刊誌。看護師長を中心に主任から看護部長まで幅広い読者層に役立つ情報をお届けします。 (ISSN 0917-1355)
月刊、年12冊
エマージェンシー臨床推論
白衣ポケットに携帯して、いつでも確認できるポケット版「二次元鑑別リスト」付き
救急現場で遭遇しやすい主訴から、その鑑別診断の過程を可視化!これまで誰も解説してこなかった救急医の思考プロセスをひも解く
難治性喘息診断と治療の手引き 第2版 2023
この度『難治性喘息診断と治療の手引き 第2版 2023』が一般社団法人日本アレルギー学会の協力を得て作成され,上梓されることとなった。近年のアレルギー疾患の増加に示されるように,わが国の気管支喘息患者数は推定では1,000万人と年々増加している。これら増加する気管支喘息の治療は,わが国より発行しているガイドラインに従った吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid:ICS)を中心とした治療の普及によって,多くの喘息患者ではコントロール良好となり,喘息死の低下につながっている。
しかしながら,これら気管支喘息患者の5~10%に難治性喘息が存在し,高用量ICSを中心とした各種治療薬の併用でもコントロール不良で,急性増悪(発作)を繰り返すのが現状である。この難治性喘息をいかにコントロールするかが現時点での最大の課題である。これらコントロール不良の難治性喘息の治療に対応するために,近年,抗IgE抗体薬,抗IL-5/抗IL-5Rα抗体薬,さらに抗IL-4Rα抗体薬,抗TSLP抗体薬が上市され,今後も新しい生物学的製剤などが次々と上市されるべく臨床治験が行われている。さらに,コントロール不良の難治性喘息の非薬物療法として気管支熱形成術(bronchial thermoplasty:BT)も2015年4月より保険適応となっている。これらの生物学的製剤の治療効果は多大なものがあるが,医療経済に負担を与える高価な治療薬であることを考えると,適切なフェノタイプの症例を選択することが望ましく,また,BTにおいても3度の入院を要する侵襲性のある治療法であることを考慮すると,患者選択と施行者の専門性などを適切に検討したうえで行われるべき治療である。2015年12月に「アレルギー疾患対策基本法」が施行された。この法律の基本施策の1つにアレルギー疾患の診断,治療の均てん化がある。これらを踏まえ,2019年に『難治性喘息診断と治療の手引き2019』が発刊された。
さらに,難治性喘息/重症喘息については,2010年に世界保健機関(WHO)で,2014年に米国胸部学会(American Thoracic Society:ATS)と欧州呼吸器学会(European Respiratory Society:ERS),また,わが国からも『喘息予防・管理ガイドライン』においてそれぞれ定義が公表されているが,それぞれに違いがあり統一的な定義はない。また,2021年に日本喘息学会から『喘息診療実践ガイドライン2021』(PGAM2021)が発刊され(2022年に改訂版であるPGAM2022発行),日本アレルギー学会から『喘息予防・管理ガイドライン2021』(JGL2021)が改訂された。本手引きでは,難治性喘息の定義を定め,難治性喘息/重症喘息と重症喘息を「難治性喘息」に統一するようにした。今後の喘息治療の方向性として,stepwise approachからtreatable trait approachが必要と考えられつつある。本手引きでは今後も増加する難治性喘息に適応のある高価な治療薬を適切に使用していただけることを期待して,難治性喘息の診断の正確性,治療アドヒアランスの確認,リスク回避,合併症の治療などを確認したうえで,適切に難治性喘息を診断し,さらに治療に結びつくフェノタイプ(エンドタイプ)を考慮して治療薬の選択ができる一助となることを期待してフローチャートやポイントを記してこの手引書を作成した。
本手引きで臨床研究がさらに進み,専門医および非専門医の先生方のお役に立つことを切に願っている。
(東田 有智「序」より)
Hospitalist Vol.8 No.3 2020
2020年3号
特集:ホスピタリストに必要な手技
特集:ホスピタリストに必要な手技 特集:ホスピタリストに必要な手技
1年目ナースがそのまま使えるすごい「声かけ」フレーズ 1版1刷
患者さん、ご家族、先輩、スタッフに「こう言えばよかったのか!」
SNSで大人気! 現役看護師・よんさん待望の最新刊!
