J. of Clinical Rehabilitation 32巻3号【電子版】
- 出版社
- 医歯薬出版
- 電子版ISBN
- 電子版発売日
- 2023/03/20
- ページ数
- 100ページ
- 判型
- B5
- フォーマット
- PDF(パソコンへのダウンロード不可)
電子版販売価格:¥2,640 (本体¥2,400+税10%)
- 印刷版ISSN
- 0918-5259
- 印刷版発行年月
- 2023/03
- ご利用方法
- ダウンロード型配信サービス(買切型)
- 同時使用端末数
- 2
- 対応OS
-
iOS最新の2世代前まで / Android最新の2世代前まで
※コンテンツの使用にあたり、専用ビューアisho.jpが必要
※Androidは、Android2世代前の端末のうち、国内キャリア経由で販売されている端末(Xperia、GALAXY、AQUOS、ARROWS、Nexusなど)にて動作確認しています - 必要メモリ容量
- 102 MB以上
- ご利用方法
- アクセス型配信サービス(買切型)
- 同時使用端末数
- 1
※インターネット経由でのWEBブラウザによるアクセス参照
※導入・利用方法の詳細はこちら
巻号一覧
この商品を買った人は、こんな商品も買っています。
概要
デジタル化とそれを基盤にしたビッグデータ解析,そして人工知能(AI)の分野で,わが国は出遅れたといわれる.この遅れを取り戻すためには,教育をはじめ,さまざまな領域での変革が求められている.その皮切りに2016年に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」があるが,日本が目指すべき未来社会として「Society 5.0」創生が掲げられている.その基礎を成すのがビッグデータ解析を社会に役立てるAI技術,そしてヒト・物とコンピュータを直接つなぐIoT技術といわれる.これに向けて文科省は新学習指導要領を策定し,小学校から順次導入され,間もなく大学入試科目の一部にも取り入れられる.また,文系理系を問わず多くの大学の授業には「数理・データサイエンス(DS)・AI」の科目が設けられるようになった.2021年にはデジタル庁が設置され,広く国民へのアプローチが始まったことで,いよいよその本気度を感じるに至った.
こういった教育変革が背景なのかもしれないが,最近,PCプログラミングを操る若者が増えている.プログラム言語が目的ごとにブロック・モジュールを用意し,数学が不得意な文系の若者にも容易に使えるようになったことが理由であろう.中身はブラックボックスで理解していなくても何かのパラメータを入力すると,何か役に立ちそうな結果が出力される.これを利用するのは文系理系も関係ないわけである.インターネットの中には膨大なデータが収められており,それが自分の興味対象であれば,何かを知りたいという欲求が生じるのは不思議ではない.それが若者をドライブしているように思われる.
DS技術が身近な存在となりつつあるがゆえに,リハビリテーション(以下リハ)の世界では何が起こっているのか,また将来何ができるかを知りたいと思う読者も多いと思う.実際,リハ関連の学会・研究会でDSを用いる発表が見られるようになってきた.こういった状況を背景に本特集では一般の読者にも理解できるリハ関連のDSやAIを概説いただき,また実例提示を通して,その将来性に触れてもらうことにした.
兵庫医科大学医学部の井桁正尭先生らには基本的な知識として,DS,AIとその中心要素を成す機械学習・深層学習を概説,さらにプログラム言語や身近な実例にも触れていただいた.産業医科大学医学部の松垣竜太郎先生らには医療データ源としてDPCを概説していただき,そこから得られた急性期リハの課題を示していただいた.一方,回復期リハについては森ノ宮病院の宮井一郎先生にアウトカムを志向した解析をご紹介いただいた.AI技術はリハ帰結予測解析にも多用されるが,藤田医科大学医学部の岡崎英人先生には従来の多変量解析との使い分けについてわかりやすくご説明いただいた.また,産業技術総合研究所の多田充徳先生らにはリハが扱う時系列データの解析として慣性計測器を使った応用例をご紹介いただいた.そして,最後に杏林大学保健学部の藤澤祐基先生に動作画像データそのものの解析について,現状と将来をお示しいただいた次第である.(編集委員会)
目次
リアルワールドデータとリハビリテーション医療研究 松垣竜太郎,松田晋哉
回復期リハビリテーション情報を使ったビッグデータ解析 宮井一郎
深層学習(Deep Learning;DL)の特徴と臨床への応用 岡崎英人
データサイエンスに基づくリハビリテーションの時系列データ解析 多田充徳,叶賀卓
データサイエンスに基づく動作解析 藤澤祐基,跡見友章・他
■新連載
リハ科医・専門職に薦めたい! とっておきの学会・研究会ガイド
1.外国の学会 池田聡
■連載
パラアスリートに聞く パラスポーツとの出会い
第7回 鈴木孝幸選手(水泳) 坪井修
ニューカマー リハ科専門医
大木孝裕
リハビリテーションと薬剤
21.リハビリテーションにおける疾患・病態に応じた薬剤管理:⑤サルコペニア・フレイル 佐竹昭介
リハビリテーション治療中のリスクに備える医療機器管理
2. 栄養管理中の機器管理(中心静脈栄養、PICC,胃管,胃瘻,腸瘻) 釼持洋美,藤原大
オンライン診療とリハ
3.在宅リハビリテーションとオンライン診療 野﨑園子
リハビリテーション医療におけるACP―治らないかもしれない障害をもつ患者に対応する―
10.重篤な疾患をもつ子ども・家族とこれからについて話し合う 余谷暢之
リハビリテーションスタッフがかかわるチーム医療最前線
23. 九州大学病院リハビリテーション部門におけるチーム医療の実践 川口謙一,藤野英次郎・他
知っておきたい神経科学のキィワード
13. ワーキングメモリー 原貴敏
リハビリテーション医学・医療の歴史秘話“あの時なにが?”
3. 日本理学療法士協会 斉藤秀之
臨床経験
巨大卵巣嚢腫による横隔膜機能不全を合併した心停止後症候群における早期リハビリテーション治療の経験 櫻井義大,新見昌央・他