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理学療法37巻5号【電子版】

2020年5月号

慢性疼痛と理学療法

出版社
メディカルプレス
電子版ISBN
 
電子版発売日
2024/03/22
ページ数
96ページ
 判型
A5
フォーマット
PDF(パソコンへのダウンロード不可)

電子版販売価格:¥1,980 (本体¥1,800+税10%)

印刷版ISBN
978-4-907347-88-8
印刷版発行年月
2020/06
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概要

慢性疼痛と理学療法 国際疼痛学会は慢性疼痛を「治療を要すると期待される時間の枠組みを超えて持続する痛み,あるいは進行性の非がん性疾患に関する痛み」としており,厚生労働省の調査によると3カ月以上持続する慢性疼痛に悩む人の割合は15~22%で,およそ5人に1人もの人が長引く痛みを抱えています.

 慢性疼痛は,「組織の損傷や炎症を治癒しきれず,それに伴い痛みが持続する <①急性痛が長引いたもの>」と,「新たに発生した病気としての <②慢性痛症>」とに分けられます.

 理学療法の臨床場面では,このように長引いた痛みを呈する症例に対峙することも多く,理学療法としての具体的な評価,治療,指導の内容を,十分に理解することが重要となります.

本特集では,7つの側面から多角的に述べていただきます.

目次

慢性疼痛と理学療法
【下 和弘,松原貴子】
・痛みの伝導路
・急性痛と慢性疼痛
・痛みの恐怖回避モデル
・慢性疼痛と理学療法教育
・慢性疼痛に対する理学療法のエビデンス
・慢性疼痛の理学療法

慢性疼痛の病態生理学的理解のポイント
【坂本淳哉,沖田 実】
・侵害受容性疼痛が発端となる慢性疼痛のメカニズム
・神経障害背疼痛が発端となる慢性疼痛のメカニズム
・不活動が慢性疼痛の発生に及ぼす影響

慢性疼痛の脳科学的理解のポイント
【大住倫弘,森岡 周】
・痛みの脳メカニズムの基本理解
・慢性疼痛における脳機能異常
・今後の課題

慢性疼痛の理学療法評価
 【肥田朋子】
・生物学的要因の評価―疼痛強度,痛覚感受性,痛みの質の評価
・心理的要因の評価―破局的思考,恐怖回避,不安,抑うつの評価
・身体的側面の評価―運動機能・活動の程度の評価
・社会的側面の評価―健康観,生活の質の評価
・今後の課題

慢性疼痛に対する認知行動療法の臨床実践と効果検証
【井上雅之,西原真理,牛田享宏】
・慢性疼痛の治療に CBT を用いる理論的背景
・慢性疼痛に対する CBT の臨床実践
・慢性疼痛に対する CBT のエビデンス

慢性疼痛に対する物理療法の臨床実践と効果検証―経皮的電気刺激(TENS)を中心に
【瀧口述弘,庄本康治】
・慢性疼痛に対して用いられる物理療法の種類
・TENS の原理と作用
・慢性疼痛に対する TENS 使用の実際と効果検証
・脊髄刺激療法
・経頭蓋直流電気刺激
・体外衝撃波療法

慢性疼痛に対する運動療法の臨床実践と効果検証
【坂野裕洋,前原一之】
・慢性疼痛に対する運動療法の目的と効果
・慢性疼痛に対する運動処方の考え方
・慢性疼痛に対する運動処方のポイント
・症例紹介
・慢性疼痛に対する臨床実践における課題

● 講 座
加齢に伴う運動器の変化と理学療法の視点9―加齢に伴う股関節の変化:変形性股関節症を中心に
【宮﨑茂明,帖佐悦男】
・有病率
・定義および頻度
・病態・診断基準,病期分類
・身体所見
・機能障害

理学療法士に必要な栄養学の知識12―循環器疾患患者に対する理学療法の一環としての栄養管理
【河野裕治,矢箆原隆造,水谷公司,大高洋平】
・虚血性心疾患(非心不全)患者に対する理学療法の一環としての栄養管理
・心不全患者に対する理学療法の一環としての栄養管理
・理学療法における栄養状態の評価とモニタリング

● 原 著
女性人工股関節置換術患者における,術前,術後3カ月,6カ月の心肺運動負荷試験での運動耐容能の経時的変化
【根来政徳,西村真人,谷本武晴,岡元進一,夏梅隆至,平林伸治男】