あいさつ、環境整備、清拭、検査、与薬、クレーム対応、電話対応、報・連・相……等の基本&対応例から、「採血を失敗してしまった」「内服薬を拒否された」「ベッド上安静の患者さんにトイレに行きたいと言われた」「院外へのお使いを頼まれた」「インシデントの報告をしたい」……等、看護師が困りがちな場面での声かけ例まで、ギュギュッと詰まった1冊!
ほっこり癒されるイラスト満載で楽しみながら“コミュニケーション能力”がグンとUPする!
これから現場に出る看護学生も、1年目の看護師も「できるナース」に一瞬で変わる!
根拠からわかる!実習で実践できる!
vol.3 フィジカルアセスメント
わかるできる看護技術シリーズは、「わかる」→「できる」をキーワードに、看護学生が看護技術をビジュアルで視覚的に理解できるように、カラー写真・イラスト・図表を中心にして、技術の理解や実践に欠かせない根拠や注意点などを踏まえて、くわしく解説しています。
フィジカルアセスメントでは、体温・脈拍・呼吸・血圧などの基本のバイタルサインとともに、呼吸器系・循環器系などの系統別、状態・疾患・経過別のフィジカルアセスメントを掲載しています。
<本書の特徴>
1 看護技術の基礎知識や手順がビジュアルでわかる
2 技術の理解や実践に欠かせない根拠や注意点がわかりやすい
3 項目別・系統別に主要な項目を網羅し、1冊で広く・深い知識が得られる
4 実習で役立つ疾患別のアセスメントも身につけられる
5 コピーして実習メモに貼れる手順表・ポイント表つき!
根拠がわかる!実習で実践できる!
臨床看護技術
わかるできる看護技術シリーズは、「わかる」→「できる」をキーワードに、看護学生が看護技術をビジュアルで視覚的に理解できるように、カラー写真・イラスト・図表を中心にして、技術の理解や実践に欠かせない根拠や注意点などを踏まえて、くわしく解説しています。
臨床看護技術では、酸素療法、吸引、褥瘡予防、ドレーン管理、注射・点滴、採血など臨床で出合う看護技術をすべて掲載しています。
「プチナース」で人気の連載を待望の書籍化!
<本書の特徴>
1 看護技術の基礎知識や手順がビジュアルでわかる
2 技術の理解や実践に欠かせない根拠や注意点がわかりやすい
3 教科書ではわからないコツが多く載っているので、実習でしっかり実践できる
4 実習で役立つ観察ポイントや応用ポイントを身につけられる
正常画像と比べてわかる 病理アトラス 第3版
マクロとミクロの対応で捉える病態
全身の正常構造と病変を網羅した超アトラスがアップデート!「正常な組織とは?病変の特徴は?」「手軽に病理像を確認したい」「患者さんに病態をビジュアルで説明したい」そんなあなたに最適の1冊!
患者さんのためのリンパ浮腫ガイドライン 2025年版
医師、その他医療従事者にとっての指針である「リンパ浮腫診療ガイドライン」とタイアップした、リンパ浮腫診療のやさしい解説書。科学的根拠に基づき、リンパ浮腫とはどのような病気なのか、その予防や治療について詳しく解説しています。また、患者会から寄せられた患者さんの疑問にもお答えしました。
リンパ浮腫の患者さんはもちろん、発症リスクのある乳がんや婦人科がんなどの患者さん、ご家族の皆さんにオススメの一冊です。
安全で失敗しない脂肪吸引の手術
脂肪吸引の手術は,ほんのわずかな差異が仕上がりや安全性に直結する。脂肪吸引の効果を最大化するための,器具,麻酔,デザインと最新の手技。THE CLINICが膨大な症例数から蓄積した世界水準の知識と技術を体感! 手技の実際では部位別に,顔,二の腕・肩,腹部,腰部・殿部上部,大腿,ふくらはぎ・足首,に加え,アドバンス・テクニックも紹介する。脂肪吸引術の基礎から実践までを体系的に解説した待望の成書!
ロボット支援前立腺全摘除術 A to Z
解剖から理解する
わが国のロボット手術をリードしてきた鳥取大学医学部附属低侵襲外科センターのエキスパートによる“ロボット支援前立腺全摘除術”のすべて。手術解剖の観点から,安全・確実に手術を完遂するためのノウハウを余すところなく解説。これからロボット手術を始める初心者から経験を積んだ術者まで,泌尿器科医必携の手術書。
ザ・テキスト 大腸ESD
大圃組の神髄、ここに極まれり。大腸ESD究極の攻略法。
大圃組が全力をあげて完成させた、大腸ESD攻略テキストの決定版。内視鏡のトッププロフェッショナルであるDr.大圃のESD手技を細かなテクニックに分解し、実症例をあげながら解説。基礎・初級・中級・上級の4つのレベルごとの構成で、読者は本書を読みながら確実にステップアップしていくことができる。また、事前にトレーニングすることができない偶発症対策について、対処方法のみならず、その症例を経験した時に入院マネージメントまでどうするかを具体的なフローを詳細に記載。巻末には、大腸ESDを上達させたい内視鏡医必読の、編者らによる特別対談を収録。さらに、著者らのテクニックを余すことなく収録した動画を特設サイトにて公開。
これが私の小児整形外科診療 第2版
適切な診療への道しるべ
本書は小児整形外科に携わってきた著者が見出した体系化された外来診療のノウハウを余すところなく披露し,読めばその思考・技法を体得できる実践書.大好評であった初版の構成はそのままにデザインを一新し27疾患,34症例を追加してさらなる充実を図った.
≪レジデント・スキルアップ シリーズ 7≫
神経内科診療スキルアップ
卓越した神経内科医であり、また臨床疫学、EBMの先駆者である著者が、臨床研修のためにその考え方を、神経内科診療の手引きとして示した秀作。複雑といわれる神経内科の診療を、本書ではまず確率、頻度、致命的か、治療可能かをまず頭においてアプローチすることの重要性を、具体的な疾患の診療の進め方として解説している。多岐にわたる知識を、現実の診療に適用できるようバッサリと研ぎ澄ました解説は、豊かな臨床経験と臨床教育の中で培われたものにしかできない。90分で読めるボリュームにもかかわらず研修医生活2年分に必要なエッセンスが集約されている。ローテーションの前後のまとめに最適な1冊である。
1268専門家による 私の治療 Ver.4
1268名の専門家が、23領域1190項目にわたる疾患・症候の治療法を解説◆日常診療の参考となるよう、治療・処方の流れを、一手目…二手目…という形でわかりやすくまとめています。
◆専門家ひとりひとりの中にある「セオリー」と「プロセス」。そこから導きだされた診療手順を明示することで、あたかもレールが敷かれるように目的地への軌道=治療方針が見えてきます。
◆膨大なガイドラインやエビデンスの中から、各専門家がすくい上げた「個人的スタンダード」を凝縮した一冊です。
J. of Clinical Rehabilitation 29巻5号
腰痛のリハビリテーション
腰痛のリハビリテーション
日本人での腰痛有訴率は40~50%とされ,頻度の高い疾患である.腰痛は短期間に改善する例がある一方で,原因が不明で治療に難渋する症例も多い.スポーツに起因する腰痛や小児での腰痛は病態の把握や治療が困難な場合が多く,臨床現場で問題となる.超高齢社会を迎えたわが国では,ロコモティブシンドローム(ロコモ)やサルコペニアが注目され,その腰痛とのかかわりが指摘されている.また,最近では腰痛を器質的異常としてのみではなく,心理的・社会的疼痛症候群としてとらえることの重要性が認識されるようになった.運動療法は腰痛の多くの例に対して中心的な治療法である.そこで本特集では腰痛に関するこれらの最近のトピックを取り上げ,運動療法をはじめとしたリハビリテーション医療でのポイントを解説いただいた.
スポーツ障害で生じる腰痛は頻度が高く,保存治療が選択されることが多い.金岡恒治先生(早稲田大学)に腰痛の誘発動作による分類をお示しいただき,病態と具体的な運動指導を詳述いただいた.アスレチックリハビリテーションの現場で直ちに役立つ内容である.小児での腰痛は頻度が低いものの,種々の原因疾患のスクリーニングと的確な病態の把握が重要である.後藤 強先生(徳島大学)には小児の腰痛の病態に応じた具体的な治療プログラムをご提示いただいた.サルコペニアは高齢者の増加にともなって腰痛の原因として重要な位置を占めるようになった.診断基準が確立されているが,その病態は多彩で治療法も確立していない.そのなかで運動療法は最も推奨される治療で改善効果が期待される.酒井義人先生(国立長寿医療研究センター)には腰痛とサルコペニアに関する現時点での最新の知見を解説いただいた.ロコモは加齢にともなって運動器が障害され移動機能が低下している状態と定義される.ロコモに占める脊椎疾患の割合は高く,腰痛を有する例が多い.粕川雄司先生(秋田大学)にはロコモと腰痛の関連を説明いただき,具体的な運動療法を示していただいた.腰痛には心理社会的因子が影響することは古くから知られていて,その評価の重要性が強調されている.そこで最近は画像所見のみによらず,多面的評価が求められている.中楚友一朗先生(愛知医科大学)には実際の評価方法とその結果に基づくリハビリテーションの実際を解説いただいた.
『腰痛診療ガイドライン2019』(日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,腰痛診療ガイドライン策定委員会)では,運動療法について急性腰痛,亜急性腰痛,慢性腰痛のそれぞれについて評価された.そのうち急性腰痛と亜急性腰痛に対してはエビデンスが不明であるとされるものの,慢性腰痛に対しては,「運動療法は有用である」ことが強く推奨(推奨度1,エビデンスの強さB)されている.本特集がリハビリテーション医療の現場で,腰痛に対する病態に応じた最適な運動療法実施に貢献するものと期待している.(編集委員会)
ひと目で見抜く!ERの一発診断
熟練救急医が伝授!知っているだけですぐに動ける、見た目・画像・心電図などの診断の決め手
救急外来でよく出会う『一発診断』症例を押さえて当直に備えよう!症状から見出すキーワード,注目すべき身体所見,画像所見など,熟練救急医が診断ポイントを伝授.初期対応や入院・帰宅の判断など次の一手も解説!
画像診断に絶対強くなるワンポイントレッスン3
何ひとつ見逃さないための読影のポイント!
読みやすいカンファレンス形式で解剖,疾患の知識から読影のポイント,画像検査の前に知っておくべきことまで幅広く多角的に解説.さらに大事なポイントをまとめた「ポイントINDEX」も充実.効率よく学べます!
武装せよ!当直研修医のためのERのTips~288個のレジデントクエスチョン
泣くな、研修医!経験値不足を武装する、288のレジデントクエスチョン!
『泣くな研修医』(中山祐次郎著、幻冬舎文庫)で知られるように、日本の夜間救急外来は当直研修医によって支えられています。指導医によるしっかりとした指導があるかと思いきや、それが希薄な病院も多々あり、目の前の患者さんの対応に泣き泣き対応している研修医があるのも真実でしょう。
本書は2016年に刊行されたものを、著者の研修医教育に対する熱い想いと最新情報を盛り込み、大幅な誌面改変を行って、研修医が救急外来で抱える疑問や悩みどころを288のレジデント・クエスチョンとして答える形にまとめあげました。気合入って初版より200頁ほど増頁となっていますが、一気に読めてしまうと中山祐次郎先生のお墨付き。
救急外来で一人泣いている研修医に寄り添える書になればと思います。
※本書は『ERのTips』(ISBN 978-4-89590-537-4)のタイトルを改題し、内容を改訂したものです。
